WEB制作会社は、IT産業の急成長に伴い今後ますます期待されている業界です。新卒や未経験の方で、WEB制作会社に就職したいと興味を持つ方も多いでしょう。
WEB制作会社と聞くと、「徹夜が多い」「未経験だと難しい」というネガティブなイメージも強く、
「新卒でWEB制作会社に入って働いてみたいけど、実際どうなの?」と不安を抱える人も少なくありません。
入社したものの、「こんなはずじゃなかった」と後悔することになればせっかくの就活が無駄になってしまうのではないか?と心配する気持ち、よくわかります。
そこでこの記事では、IT業界で働いた経験のある筆者が、WEB制作会社に新卒で入るメリット・デメリットを解説します。
WEB制作会社に就職したい就活生がやるべきことも紹介していますので参考にしてみてください。
新卒でWeb制作会社に就職するメリット
まずは、新卒でWEB制作会社に入ると得られる4つのメリットを解説します。
新卒なら未経験でもWEB業界に入れる
転職でWEB制作会社に入ろうと思ったら、ある程度スキルが必要になりますが、新卒の場合は多くの企業がポテンシャル採用を行います。
ポテンシャル採用とは、現在のスキルや経験より「将来性や意欲があるか?」などを考慮し、これからの成長や成果が期待できる人材を採用することです。
会社はもともと若い人材を育てるつもりで採用しますので、新人にはたくさん学んでもらおうと思っています。
私のいた会社でもそうでしたが、新卒が入社してきたら即戦力とは思っていません。しかし、大きな期待はしています。これが新卒の特権です。
様々な実務を任せながら、WEBの基礎から実践で役立つ技術を教えていきます。
新卒は学びのチャンスが多いですし、やる気のある人なら技術や知識を吸収するスピードも早いでしょう。転職でWEB業界に入った筆者は、採用までの壁が厚く新卒で挑戦しておけばよかったと何度も後悔しました。
WEBに関する知識や専門的スキルが身につく
新卒・未経験でWEB制作会社に入社すると、働きながらWEBの知識・技術を一から学べます。しかも、学校では教えてもらえない実践的なノウハウです。
WEB制作会社の仕事は、デザイン以外にもコーディングや動画編集など多岐にわたります。
各部門に優れた技術を持つ社員がいますので、その先輩たちから直接、WEB制作のイロハを学べるのは大きなメリットです。
これがもし、事業会社に入社した場合は、WEBの最先端というより従来の手法を受け継ぐ形となり、新しい技術の習得は二の次です。
仕事内容も自社のシステム開発やECサイトの更新がメインです。
最先端のスキルの習得は期待できませんし、活かす場面もあまりないでしょう。WEB制作の最先端技術を得たい人は、WEB制作会社が向いています。
実力が重視される
一般企業に新卒で入社すると、年齢や学歴に左右される場面が多くなりますが、WEB制作会社はセンスやスキル重視です。
もし入社するWEB制作会社がベンチャー企業なら、仕事の成果によって昇給や歩合給がプラスされる可能性もあります。
実力があれば出世できる、チャンスの多い世界です。
将来性のある業界でキャリアアップ
WEB制作会社を含むIT業界は、今後ますます拡大していく市場です。
世界時価総額ランキング上位10社のうち、8社がamazonやマイクロソフト、アップルなどのIT業界となっています。
国内外問わず、トップ産業であることは間違いありません。
こうしている今でも新しい企業がどんどん生まれています。
IT業界の成長スピードが、他業種と比べてもダントツです。
新卒で入社すれば、将来性ある業界でスキルを習得しキャリアップできるのは大きなメリットです。
ここでWEB制作から人気企業に転職した実例をご紹介します。
新卒でWEB制作会社に入社後、クライアントワークでWEB制作の実務に関わりながらデザインを習得し、6年後に人気企業のサイバーエージェントに転職した関 愛奈さん。
制作会社時代は、主に金融やメーカーなどのキャンペーンサイトやコーポレートサイトを作成したそうです。転職のきっかけは「もっとデザイナーとして成長したい」という思いから。サイバーエージェントに入社後は、新規事業の「Ameba Ownd」のメインデザイナーとして活躍しています。
関 愛奈さんの例
引用:Wantedly
現在:株式会社サイバーエージェント UI/UXデザイナー。
2010年、制作会社に新卒入社。クライアントワークでwebサイト制作等を経験。2015年株式会社サイバーエージェントに中途入社。Amebaサービスのデザイナーを経験後、2016年株式会社プレイモーションにサービス立ち上げメンバーとして出向。
佐藤洋介さんは、新卒でWEB制作会社にWebデザイナー、アートディレクターとして活躍、入社5年目で某大手IT企業に入社後、わずか6年で執行役員に就任しました。
佐藤さんが転職した理由は「自分が作ったものがリリースされ、どんな人に届いていて、どんなふうに感じたかという手応えが欲しかった」から。世の中を動かしていくことにデザイナーとして挑戦してみたかったそうです。
現在は、スマートフォン向けのメディアサービスのデザインやクリエイティブの執行役員として各サービスのUIデザインを監修しています。
佐藤洋介さんの例
引用:Wantedly
現在:某IT企業 執行役員、クリエイティブ統括室室長
制作会社に新卒入社し、2012年に某大手IT企業中途入社。現在はクリエイティブの執行役員として、各サービスのUIデザインを監修
どちらの例も新卒でWEB制作会社に入り、様々な業種のWEB制作に関わる中でスキルアップしながらキャリアアップした実例です。
ITスキルを習得すれば将来も有望
2019年経済産業省が公表した「IT人材需給に関する調査」では、ITのニーズが高まる中、人材の需要と供給のバランスが取れていないことが指摘されています。
公表データによれば、人材不足数は、2018年で22万人、2019年では26万人、2020年にはなんと30万人となっています。
WEB制作会社などのIT業界は産業の成長スピードに人材確保がついていかず、常に人手が足りない状態です。
ITスキルを身につけることは、転職することがあっても無駄になることはまずないと言えます。
新卒でWeb制作会社にするデメリット
新卒でWEB制作会社に就職するデメリットは2つあります。
納期に追われることがある
WEB制作会社では、クライアントのスケジュールに左右されることが多く勤務時間が変動的になりがちです。
納期に追われて残業することも少なくありません。
私の勤めていた会社の定時は18時30分でしたが、納期が迫っている時は22時まで残業したり、自宅に持ち帰って作業することもありました。
と言ってもすべての会社で激務なわけではありません。
最近は、リモートワークを導入する企業も多くなっていますので、会社以外で仕事する人も増えています。WEB制作会社でも、残業の少ない会社はありますので事前にチェックしておきましょう。
技術を身につけるまで努力が必要
WEB制作現場に必要な技術は、日々の業務をこなすだけでは習得できません。
また、これは事業会社のエンジニアとして就職した場合も同じです。
スキルや専門性を高めるには、相応の努力が必要になります。
また、WEB技術は常に進化していますので、最新の技術を習得する努力も必須です。
例えば、WEBサイトを開発する際に使うHTMLという言語は、1994年にHTML4が登場した15年後の2014年にHTML5としてバージョンアップしました。
当時、WEB制作の現場にいた筆者も、改定後のHTML5の仕様に慣れるまで業務と勉強を同時に行い大変でした。
このように、IT技術は進化し続けていますので自分のスキルもブラッシュアップしていく姿勢が大切です。
新卒でWeb制作会社に行くためにすべきこと
WEB制作会社に新卒で入りたいと思ったら、するべきことを3つご紹介します。採用確率が高まる方法なので、就活生は必ずチェックしてください。
WEBサイト制作の知識を深める
新卒でWEB制作会社に就職したいと思う就活生の多くは、未経験の状態です。
企業側もそれを承知しているとはいえ、やはり採用されやすいのは多少でもスキルや知識のある学生となります。
即戦力までは行かずとも、WEB制作に関わる仕事の内容は最低限勉強しておくことをオススメします。
通常、1つのWEBサイトを作るには、デザイン、コーディング、ライター、コピーライターなど様々な職種が連携して作っていきます。
それぞれの職種の役割、仕事の流れや内容を理解しておくことも大切です。
情報は、書籍やインターネットでも簡単に得られます。
また、WEBデザイン志望の学生は、AdobeのPhotoshopやIllustratorの基本操作を勉強しておきましょう。
PhotoshopやIllustratorは、WEB制作会社の現場でプロのWEBデザイナーが使用する定番ソフトです。
素人でも簡単にバナーが作れるようなソフトなので、たくさん触れて実践に備えておきましょう。
すでにWEB制作スキルがあるならポートフォリオを用意する
最近は学生でも副業や趣味でWEBデザインやコーディング、ライターを実践している学生も多くなりました。
すでに、美術系の学校や専門学校で基本的なスキルを身につけている学生もいるでしょう。
このような就活生は、ポートフォリを用意しておきましょう。
ポートフォリオとは、作品集です。ポートフォリオがあれば、企業も学生の力量を判断しやすくなります。
プログラミングスキルを身につける
WEB制作会社を目指す学生は、プログラミングを学んでいると就活でも有利になります。
理由は、未経験者より即戦力として期待されるからです。
まだプログラミングを始めたばかりという場合も、「興味があり実際にやってみた」という行動力が好印象を与えます。
慢性的な人手不足に陥っているIT業界にとって、プログラミングスキルを持つ学生は貴重な人材なのです。
プログラミングを一から学ぶとして、オススメの言語は
- Androidアプリに必須の言語Java
- Web開発でよく使われるPHP
- 知名度と高い凡用性を持つC言語
などです。
WEBデザイン志望の学生は、WEBサイト制作で使うHTMLやCSSを勉強しておきましょう。
また、就活とプログラミングスキルを磨くのを同時に行いたいのであれば、就職支援付きのプログラミングスクールがおすすめです。
GEEK JOBのようなレベルの高いプログラミングスクールであれば、就職成功率が95%を超えているので、頑張ればWeb制作会社に就職できます。
無料というメリットもあるので、一度無料相談してみてもいいかもしれないですね。
就活エージェントでおすすめ求人を紹介してもらう
最後にご紹介するのは、就活生の強い味方就活エージェントです。
就活エージェントとは、就職の相談や企業の求人紹介、面接のセッティング、履歴書添削などのサポートを無料で受けられるサービスのことです。
常日頃から就活の情報をキャッチしている専任のキャリアコンサルタントが、マンツーマンでフォローしてくれます。
他にも、非公開求人の紹介や面接対策まで、就活に必要なことをトータルでサポートするサービスです。
「自己分析ができない」「どこのWEB制作会社を選べばいいかわからない」という就活生のよくある悩みにも気軽に相談できます。
サービスはすべて無料ですから、賢く活用して就活に役立てていきましょう。
ここで、オススメの就活エージェントをご紹介します。
レバテックルーキー
まず、一番オススメなのがITエンジニア専門の就活エージェント、レバテックルーキーです。
これから成長が期待できるベンチャー企業の求人は、大手総合系サイトではなかなか見つけられません。
しかし、レバテックルーキーなら、急成長している優良ベンチャー企業から有名IT企業の求人まで多数取り扱っています。
WEB業界に詳しい就活のプロが揃っていますので、面接対応からポートフォリオ作成、面接対応などITエンジニアとして就職できる道をサポート。
ITベンチャー企業に就職したい学生には外せない就活エージェントです。
キャリアパーク就活エージェント
キャリアパーク就職エージェントは、過去の有名企業への内定を果たした利用者のESや企業研究をした資料を無料で配布しています。
また、就活のプロが履歴書の書き方から面接での対応まで徹底的にサポートしてくれるので、就活が上手くいかないという悩みが解消できるのです。
掲載している求人に関しても、担当者が厳選した優良企業ばかりなので、ブラック企業を避けられるメリットがあります。
キャリアパーク就活エージェントのおすすめポイント |
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キャリアチケット
キャリアチケットはなかなか内定が決まらないと悩んでいる就活生にオススメです。
企業に合わせた面接対策や就活セミナーも頻繁に実施しているので、就活のノウハウや新しい情報を得られる機会も豊富です。
就活生が行き詰りやすい自己分析や企業研究などのサポートも充実しています。
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CareerTrip
CareerTripは、就活生の目線に合わせた、就活生のためのキャリア支援を行っています。
就活エージェントとしてまだ若い会社ですが、専任エージェントとLINEでやりとりできるなど、手軽さが魅力的。
大手よりベンチャー企業の求人に強く、WEB業界に幅広いネットワークを持っています。企業や新しいことにチャレンジしたい学生にオススメです。
JobSpring
JobSpringは株式会社Rootsが運営する内定率91.7%、早期離職率0.1%の就活エージェントです。
AIマッチングを採用しており就職率よりも定着率を重視して企業と学生をマッチングします。
個別相談と併用して、1000社以上の企業から自分にあった会社を紹介してもらえるのも魅力的です。
紹介されてから内定まで最低2週間というスピードは、就職が決まらず焦っている学生にとて頼もしい存在です。
まとめ
WEB業界は今後ますます拡大していく市場です。
新卒でWEB制作会社に就職すれば、未経験でも実務に関わりながら技術を習得できます。
WEB業界に入りたい学生は、早いうちからWEBの技術や情報に触れておきましょう。また、就活エージェントを活用しWEB業界の採用基準や面接の傾向について、相談しておくと安心です。
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