就活の最難関と言われている二次面接は、通過率も低くどのように対策すればいいか悩んでいる就活生も多いでしょう。
面接で落ちる理由は、公表されませんので本人にはわかりません。
企業や担当する面接官によって選考基準も異なりますので、一概に「これが正解」と言える法則もないです。
しかし、面接に関わる企業の現場責任者や人事担当者と話をしていると、不採用になる人には共通した理由があることに気づきました。
二次面接に受かるための正解はありませんが、不採用になるようなパターンを徹底的に避ければ、採用確率があがるはずです。
そこでこの記事では二次面接で不採用になる人に共通する10の特徴を詳しく解説していきます。
「一次面接は通過するけど二次面接で落ちる」「二次面接の対策が知りたい」このような悩みを抱えている就活生は不採用になるNG行動を知るだけでも、面接対策の一助となるでしょう。
二次面接で重視するポイントや合格するためにできることもあわせて紹介しますので、二次面接の対策に役立ててください。
二次面接の合格確率
二次面接の合格率は約20〜40%と言われています。
一次面接は、若手社員や人事部が担当し学歴や第一印象、社会人としての最低基準が社内の合格ラインを上回っていれば通過させる審査です。
通過率は約50%と言われており、一般的には難易度も低いと言えます。
また、最終面接の通過率も約50%。約半数は通過します。
それに比べて、二次面接の通過率は、20%〜。
面接を担当するのは、現場に近い責任者や管理職です。
- 企業が求める人材とマッチするか
- 入社意欲、熱意は?
- 現場で活躍できるか?
以上の3点を重視しています。
第一印象やマナーを重視する一次面接より、中身を掘り下げる質問が多くなりますので、ほとんどの学生が苦戦を強いられます。
さらに、面接官によって質問内容や合格ラインが違うことも、二次面接が最難関と言われる理由です。
一次面接と二次面接では、質問内容から重視するポイントまで変わってきますのでその辺りをしっかりと理解しておかなければ、合格は難しいでしょう。
合格率は企業の選考フローでも異なる
二次面接の合格率は、選考フローでも変わります。
選考フローとは、内定までの一連の流れのことです。
二次が最終試験の企業もあれば、三次、四次面接まである企業もあります。
二次面接が最終試験なら、通過人数を調整する必要があるため合格率もかなり厳しくなります。
三次、四次面接がある場合は、まだ選考が続きますのである程度のラインで通過するでしょう。予め企業の選考フローを確認しておくことも大切です。
二次面接で落ちる人に共通する10の特徴
二次面接を落ちる人には共通する特徴があります。
まずはその理由を知らなければ、いくら面接対策をしても付け焼き刃にしかなりません。
二次面接NG行動に当てはまるものがないか、チェックしてみましょう。
二次面接で落ちる人の共通点10
- 見た目への意識が低い
- 企業研究が足りない
- コミュニケーション能力が低い
- 言動に一貫性がない
- 人間性がわからない
- 決定的な採用理由がない
- 志望動機が弱い
- すぐ辞めそう
- 現場で活躍する姿が想像できない
- 逆質問で減点される
それぞれ、詳しく解説していきます。
見た目への意識が低い
人の印象は最初の10秒〜20秒で決まると言われています。
就活セミナーでもよく話されているメラビアンの法則です。
相手が見る自分の印象は、目から入る視覚情報が55%、声などの聴覚情報が38%で、話す内容はたったの7%しか影響を与えません。
ほとんどパッと見の印象で勝負が決ると言っても過言ではないのです。
面接でいえば、入室して挨拶くらいでしょうか。
- スーツのサイズがあっていない
- 清潔感がない
- 靴下の色がおかしい
- 自信がなさそう
- 笑顔がない
- 猫背
- 目を見て話せない
このような人は、不採用になりやすいです。
社会人として最低限のマナーや見た目を意識できないのは、ビジネススキルが低いと思われても仕方ありません。
見た目はちょっとした心がけで改善できるだけに、できていない人の評価はかなり低くなります。
企業研究が足りない
面接を受ける企業の業界、企業研究は、徹底的にやるのが鉄則です。
企業研究が足らない人は、二次面接の深堀質問ですぐにボロが出てしまいます。
事前準備ができていないのは、仕事ができないのと一緒。
「そのぐらいのリサーチや事前準備もできないのか」「営業で取引先にいく時も、事前準備をせずぶっつけ本番でいくのだろうか?」と想像されて不採用になります。
また、企業の理念や価値観を理解し、共感できない人も採用されません。
その企業に入るということは、会社が掲げる理念や価値観に共感すること。
今の時代、企業のHPや社長のブログなどインターネットですぐに検索できます。
その程度もやらない人は、やる気がないと思われても仕方がないでしょう。
コミュニケーション能力が低い
二次面接で落ちる人の特徴3つ目は、コミュニケーション能力が低い人です。
面接は、面接官とのコミュニケーションの場です。
にもかかわらず、会話のキャッチボールができない人は落ちます。
例えば、
- 聞かれた質問の意図を理解できず回答がズレている
- 話が長すぎて何を言いたいかわからない
- 最後に結論を持ってくるので回りくどい
こういう人は、「仕事ができなさそう」「意思疎通がはかれない」と評価されます。
お客様やクライアントと接する機会が多く、コミュニケーション能力が必須の会社では間違いなく落とされるでしょう。
接客がない会社だとしても「この人と毎日コミュニケーションを取るのは先が思いやられるな」と思われたら採用されません。
逆に、面接官が「この人と話していて楽しいな」と思う学生は採用されます。
質問したことに対して端的に答えられる就活生は少ないので、相手に何か聞かれたら、まず結論を答えシンプルに伝えることを意識しましょう。
言動に一貫性がない
二次面接では、一次面接と同じ質問を違う角度から深く追求されます。
一次面接の回答を忘れ、二次面接で違う回答をすると一貫性がなく「うーん本心がわからないから不採用!」となるでしょう。
また、履歴書やESをもとに質問しますが、その答えにズレがあると違和感が積み重なり「おや?」と思われてしまいます。
二次面接の回答は、一次面接で答えたものをベースに肉付けしてよりわかりやすく、熱意を持ってアピールするのがポイントです。
自分の考えや意見を矛盾のない答えでしっかり伝えなければ、面接官もあなたを評価できません。
人間性がわからない
二次面接では、「どういう人柄かよくわからなかった」と言う理由で落とされるケースは山のようにあります。
なぜなら、二次面接の加点ポイントは「人間性」だからです。
しかし、多くの就活生は二次面接で重視されるポイントを「能力や成果、資格やスキルがあるか?」だと思っています。
それは一次面接ですでに合格ラインに達しているので、二次面接ではほとんど重視されません。
就活では、同じような学歴や資格を持った人間はごまんといますが、他とは重複しない特性が「人柄」なのです。
面接官がなぜ?なぜ?なぜ?」と深堀する理由は思考特性を知るため。
・どうしてそう思ったの?
・そういう行動をとる理由は?
・辛いと思わなかった?
・その経験で何を得たのか?
質問に対する回答を通して、入社後経験するであろう様々な場面でどのような行動や思考をする人なのか判断します。
面接官は学生の人となりを知りたくて質問するのに対し、スキルや能力を過剰にアピールする学生は、人間性が見えず不採用になります。
決定的な採用理由がない
面接官には「この人を採用する理由は○○です」という決定的なものが必要です。二次面接で深堀質問が行われる理由は、面接官もあなたの採用理由を見つけたいからです。
自社の利益になるような人材を採用しないと、「君が採用した○○君、半年も経たないうちに辞めたよ」なんて言われてしまっては、面接官も立場がありません。
また、役員や社長に見せても失礼のない人間を選ばなくては、自身の評価に関わります。
素性のわからない人物を短い時間で選考する必要があるため、面接官も「本当にこの人でいいいのか?」と不安で仕方ありません。
二次面接の面接官はあなたを落としたいわけではなく、どうにかして他の学生より優れた特性を見つけようとしてくれる味方です。
それにもかかわらず、面接官に対抗したり、質問に答えられずに詰まってしまう学生は、決定的な採用理由が見つからず不採用になります。
志望動機が弱い
志望動機は、一次、二次、最終面接と何度も聞かれる質問です。
面接官は、志望動機を聞くのは「本当に入社する意欲があるのか?」を知りたいからです。
内定を出した後に辞退されることは、企業が絶対に避けたいこと。
- この会社を選んだ理由
- なぜこの会社じゃないとダメなのか
たくさんの会社がある中で、この企業じゃないといけない理由を明確に答えられないと、熱意が伝わらず「志望動機がいまいち弱いな…」と判断されて落ちます。
例えば、志望動機弱いと思われる人に多い行動が、志望動機の使いまわしです。
同じ業界ならあまり変わらないかな…と部分的に変えて志望動機を作る人は要注意。
「もしかして面接の練習で受けてる?」「この業界ならどこの会社でもいいと思ってない?」「辞退されるかも」と思われてしまうでしょう。
志望動機は会社が欲しい人材を調べて、企業ごとに練り直すのが鉄則です。
すぐ辞めそう
企業は、面接や新人教育などに多くのコストをかけています。ですから、できるだけ長く働く人を採用したいのが本音です。
2016年卒マイナビ企業新卒内定状況調査によると、企業が採用にかける一人当たりの費用は45.9万円となっています。
新卒の離職はコスト面で大きなマイナスとなりますので選考も厳しくなるのです。
二次面接を担当する面接官は現場をよく知る責任者が多く、以前やめた人物と同じ特性がないか?を中心に評価します。
すぐに辞めそうだと思われる人の特徴は、
- 理想が高すぎて挫折に弱そう
- 業界にいいイメージを持ちすぎて現実に失望しそう
- 意欲がない
- ストレスに弱そう
- モチベーションが低い
- バイトをよく変えている
- やる気だけアピールで根拠がない
などです。
理想が高く業界に過度な期待がある学生は「こんなはずじゃなかった」と辞めていく傾向が強く、企業も採用に二の足を踏みます。
また、困難に打ち勝つガッツや向上心が見えない人もすぐに辞めそうと思われるでしょう。
面接での受け答えがネガティブだったり、自信がないように見えると頼りなく思われ二次面接に受かりません。
現場で活躍する姿が想像できない
スキルや経験がない新卒の採用では、多くの企業がポテンシャル採用を行います。ポテンシャル採用とは、今できることではなく、学生の将来の姿に期待して合否を決めることです。
面接を通じて「現場で活躍できるか否か」を判断します。
どんなに資格やスキルがあっても、ただ主張するだけでは「それが仕事とどう関係あるの?」「この業界に関係あること?」と思われてしまうでしょう。
自分の強みを仕事にどう活かせるかを伝えられない学生は、現場で活躍する姿をイメージさせられず二次面接に落ちてしまいます。
逆質問で減点される
逆質問は、今まで質問攻めにあってきた学生が唯一主導権を握れる場面です。
面接でも配点が高い部分ですが、ハイリスクハイリターンでもあります。
就活でよくあるテクニックでは、逆質問で攻めろ!と書かれていたりしますが、安易にやると逆に印象が悪くなるので注意が必要です。
とはいえ、「質問はありますか?」に対して「大丈夫です」と答えるのもオススメできません。面接官の印象に残らず、関心や意欲がないと思われる要素になります。
もし質問がなければ、「質問ではないのですが、感想を申し上げてもいいですか?」や、「この会社で働いていて、○○だったことをお聞きしてもよろしいでしょうか?」と言うニュアンスの質問で切り抜けるのも1つの方法です。
面接で得たことや再発見したことなどを伝えてもいいでしょう。
また、「今日の私の印象をお聞きしてもいいでしょうか?」という質問で謙虚さをアピールしつつフィードバックを求めるのもオススメです。
面接官が二次面接で重視するポイント
二次面接をする現場責任者や配属チームの上司が面接で重視するポイントは3つだけです。
会社と価値観が合うか
二次面接では、人柄や思考特性を総合的に判断し、自社の価値観に合う人を見極めていきます。
会社と同じ価値観を持っている人を採用すると、業務効率がよく離職率も下がります。働き方や仕事に対する考え方があっていれば、長く働く可能性も高いでしょう。
仕事に関する価値観は人それぞれです。
- 給料や待遇よりやりがい重視
- 安定重視
- 仕事よりプライベートを充実したい
- 目標やノルマを達成することが好き
- スキルアップ、キャリアアップしたい
- 海外へ出たい
性格や価値観が合わない恋人とは長く付き合えませんが、価値観が同じ人なら続きやすいですよね。
就活も恋愛と似ていて、価値観の合わない会社で働くのは苦痛となり、価値観の合う会社ではやりがいや楽しさを感じます。
価値観の違う新卒を入れたばっかりに、社内の輪を乱したり、業務に支障をきたすようなことがあれば責任問題にもなりかねません。
職場の社員とうまくやっていけそうな人間かどうかも、現場管理者が危惧するところです。
二次面接を通して、学生と会社の価値観がマッチするかを重視しています。
志望度が高いか
二次面接では、志望度の高さもかなり重視されます。
前述したように企業は、新卒採用にかなりのコストをかけています。
内定を出した後入社しないのは企業的にマイナスでしかありません。
そこで、企業側は「本当に入社するか?」「すぐに辞めないか?」を見極めるため、志望動機についてかなり踏み込んだ質問をします。
志望動機に対し様々な角度から質問するのは、学生がどれほど自社について調べてきているか、本気度をはかっているのです。
「御社が第一志望です」と宣言しても、その根拠を示すものがなければ面接官を説得できません。
現場で活躍できるか?
二次面接で重視する3つ目のポイントは、「学生が現場で活躍できるか?」という視点です。
面接を行う一事業部をまとめる現場マネージャーや責任者は、、今の現場で活躍している人、活躍していない人の特性や資質をよくわかっています。
- 学生が職場で部下として機能するか?
- 業務内容とマッチしているか?
- キャリアプランは自社に合うか?
- 活躍するために必要な強みを本当に持っているか?
このような評価視点を持っています。
学生は、物事に対する取り組み方や強みを業務にどう活かせるか具体的に伝えることが大切です。面接官が「この人と一緒に働きたい」と思うかどうかで合否が決まります。
二次面接で合格するためにやるべきこと
一般財団法人雇用開発センターが2017年度に行った「2018年卒大学生就職活動調査」では、就職活動を振り返り、「もっと早くから取り組めばよかったこと」について学生の36.0%が自己分析、30.9%が業界研究、続いて21.6%が企業研究と答えています。
以上を踏まえて、就活最難関の山場である二次面接を切り抜けるために、やるべきことを4つご紹介します。
自己分析の深堀り
就活の基本は自己分析です。
就活は、自分という商品を売り込み面接官に選んでもらうことが目的です。
自己分析が甘いと、「これってどういう商品なの?」「自社に何の利益があるの?」「使い方は?目的は?将来性は?故障はしないの?」といった突っ込んだ質問に答えられませんよね。
「いや…どういう商品かはわかりませんが、役立つはずなので買ってください」なんて、押し売りでしかありません。
二次面接では、自分の強みや価値観、働き方、ビジョンを明確にし言語化する必要があります。
そこで効果的な対策が自己分析なのです。
自己分析をしっかりと丁寧に行えば、どんな角度から質問が来ても軸がぶれることなく答えられます。
自己分析できている学生の自己PRは、説得力がありますので面接官の評価も高いです。
既にやっている学生も、今一度見直して自分の強みを再確認してみましょう。
業界と企業の事業内容や理念を徹底的に研究
二次面接は一次面接と違い、自社の業務や社風によりマッチした学生を選考します。自社の業界研究がどれくらいできているかを確認するような質問も多くなるでしょう。
そこで有効な対策が、業界研究と企業の事業内容や理念の調査です。
業界全体の流れを研究し、志望企業の事業内容や理念を理解することで、企業が望んでいる人材の特徴やタイプを知ることができます。
- 企業の基本的な情報(住所・資本金・部署・業務内容)
- 企業の理念・社風
- 企業の方針やビジョン
- 事業内容(商品やサービス)
- 人事・教育制度・福利厚生・現社員の働き方
- 採用に関する情報(選考フロー・採用人数・初任給・募集職種)
- 業界内の位置付け
- 他者との違い(規模・営業利益や売上・従業員数など)
- 事業戦略
- 離職率
- 社員のキャリア
これらを徹底的に研究し、自分の言葉で語れるくらい理解しておきましょう。
キャリアプランを志望企業に落とし込み具体的に描く
二次面接でたびたび質問されるキャリアプラン。
キャリアプランは、志望企業で実現可能なプランを具体的に描くことがポイントです。
- 入社後何をしたいか
- 強みを業務にどう生かすか
- それを実現するために何をすべきか
- 5年後10年後何をしていたいか
- どんなスキルを得たいか
志望企業で実現不可能なプランは、採用につながりません。
企業で働く先輩社員のキャリアや企業が公表しているものを参考にその企業でどのように成長し活躍していきたいか、具体的に言葉にできるようにしておきましょう。
就活エージェントで企業の傾向をつかむ
「二次面接で必ず落ちる」「二次面接に受かるか不安」このような学生は、就活エージェントを利用するのも有効な対策です。
就活エージェントとは、専任のキャリアアドバイザーが就活に関する様々な悩みに寄り添いサポートするサービスです。
就活生なら誰でも無料で利用できます。
この記事の冒頭で、二次面接に落ちる理由は本人にはわからないとお伝えしました。しかし、就活エージェントのキャリアアドバイザーは求人企業から本当のNG理由を聞かされていることがあるのです。
キャリアアドバイザーはその情報をもとに、企業の二次面接対策を行います。
企業が好む人材のタイプや採用されやすい回答例など、合格に向けたサポートが手厚いので、上手に使って就活に役立てていきましょう。
二次面接対策に強い就活エージェントはキャリアチケットです。
専任アドバイザーが強みや企業の傾向に合わせて、面接官に刺さる伝え方を教えてくれます。キャリアチケットで対策後の内定率は39%もアップしたというデータも出ています。
二次面接に不安や悩みを抱える学生にオススメの対策です。
まとめ
就活の最難関と言われる二次面接。一次面接より突っ込んだ質問が増え、苦戦する学生も多いです。二次面接を落ちる人にはこの記事でご紹介した10の共通点があります。
あなたに当てはまるものがないかチェックして、同じ行動は取らないようにしましょう。
合格するために、自己分析や企業研究を徹底的に行い、企業にマッチしたキャリアプランを言語化できるところまで準備してください。
もし少しでも不安を感じたら就活のプロ、就活エージェントを利用し、企業の傾向に合わせた面接対策をしておくのも効果的です。
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