「あれもいや、これもいや」「ママがいい、パパがいい」何をどうしても気に入らない子供にイライラを募らせる日々。もしかするとそれはお子さんが恐怖のイヤイヤ期に入った兆候かもしれません。
イヤイヤ期が始まる時期は個人差がありますが、子育て中誰もが通る道。とはいえ、毎日イヤイヤされると、ママもパパも疲れてしまいますよね。
「この状態が一体いつまで続くのか…」と途方に暮れている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事ではイヤイヤ期の期間や終わりの兆候、効果的な対処法を現役ママが実体験をもとに紹介していきます。
イヤイヤ期はいつからいつまで?
イヤイヤ期の始まる時期は、子供により差があります。多くの場合1歳半頃から始まり、4歳くらいになると終わります。
「魔の2歳」という言葉があるようにイヤイヤ期のピークは2歳。自我が芽生え始め自己主張が始まるので、なかなかいうことを聞いてくれません。
この時期はパパやママ、イヤ、好きなどの短い言葉を話せるようになるのですが、まだ自分の気持ちをうまく表せず子供もイライラしてしまうのでしょう。
ただ、親の捉え方によっては「イヤイヤ期」と感じない場合もあります。イヤイヤ言っているのを特に気にしない人もいますので、いつからイヤイヤ期が始まるとは断定できません。
イヤイヤ期に起こったこと〜筆者の場合〜
ここで私の娘がイヤイヤ期だった頃の地獄体験を紹介します。今、イヤイヤ期で悩んでいる方も「うちだけじゃないんだ…」と思っていただけたら嬉しいです。
- 仕事から疲れて帰ってきてやっとできたご飯をすべてひっくり返される
- 朝のバタバタ時間に牛乳をはね退けられ部屋も自分も牛乳まみれ
- 買ってきた卵にパンチ
- 洋服着てくれず家では裸族
- 朝、幼稚園の制服に着替えてくれないので着せて寝かせていた時期がある
- 電車の車内でひっくり返ってイヤイヤ
- 両手に荷物を抱えているのに抱っこじゃないとイヤと泣き叫ぶ
- なんでも自分でやらないと気が済まないがやらせると大惨事
- 1年の間にメガネが3つ壊れた
どうでしょうか(笑)。今となっては懐かしい思い出で書きながら笑ってしまいましたが、当時はそんな余裕もなく、「ママだってイヤ!」と娘と一緒によく泣いていました。
終わりの兆候はある?
先ほど紹介したように地獄の惨事も当たり前になった頃、娘にもついにイヤイヤ期の終わりがやってきました。
イヤイヤ期の終わりのには下記のような兆候が見られます。
- あきらめられるようになった
- 「まあいっか」と受け入れられるようになった
- 強いこだわりを持って泣くことがなくなった
- 話を聞くようになった
- 誰かを労われるようになった
- 自分の気持ちを表現できるようになった
- 交渉できるようになった
以前なら「これがいい」とこだわって泣いていた子も、ある時から「まあいいか」と受けいれられるようになります。
例えば、お友達3人とご飯を食べる時、赤・黄・青のコップがあると、絶対に赤じゃないとダメだった子が、「赤がいい」というお友達に譲れるようになった…というエピソードも少なくありません。
私がイヤイヤ期の終わりを強く感じたのは「滑り台3回したら帰ろう」という交渉できるようになったときや「私は〇〇だから〇〇」と上手に自分の感情を言葉にしてくれるようになったときです。
イヤイヤ期中は「こんな日々がいつまで続くんだろう?」と思い悩み辛くて泣いてしまう方も多いともいます。しかし、終わりは必ずやってきますので、うまく対処してママがストレスを溜めないようにしましょう。
イヤイヤ期の原因
そもそもイヤイヤ期はなぜ起こるのでしょうか。
イヤイヤ期が始まる時期の子供は、「パパがイイ」などようやく二語文を話し出します。
なんでも自分でしたいという自立心が芽生え自己主張が始まりますが、「うまくできない」「気持ちを上手に表現できない」「甘えたい」という複雑な心理状態に陥り、子供なりに葛藤しているのでしょう。それがすべて「イヤ」という言葉で片付けられています。
大人にすればなんでもイヤがっているように見えますが、子供には同じ「イヤ」という言葉に下記のような様々な思いが込められているのです。
- 〇〇したいけどできなかった
- 〇〇が良いけどうまく伝わらない
- お兄ちゃんだからと言われても甘えたい
- 自分でやりたいのにやらせてもらえない
大変な時期ですがこれも成長の証。子供の成長だと受け止め親や周りが「そういう時期」なんだと受け止めてあげることが大切です。
イヤイヤ期の効果的な対処法
先述したとおりこの時期の子供の「イヤ」は、大人の考える「嫌」とは違います。ですから、イヤイヤ期の子供の「イヤ」をそのまま「嫌」と受け止めると、親は相当なストレスになります。
「嫌」なのではなく、何か理由があると考えその気持ちを代弁したり、一人の人間として自立心に寄り添って対処してあげることが大切です。
この項では、イヤイヤ期の効果的な対処法を紹介します。
選ばせてあげる
イヤイヤ期は「これもイヤ」「あれもイヤ」となんでも嫌がります。自我が芽生える時期ですから親が何かを選ぶのではなく、選択肢を与えて自分で選ばせる方がうまくいくこともあります。
例えば歯磨きをイヤがるなら、歯ブラシや歯磨き粉を一緒に買いに行き選ばせると効果的。外食でも、コップはどれがイイ?と最初に聞くなどです。
選択肢を与え、選ばせることで自立心に寄り添うことができます。
とはいえ、「どっちもイヤ」と言われることも多く、そんなにうまくはいきません。そんな時は、時間をおいてまた聞いてみましょう。
最初に約束しておく
公園に行くと「いつまでたっても帰らない」「ブランコが永遠と続く」ということも多いですよね。
そんな時は、「時計の針がここまでになったら帰ろう」「時計の針がどこまできたら帰るか約束しよう」と子供と事前に話し合っておきましょう。
例えば、ブランコに乗る前に「30回漕いだら次の子に交代ね」と話して数を数える、最後の一回は盛り上がるように「30!」と言い、サクッと次の遊具へ誘導するなどです。
先に予定やゴールを伝えておくと、子供もだんだん受け入れてくれるようになります。
日常生活に遊びを取り入れる
イヤイヤ期の子供には、日常生活に遊びを取り入れると効果的です。
例えば、
- お風呂まで競争!
- シャンプーの泡がどこまで高く積み上がるか選手権
- ぬいぐるみを使って誘導
などです。
私の娘はディズニープリンセスが好きだったので、ドレスを着せて「シンデレラのお食事ができました」「白雪姫のお風呂へどうぞ」と誘導していたこともあります。
普通に「ご飯」「お風呂」と言うよりも遊びを取り入れて誘導する方が、子供も楽しくなります。日常生活のすべてにおいて遊びを取り入れるようにしてみましょう。
親も頑張りすぎない
イヤイヤ期はすごく悩みますし辛いですよね。親が完璧にやろうと頑張りすぎると疲れてしまいます。疲れた時に「イヤ」と言われると余裕がなく感情的になりやすいため、注意が必要。
そこで、これは成長の過程なんだとできるだけ受け流し、頑張ることをやめましょう。
「〇〇しなければいけない」という考え方を捨てて「まあこんな時期だから仕方ないよね」と気持ちを楽に持つようにしましょう。
これはダメ!イヤイヤ期でやってはいけない対応
最後にイヤイヤ期でやってはいけない対応を紹介します。
悪いことには毅然とした態度で接する
子供は親をよく見ています。悪いことをしている自覚がありながら気をひくためにやっている時も少なくありません。
ここで過剰に反応すると「成功した」と誤った認識になり、繰り返したりエスカレートしますので要注意。過度な反応はせず、淡々と対応しましょう。
食事は出しっぱなしにしない
ご飯の時間は毎日同じ時間スタートし、食べる時間も子供に話しておきましょう。ご飯で遊んだり、食べなかったら潔く片付けるというルールを決めます。
「食べないとお腹が空いてしまうのでは?」と思うかもしれませんが、食べられなかった経験を繰り返せばルールを守るようになります。
出しっぱなしにするとだらだら食べる癖がつき、イヤイヤ期が過ぎても直りませんので注意しましょう。
脅しは厳禁
脅しや否定語を繰り返すと、子供は萎縮したり自信がなくなったりと心の成長に影響します。
怒られないようにすることに集中し、何が悪いのかわからない状態なので、同じ行動を繰り返すことも多いです。脅したり恐怖感を与えると、自分で行動したり考えたりする力をなくすので絶対にしてはいけません。
感情が爆発しそうになった時の気持ちの切り替え方を親が見つけておくのも大切です。
ちなみに私は、イライラが募った時はその場から離れていました。あの頃は一人になれるトイレが癒しの場…。深呼吸して気持ちを落ち着かせることに全集中でした。
まとめ
イライラ期は子供が成長する上で必ず通る道。とはいえ対応する親は頭を悩ませますよね。ただ、イヤイヤ期の終わりは絶対にやってきます。
一人で抱え込まず、先生に相談したり、ママ友や親に話したり、親がストレスを溜めないことが一番効果的な対処法です。
子供の気持ちに寄り添うのも大切ですが、まずは親が余裕を持てるよう上手にストレス解消しておきましょう。