妊娠糖尿病検査にひっかからないためにはどうする?なりやすい食事や原因・症状チェック紹介

妊娠糖尿病検査にひっかからないためにはどうする?なりやすい食事や原因・症状チェック紹介

妊娠中にかかる病気の1つ「妊娠糖尿病」があります。妊娠糖尿病は、妊娠中に初めて発見された糖尿病のことです。妊娠中に血糖値のコントロールが上手くできなくなってしまうことが原因です。

母体が高血糖な状態だと、お腹の赤ちゃんにも影響があり、母体共々さまざまな合併症が起こり得ます。

血糖値が高く「妊娠糖尿病」の疑いがあると言われれば、

「妊娠糖尿病ギリギリの数値で来週の検査が怖い」

「検査にひっかからないようにするにはどうすればいい?」

「妊娠糖尿病を防ぐにはどうすればいい?」

このように不安になりますよね。

そこで本記事では「妊娠糖尿病検査にひっかからないために気をつけること」「なりやすい食事や原因」「防止策」などを解説していきます。

妊娠糖尿病にひっかからないために気をつけること

妊娠糖尿病検査で妊娠糖尿病検査にひっかからないために気をつけることは下記の3つです。

  • 普段と同じように過ごす
  • 糖分の高い飲み物は避ける
  • 寝る前に食べない

普段と同じように過ごす

妊婦健診の前日は、普段通りの食事でいるも通り過ごすことが大切です。

妊婦健診で1度でも体重や血糖値について指摘があれば、次の健診では「体重がオーバーしないか」「血糖値が高く妊娠糖尿病と診断されたらどうしよう」と不安になりますよね。

中には、検査にひっかからないようにするため「前日に食事を抜く」という対策をする方もいるのではないでしょうか。

しかし、万が一病気が潜んでいるなら早めに発見して対処する方がいいですし1日食事を抜いて検査をパスしても意味がありません。

普段通りにすごした体で検査する方が正しい診断結果を得られます。

実は筆者も前回の妊婦健診で体重と血糖値を指摘されたため、前日ご飯を抜いてなんとしてでも検査だけはパスしようと悪あがきしたことがあります。

結果は、採血中に倒れるという大失態。看護師さんに前日ご飯を抜いていることを話したらひどく怒られました。

その時に「普段通りに過ごしてきた結果、悪い数値になったとしても早めに見つかれば対処もたくさんあります。妊娠糖尿病はハイリスク妊婦と言われる中に入るけど、初期なら食事でコントロールできることも多いです。

一番良くないのは、悪化してしまうこと。赤ちゃんを守る意味でもしっかり検査することが大事なんですよ。だからお母さん心配しすぎないでありのままで来て」と言われました。

つわりで食欲がない時は無理して食べる必要はありませんが、検査のために食事を抜くことは避けましょう。

糖分の高い飲み物は避ける

先ほど妊婦健診は「普段通りの食事と過ごし方で」とお伝えしましたが、糖分の高い飲み物を検査前にたくさん飲むのは避けましょう。

糖分の高いものは血糖値に影響し、正しい数値が出ない可能性もあります。そもそも妊娠中じゃなくても糖分の高い飲み物は避けた方がいいため、妊娠中はなおさら気をつけたいものです。

できればカフェインの入っていないデカフェかお水を飲みましょう。

寝る前に食べない

妊娠中は何かとお腹が空きますので、寝る前に食べてしまう方も多いのではないでしょうか。

米国内分泌学会誌に掲載された研究結果によると寝る前に食事をとると耐糖能が悪化し、脂肪の燃焼量が減少、太りやすくなることがわかっています。

カロリーが同じものでも摂る時間で代謝にもたらされる影響が異なるため注意しましょう。米国のジョンズ ホプキンズ大学医学部のジョナサン ジュン氏は寝る前にカロリーの多い食事をとると糖尿病リスクが高くなり肥満になりやすいと述べています。

妊娠糖尿病とは?なりやすい食事や原因を簡単に解説

ここで妊娠糖尿病のことをサクッと解説しておきます。妊娠糖尿病になりやすい食事や原因を知って、糖尿病リスクを下げましょう。

妊娠糖尿病とは?

妊娠糖尿病は、妊娠中に初めて発見・発症した糖代謝異常のことです。妊娠後のホルモン分泌が影響し、血糖値が上がってしまうことが原因の1つです。

妊娠糖尿病になるとお母さんや赤ちゃんに様々な病気を引き起こしてしまうことがあり注意が必要です。

通常の糖尿病とは違い、出産後はほとんどの場合正常に戻ります。また早期に対処すればインスリン治療の必要がなく食事コントロールで元気に出産するケースも少なくありません。

妊娠糖尿病の原因

妊娠糖尿病の原因は、妊娠中のホルモンの影響が関係しています。妊娠すると赤ちゃんを育てるためにさまざまなホルモンが分泌されます。

その中には、ホルモン(プロゲステロン、プロラクチン、コルチゾール)などインスリンが効きにくくなる作用のあるホルモンも含まれます。また、インスリンの作用を抑えるタンパク質(サイトカイン)が分泌されることもあり、妊娠中は血糖値が上がりやすくなっているのです。

その結果、インスリンが上手く血糖値を抑えられず妊娠糖尿病を発症してしまいます。

妊娠糖尿病になりやすい食事は?

妊娠糖尿病になりやすい食事は、カロリーの高い食べ物や炭水化物、糖質の高いものです。とはいえ、食べ物というよりは食事の摂り方も重要です。

例えば先ほど紹介した「寝る前に食事すること」や「糖分の多い飲み物をよく飲む」という方は注意しなければなりません。また、お腹が空くと食べたいものを食べられるだけ食べるのも妊娠糖尿病のリスクが高まります。

妊娠中はバランスの良い食事を3食きちんと摂ることが大切です。

もしかして妊娠糖尿病?症状チェック

妊娠糖尿病は、自覚症状がほとんどありません。妊婦健診である日突然「妊娠糖尿病の疑いがあります」と告げられる方も多いのです。

症状はありませんが妊娠糖尿病になりやすいタイプの人はいます。

  • 妊婦自身が巨大児で産まれている
  • 妊娠前から肥満ぎみ
  • 家族に糖尿病の人がいる
  • 過去に巨大児を出産した経験がある
  • 羊水過多
  • 35歳以上の高齢妊娠
  • 原因不明の習慣流早産歴がある
  • 過去の妊娠で妊娠糖尿病にかかった
  • 強度の尿糖陽性もしくは2回以上反復する尿糖陽性

妊娠糖尿病は自覚症状がないため進行に気づかず、赤ちゃんや母体に危険な状態まで進んでしまう怖い病気です。ですから、妊婦健診があるのです。

妊婦健診では毎回尿検査がありますよね。あれは糖をチェックしています。

定期的に検診を受けることで早期発見できれば、入院やインスリン治療をするリスクを軽減できます。

妊娠糖尿病検査の再検査怖い!基準は厳しい?

定期的な妊婦健診の糖チェックで「+」が出たからといってすぐに妊娠糖尿病とは診断されません。食事の後の検査だと数値が高くなることもありますので様子をみます。

しかし、空腹時血糖値が100を超えた場合はブドウ糖負荷試験が行われます。この試験は、10時間以上絶食後、糖分の入った水を飲み、30分、1時間、2時間後に採血し、血糖値を測定する検査です。

また、血液検査で明らかに重度の糖尿病が疑われる場合はブドウ糖負荷試験を行わず診断されることもあります。

妊娠中に受けて問題がなかった方でも、妊娠中期、後期には血糖値が高くなることがありますので、妊娠期間に合わせて再検査が行われます。

【妊娠糖尿病の診断基準となる血糖値】

随時血糖検査血糖値 200mg/dl以上
空腹時血糖検査血糖値 92mg/dl以上
ブドウ糖負荷テスト(1時間後)血糖値 180mg/dl以上
ブドウ糖負荷テスト(2時間後)血糖値 153mg/dl以上

参考:日本糖尿病・妊娠学会

最近は妊娠糖尿病が増えていることもあり、昔より基準値が厳しくなっています。

妊娠糖尿病を防ぐにはどうすればいい?

妊娠糖尿病を予防するには、日々の生活習慣を見直すことが大切です。

3食きっちり食べる

まずは1日3食、主食・主菜・副菜などバランスの良い食事を心がけましょう。食事間隔があきすぎると、食事をした時に血糖値が急激に上がりやすくなります。

血糖値の変動が大きくなるとコントロール不良となりますので、同じ時間に規則正しく食事をとり血糖値を安定させましょう。

食事は、油分の多い洋食より、できるだけ薄味の和食がおすすめです。

食事と食事の間が空きそうな時は、バナナや和菓子、ナッツなどの間食を取りましょう。

食べる順番に気をつける

血糖値は食事の時間や内容だけではなく、食べる順番も影響します。まずは血糖値の上昇が緩やかな野菜のおかずやお味噌汁からいただきましょう。ご飯やパンは一番最後に食べると良いでしょう。

コース料理や懐石料理の順番が理想的ですから、順番を意識するだけでも血糖値の急上昇を防げます。

まとめ

妊娠糖尿病は症状がありません。健診で突然診断されることも多い病気です。

一度診断されると血糖値のコントロールが必要になりますので、日々の食事から血糖値の上昇を抑えることを意識したいものです。寝る前の食事や血糖値の上がりやすい糖分の多いジュースなどを控え、規則正しくバランスの良い食事を摂りましょう。

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