ポータブル電源で家庭用冷蔵庫は動かせる|必要な電力量と稼働時間を知って停電やキャンプに役立てよう

ポータブル電源で家庭用冷蔵庫は動かせる|必要な電力量と稼働時間を知って停電やキャンプに役立てよう

ポータブル電源を使えば家庭用の冷蔵庫でも動かせます。

しかし、それには大容量のバッテリーと高い出力が必要です。そのため、どのポータブル電源を選べば良いのか迷ってしまいますよね?

そこで本記事では、ポータブル電源で家庭用冷蔵庫を動かすのに必要なバッテリー容量と消費電力について解説します。

また、冷蔵庫や炊飯器を動かすのにおすすめのポータブル電源をご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

ポータブル電源で家庭用冷蔵庫を動かす必要電力量や稼働時間はどのくらい?

ポータブル電源で家庭用冷蔵庫を動かすには、冷蔵庫の消費電力量と定格出力を知る必要があります。

  • 必要な消費電力量は1000Wh以上
  • 必要な定格出力は500W~1000W

必要な消費電力量は1,000Wh以上

まず、家庭用冷蔵庫の1日あたりの消費電力量を確認しましょう。

方式・サイズ1日あたりの消費電力量
間冷式・定格内容積140リットル以下772.60Wh
間冷式・定格内容積141~200リットル813.70Wh
間冷式・定格内容積201~250リットル854.79Wh
間冷式・定格内容積251~300リットル884.93Wh
間冷式・定格内容積301~350リットル923.29Wh
間冷式・定格内容積351~400リットル972.60Wh
間冷式・定格内容積401~450リットル786.30Wh
間冷式・定格内容積451~500リットル742.47Wh
間冷式・定格内容積501リットル以上761.64Wh
直冷式561.64Wh

上記のように、1日あたりの消費電力量は間冷式なら750Wh〜1000Wh程度で、直冷式なら約562Whです。

つまり、バッテリー容量が1000Whあれば、家庭用冷蔵庫を1日動かせるわけです。

次に必要な定格出力を確認していきましょう。

必要な定格出力は500W~1000W

家庭用冷蔵庫の定格出力は、1日あたり0.5〜1.0kWh程度です。

これを「W(ワット)」に直すと500W〜1000Wになります。

つまり、家庭用冷蔵庫を1日動かすにはバッテリー容量1000Wh以上、定格出力500W〜1000W以上のポータブル電源を用意する必要があるわけです。

ポータブル電源があれば停電時でも冷蔵庫や炊飯器は動く?メリット・デメリット

続いては、ポータブル電源で家庭用の冷蔵庫や炊飯器を動かすメリット・デメリットについて解説します。

ポータブル電源で家電を動かす3つのメリット

ポータブル電源で家庭用の冷蔵庫や炊飯器を動かすメリットは以下の通りです。

  • 停電時の食材の保存に困らない
  • 非常時でも冷たい飲み物や温かいご飯を口にできる
  • ソーラーパネルを使えば停電中でも充電できる

ポータブル電源を使って家庭用冷蔵庫や炊飯器を動かせば、停電時などに食材の保存に困る心配がありません。

ある程度の期間なら、野菜や魚、お肉などを新鮮な状態で保存できます。また、非常時でも冷たい飲み物や温かいご飯を口にできるのは大きなメリットです。

心細い気持ちになる停電中でも、そんな時でも温かいご飯が食べられれば、少しは不安が和らぐでしょう。

加えて、ポータブル電源はソーラーパネルでも充電が可能です。

ソーラーパネルと合わせて使えば、停電中でも充電できるので、バッテリー切れを心配する必要がありません。

普段使いでも、ソーラーパネルを併用すれば電気代の節約に繋がるのでおすすめです。

ポータブル電源で家電を動かす3つのデメリット

ポータブル電源で家庭用の冷蔵庫や炊飯器を動かすデメリットは以下の通りです。

  • あらかじめ充電しておく必要がある
  • 何週間も連続して使い続けるのは無理
  • 初期費用が高い

ソーラーパネルを持っていない場合、停電中にポータブル電源の充電はできません。

停電した時でも使えるように、常に充電してバッテリー容量を100%にしておく必要があります。

しかし、冷蔵庫や炊飯器は消費電力が大きい家電です。

そのため、フル充電しても何ヶ月も連続して使い続けられるわけではありません。

最大のバッテリー容量を誇るポータブル電源でも、家庭用冷蔵庫なら3日程度の連続使用が限界でしょう。

当然、大容量のポータブル電源は価格が高めです。

購入するなら15万円〜40万円、ソーラーパネルも併用するとなればさらにコストはかかります。

積極的に使わなければ、元が取れず損する羽目になります。

家庭用冷蔵庫におすすめのポータブル電源:Jackery1000など3選

続いては、家庭用冷蔵庫におすすめのポータブル電源を3つご紹介します。

  • Jackery ポータブル電源 1000
  • ポータブル電源 ETA Ultra
  • DELTA Pro

Jackery ポータブル電源 1000

出典:Jackery「Jackery ポータブル電源 1000」

Jackery ポータブル電源 1000」は、世界初のアウトドア用ポータブル電源を製造・販売した「Jackery」が誇る人気の大容量ポータブル電源です。

バッテリー容量は1002Whで定格出力は1000Wと、家庭用冷蔵庫を稼働するには十分なスペックです。

消費電力が小さい車載冷蔵庫(60W)であれば約38時間は動かせます。

また、バッテリーには安全性と耐久性に優れたリチウムイオン電池を採用しているので、安心して使用できます。

価格139,800円
バッテリー容量1002Wh
定格出力1000W
電池タイプリン酸鉄リチウムイオン電池
サイズ332×233×243mm
重量10.6kg

Jackery ポータブル電源 1000の詳細はこちらから

ポータブル電源 ETA Ultra

出典:Enernova「ポータブル電源 ETA Ultra

ポータブル電源 ETA Ultra」は、中国が誇る有名メーカーが製造する商品の中で、最大容量のバッテリーを搭載した機種です。

2160Whの大容量バッテリーと定格出力2500Wのパワフルさがあれば、家庭用冷蔵庫や炊飯器も問題なく稼働できます。

また、最大15台の家電に電力を供給できるポート数なので、様々な電化製品を同時に使用可能です。

安全性と耐久性が高いリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用し、業界最高水準となる5年保証も付いてるので、長期間安心して使用できるでしょう。

価格238,000円
バッテリー容量2160Wh
定格出力2500W
電池タイプリン酸鉄リチウムイオンバッテリー
サイズ463mm×289mm×366mm
重量25kg

ポータブル電源 ETA Ultraの詳細はこちらから

DELTA Pro

出典:EcoFlow Japan「DELTA Pro」

DELTA Pro」は、中国の人気メーカー「EcoFlow(エコフロー)」の製品の中で最高スペックを誇るポータブル電源です。

バッテリー容量は3600Whとポータブル電源業界の中で最大水準で、出力の大きな家庭用冷蔵庫でも3日程度、連続使用できます。

また、DELTA Proには最大2台のエクストラバッテリーを接続できるので、最大容量を21,600Whに拡張可能です。

これは、停電時に必要な家庭の電力に換算すると約12日間の容量に相当します。

万が一に備えておきたいなら、DELTA Proを検討してみると良いでしょう。

価格440,000円
バッテリー容量3600Wh
定格出力3000W(瞬間最大6,000W)
電池タイプリン酸鉄リチウムイオンバッテリー
サイズ635mm×285mm×416mm
重量45kg

DELTA Proの詳細はこちらから

キャンプには車載冷蔵庫とバッテリー内蔵ポータブル冷蔵庫どっちがおすすめ?

キャンプで冷蔵庫を使う場合、選択肢としてポータブル電源に接続する「車載冷蔵庫」と、バッテリー内蔵型の「ポータブル冷蔵庫」があります。

これはどちらが優れているというわけではなく、それぞれに異なる特徴があるので、目的や用途に合わせて選ぶ必要があります。

車載冷蔵庫の特徴・冷蔵庫以外の家電も動かせる
・ポータブル電源と車載冷蔵庫を買うため費用が高め
ポータブル冷蔵庫の特徴・冷蔵だけならポータブル冷蔵庫の方が安い
・冷蔵庫以外の家電は動かせない

例えば、他の家電も使用したいならポータブル電源を購入する必要があるので、車載冷蔵庫を用意すれば良いでしょう。

ただし、ポータブル電源も購入する必要があるためトータルのコストは割高です。

反対に、ポータブル電源を購入しない場合は、バッテリー内蔵型のポータブル冷蔵庫を選ぶ方が良いでしょう。

バッテリー内蔵型のポータブル冷蔵庫なら2万円台で手に入るので、食べ物や飲み物を冷やすだけならポータブル冷蔵庫がおすすめです。

外で冷蔵庫だけ使用するのか、その他の家電も使うのか考えて、自分にあった方を選ぶようにしてください。

車載冷蔵庫におすすめのポータブル電源3選

最後は、車載冷蔵庫を動かすのにおすすめのポータブル電源を3つご紹介します。

ALLPOWERS大型ポータブル電源R3500

出典:ALLPOWERS「ALLPOWERS大型ポータブル電源R3500」

ALLPOWERS大型ポータブル電源R3500」は、「ALLPOWERS(オールパワーズ)」が製造するメーカー最大スペックのポータブル電源です。

バッテリー容量が3168Whなので、60Wの車載冷蔵庫であれば約40時間、連続使用できます。

また、合計15口の出力ポートが搭載されているので、同時に複数の家電を動かせます。

安全性の高いリン酸鉄リチウムイオンバッテリーに加えて、5年という長期保証も付いているので、長く使いたい方にはおすすめの商品です。

価格380,000円
バッテリー容量3168Wh
定格出力3200W
電池タイプリン酸鉄リチウムイオンバッテリー
サイズ530mm×360mm×345mm
重量42kg

ALLPOWERS大型ポータブル電源R3500の詳細はこちらから

PowerArQ Max ポータブル電源 2150Wh

出典:PowerArQ「PowerArQ Max ポータブル電源 2150Wh」

PowerArQ Max ポータブル電源 2150Wh」は、日本の会社が製造・販売している人気の機種です。

2150Whという大容量のバッテリーを搭載し、60Wの車載冷蔵庫なら連続26時間も使用できます。

また、寿命が長いリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用し、3000回充電しても電池残量80%を維持します。

毎日1回フル充電しても10年間は使い続けられるので、長く愛用したい方にはおすすめの商品です。

価格264,000円
バッテリー容量2150Wh
定格出力2000W(瞬間最大4000W)
電池タイプリン酸鉄リチウムイオンバッテリー
サイズ380mm×280mm×420mm
重量28.2kg

PowerArQ Max ポータブル電源 2150Whの詳細はこちらから

PECRON E2000LFP ポータブル電源

出典:PECRON「PECRON E2000LFP ポータブル電源」

PECRON E2000LFP ポータブル電源」は、2012年に設立した「PECRON (ペクロン)」が販売する人気のポータブル電源です。

バッテリー1920Whの大容量にもかかわらず、急速充電技術によって1.5時間〜2時間でフル充電できます。

また、車載冷蔵庫なら25時間程度の連続使用が可能です。

加えて、16口の出力ポートが付いているので、車載冷蔵庫と他の家電の同時使用も問題なくできます。

電子レンジや電気ケトル、ドライヤー、炊飯器、コーヒーメーカー等の家庭用家電も動かせるので、普段使いを考えている方にもおすすめの商品です。

価格129,000円
バッテリー容量1920Wh
定格出力2000W
電池タイプリン酸鉄リチウムイオンバッテリー
サイズ409×256×297mm
重量22kg

PECRON E2000LFP ポータブル電源の詳細はこちらから

まとめ

ポータブル電源でも家庭用冷蔵庫は動かせます。

しかし、消費電力が大きな家電なので、大容量のバッテリーと高い定格出力を持つポータブル電源を選ぶ必要があります。

目安としては、「消費電力量1000Wh以上」「定格出力500W〜1000W以上」です。

今回ご紹介したポータブル電源であれば、車載冷蔵庫はもちろん家庭用冷蔵庫も動かせるので、参考にしてみてください。

ポータブル電源価格
Jackery ポータブル電源 1000139,800円
ポータブル電源 ETA Ultra238,000円
DELTA Pro440,000円
ALLPOWERS大型ポータブル電源R3500380,000円
PowerArQ Max ポータブル電源 2150Wh264,000円
PECRON E2000LFP ポータブル電源129,000円

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