ユーザーをWebサイトへ誘導したいと考える時、検索エンジンからの集客を検討する人は多いと思います。
検索エンジンでの集客施策としては、「リスティング広告」と「SEO」があります。
リスティング広告は、検索したキーワードに連動して表示される広告のことで、SEOは、ターゲットとなりえるユーザーがWebサイトを見つけやすくするための施策のことです。
リスティング広告もSEOも重要な施策であることは分かるものの、結局、より集客力があるのはどちらなのかと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
正直なところ、「どちらかが良いということはなく、どちらかだけ、よりも両方同時に取り組むのがベスト」というのが結論です。
なぜなら、両者とも特徴は異なっており、状況に応じて使い分けた方が効果的だからです。
ここでは、リスティング広告とSEOのそれぞれのメリットから、どのような場面でどう活用していくのが良いのかということをお話ししてみます。
リスティング広告とSEOの違い
そもそも、リスティング広告とSEOの違いはどこにあるのでしょうか。
ここでは2つのポイントからお話しします。
スピード感
まず、検索結果の上位で表示されるまでのスピードが異なります。
リスティング広告は、検索結果のページ上部にある専用枠に掲載される広告のことです。
オークション制になっていて、キーワードごとに広告単価は変化します。
オークション制ということもあり、人気のあるキーワードであればあるほど費用はかかってしまいますが、すぐに広告が掲載されるという即効性があります。
対してSEOは、上位検索されるまでに時間を要します。
アルゴリズムでの評価が反映され、順位が更新されるまでには時間がかかってしまうからです。
そのため、スピード感を持って集客が必要な場合、例えば直近の日程で行うイベントに集客をしたいなど、時間が限られている時にはリスティング広告が効果的です。
クリック率
クリック率については、リスティング広告よりもSEOの方が高いです。
リスティング広告は、確かに目につきやすい場所に表示されるのですが、人は広告を避けたがる傾向があるので広告と認識してしまうとクリックされなくなるということが起きます。
それに比べSEOは、ユーザーが自分で検索をした結果として表示されるものになるので、上位に表示されるようになればクリック率は高い傾向にあります。
実際自分で検索した時のことを思い出すと、私も上位のものから順に見ていくので、SEOのクリック率が高いのも納得出来ます。
上位表示されるまでには時間がかかってしまいますが、中長期的な戦略でクリック率を上げたいと思う場合にはSEOがオススメです。
リスティング広告のメリット
それでは、リスティング広告には他にどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは3つ挙げてみます。
即効性がある
リスティング広告は、SEOと比較すると効果が早く出やすいというメリットがあります。
実際に上位表示されるのかという点についての保証はないものの、料金を支払うことで必ず上位に表示することができます。
SEOでは、上位表示されるようになるまでに短くても半年程はかかると言われる中で、リスティング広告は数日で配信でき、短期間での集客が可能です。
コントロールしやすい
リスティング広告は、ある程度ターゲットを絞った配信が可能です。
キーワードはもちろんのこと、ユーザーの性別や年齢、居住地域などの細かいターゲット設定が出来ます。
また、クリック率や広告表示数、コンバージョン率などを確認出来るので、それらの結果次第でターゲット設定の変更も可能です。
効果検証(ABテスト)しやすい
どちらの広告の方が反応が良いのかなど、簡単にABテストがしやすいのもリスティング広告の良さです。
つまり、2つの広告を用意して配信してみて、結果の良い方を継続し、結果が悪かった方については配信を止めるということが出来るということです。
例えば、女性をターゲットとして広告を発信するとします。
女性が好きそうな色を選ぼうと思いつつも、本当にそれが一番の得策なのかと悩んでいるとしましょう。
その場合は、広告のテーマカラーで使う色を女性が好きそうなピンク色と、例えば逆に全く異なるクールなイメージの青色を同時に配信して効果測定してみると良いでしょう。
予想通りにピンク色の方がクリック率が高い場合はピンク色を使用したら良いですし、逆に意外と青色の方が反応が良かったのならばその結果を根拠に青色を使用することが出来ます。
またさらに、適宜で新たに広告を用意して再度ABテストをして良い方を残す・・ということを繰り返すことで、より良い広告に仕上がっていくということに繋がります。
いつでも配信を始められて、いつでもやめられるという特徴を有効的に活かしましょう。
SEOのメリット
続いて、SEOにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
リスティング広告と同じく、3つほど挙げてみます。
継続的なブランディング効果が高い
ほとんどのユーザーは、検索上位に出てくるWebサイトに対して、ある程度高い信用性を持つ傾向があります。
そのため、SEO対策を行ったことにより、自然検索で上位に表示されたWebサイトについてはユーザーからの評価が高まります。
また、上位表示されたものについては、検索エンジンにオススメされている印象があるので、信頼性を高めることにもつながります。
ブランディング力はリスティング広告にもありますが、リスティング広告の場合は、瞬間的・即効性の高いブランディング力があります。
しかし、SEOの場合は都度更新も必要ですが、一度上位に表示されるようになると継続的に上位表示をされるようになるので、継続的なブランディング効果が期待できます。
流入獲得の継続性が高い
SEOで上位表示される状態にまで持ってくるのには時間はかかってしまいますが、一度上位表示されるようになると、継続的に上位表示されやすくなります。
定期的に起きるアルゴリズムの変化などもありますので、多少の変動はありますが、大きく順位が変化することはほとんどありません。
一度、上位表示される形まで作り上げることが出来れば、継続的に効果を生み出すことが出来るのがSEOのメリットです。
費用対効果が高い
リスティング広告がクリック課金なので集客されればされるほど費用がかかるのに対し、SEOはいくら集客があっても費用がかかりません。
集客があればあるほど利益が上がる可能性が高まりながらも、費用はかからないのでその分、費用対効果が高いといわれています。
ただ、SEOは時間をかけて取り組んでも、必ず上位表示されるようになるわけではないので、間違った方法で進めてしまうと逆に費用対効果を下げてしまう危険があることには注意が必要です。
まとめ
リスティング広告とSEOは、どちらの方が効果的かという判断は難しく、一番いいのは「どちらも並行して進めること」です。
SEOは時間がかかるので、着実に構築していきつつ、一方で即効性のあるリスティング広告で集客を行うことが大切です。
それぞれに得意とすることと苦手とすることがあるので、特性を理解し、上手く活用してWebサイトの集客に繋げられるようにしていきましょう。
コメントを書く