就活生向けの自己分析のフレームワーク3選〜フレームワークで行うメリットデメリットもご紹介〜

就活生向けの自己分析のフレームワーク3選〜フレームワークで行うメリットデメリットもご紹介〜

就活生の中には、これからフレームワークを使って自己分析を始める方や、自己分析の質を高めたいと思っている方もいると思います。

ところが自己分析のフレームワークはネット上に大量に紹介されているので、

就活で使えるフレームワークは結局どれなの?

と思った方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、就活で確実に役に立つ自己分析のフレームワークを3つご紹介します。

これらを用いることで、自分のモチベの源や強み・弱み、理想のキャリア像などを明確にすることができます。

それぞれ具体的な分析方法やその活かし方も書いているので、是非参考にしてください。

就活に役立つ自己分析のフレームワーク

今回は多くの人に支持されてきた以下の3つのフレームワークの使い方をご紹介します。

・モチベーショングラフ

・ジョハリの窓

・Will/Can/Must

それぞれの具体的な使い方を紹介します。

モチベーショングラフ

モチベーショングラフとは、これまでの人生のモチベーションの上下をグラフで書いて人生全体を振り返るものです。

これを使うことで、皆さんが仕事をする上でも糧となる「モチベーションの源泉」や、この先の人生でも起こりやすい「成功・失敗のパターン」を明らかにすることができます。

「モチベーションの源泉」を知ることで、自分がやりがいを感じれる仕事の特徴を明らかにすることができるので職種選びに役立ちます

また、「成功・失敗のパターン」を知っておけば、これからの人生で待っている様々な決断に対して冷静に判断する材料になります。特にこれは就活の面接でも聞かれやすいので、しっかり分析しておきましょう。

<書き方>

1. 縦軸にモチベーション、横軸に年齢をとり、これまでの人生のモチベーションをグラフに表す。

2. グラフのとんがっている部分で起こったイベントを詳細に記録する。

<分析の仕方>

  • とがっている部分の出来事がどうしてモチベーションの上下に繋がっているのかを細かく分析することで、モチベーションの源を明らかにする。

例えば、上記の図の人だと野球の先発から外れたり、先発入りすることが大きくモチベーションに左右しています。

この理由を細かく分析するためにその時の思いを詳しく思いおこすと、「監督に認められた気がして嬉しかった」「情けなく思った」などの気持ちがあることがわかりました。

つまり、「努力や実力が誰かに認められた時」にモチベーションが上がると同時に、誰かの期待に応えられないことにストレスを感じるようです。

このように細かく分類して、モチベーションの源泉を明らかにしましょう。

  • 挫折をした時に自身の起こした行動や、回復のきっかけになったことを詳しく思い起こす。

例えば、周りの人の励ましが大きな励みになった人や、とにかく行動に起こすことで回復していった人もいるでしょう。

このような共通項がわかれば、自分の挫折からの回復パターンがわかります

挫折経験は企業からも聞かれることが多い質問です。これを聞くことで、皆さんが社会に出て壁にぶつかった時にどのように対応していくのかを知ることができるからです。

そのため、挫折経験はしっかりと分析して質問されても答えられるようにしておきましょう。

ジョハリの窓

「ジョハリの窓」とは、自分の知っている自身の性格や能力と他者が知っている自身の性格や能力を比較し、セルフイメージと周りの人の自分に対するイメージのズレを明らかにすることです。

これにより、自分が今後意識して発揮するべき強みや、改善すべき弱みについて客観的に分析することができます。

ジョハリの窓をやった人は、就活の面接で聞かれる自己PRや強み・弱みに対して客観性の高い回答をすることができます

自分を客観的に理解できていることを面接官に伝えられるとかなり印象も上がるので、ぜひやってみましょう。

<書き方> 

1.  下の図のように4つの箱を作ります。左側を他人の軸、右側を自分の軸とし、それぞれ知っている/知らないで二つの行・列にわかれます。

2. まずは自分自身のセルフイメージを整理しましょう。以下の項目の中から、自分に当てはまると思うものの番号を書き出します。

3. 自分のバイト仲間や学校の友達などに協力してもらい、以下の項目群の中からみなさんに当てはまると思うものを選んでもらいましょう。ここでなるべく5人以上に聞くと、しっかりと傾向が見えてきます。

〖項目群〗

①頭が良い、②発想力がある、③段取り力がある、④向上心がある、⑤行動力がある、⑥表情が豊か、⑦話し上手、⑧聞き上手、⑨親切、⑩リーダー資質がある、⑪空気が読める、⑫情報通、⑬根性がある、⑭責任感がある、⑮プライドが高い、⑯自信家、⑰頑固、⑱真面目、⑲慎重

(引用) 株式会社ポテクト:ジョハリの窓で自己分析

4. 自分が書いた番号と他人が書いた番号が重なっているものは、その番号を①開放の窓、自分が書いていない番号で他人が書いた番号を②盲点の窓に書きます。そして、自分が書いた番号で他人が書いてないものは③秘密の窓、自分も他人も書いてない番号は④未開の窓に書きます。

<分析方法>

  • 自己開示の程度を分析

まず、①解放の窓と③秘密の窓に着目してみましょう。

①解放の窓に項目が多い人は、自己開示がしっかりできていると言えます。一方、③秘密の窓のに項目が多くあてはまっている人は、自己開示をあまりしていないということになります。

そのため自己開示が十分でなく、もっと開示していきたい人は③に当てはまる項目を普段から発揮できるように意識してみましょう。

  • 「盲点の窓」から自己認識を修正

盲点の窓に当てはまる項目が多い人は、自己認識と他者認識に大きなズレがあるということです。そのため、この分析を通して再度自己認識を明確にさせていきましょう。

特に他者からの認識で当てはまる項目は、就活の自己PRでも使いやすいです。そのため、当てはまる項目に関連するエピソードを今一度掘り返し、面接やESに活かして行きましょう。

Will/Can/Must

Will/Can/Mustは、多くの人のキャリアデザインで用いられてきた自己分析法です。ちなみに、Will/Can/Mustのそれぞれは以下を表します。

Will: 将来やりたいこと、ありたい姿

Can: 自分の持つスキルや強み

Must: (仕事で)やるべきこと、責任

このWill, Can, Mustの3つの要素の重なる部分が大きくなっていくことで、満足の行くキャリアを描けると言われています。

就活の軸が定まっていない人は、この方法を試すと描きたいキャリアの方向性が見えてくるかもしれません。

<書き方>

1. 皆さんが将来成し遂げたいことや、ありたい姿(Will)を書き出していきます。

これがなかなか見つからないという人は、自身が大切にしている価値観や信念を振り返ってみましょう。ワークライフバランスを保つ、海外に住む、など自由にWillを設定しましょう。

2. Can(強みやスキル)を書き出していきます。 

Canが思いつかない人は、先程紹介したジョハリの窓や、自分の過去の成功体験から振り返って見つけて行きましょう。

これまで専門的な勉強に力を入れた人は、そのようなバックグラウンドもひとつのCanになります。

3. Must(やるべきこと、責任)を書き出していきます。

今Mustがない人は、具体的に仕事に着いたら生まれるMustを書くのもいいでしょう。

<分析方法>

  • Will を達成するために自分のCanを使って出来る仕事を考えてみる。

例えば、世界の平和に貢献したいというwillをもっている人がいたとします。もし、その人が行動的で言語スキル(can)もあるならば、青年海外協力隊として働くという選択肢が考えられます。

あるいは、なんかしらの技術力を持っている人ならば、自分の持つ技術(can)を通して世界平和のために出来る仕事をするのが1番貢献度として高くなるのではないでしょうか。 

このようにWill×Canの組み合わせでどんな仕事なら自分の強みを活かして働けそうかを考えてみましょう。

  • これから身につけるべきCanから仕事を考えてみる。

Will の達成のために十分必要なCanの要素が備わっていない場合もあると思います。その場合は、自分に無いCanに着目し、それを身につけることが出来る仕事を考えてみましょう。

これを通して見えてきた職業に就くことで、Willの実現に向けて着実に駒を進めて行く事ができます。

自己分析をフレームワークで行うメリット

ここでは簡単にフレームワークを使うメリットをご紹介します。

順序立てて考えられる

自己分析をいざやろうとしても、「どこから手をつけたらいいんだろう…」という状態になりがちです。

しかしフレームワークなら、やり方通りに順序立てて自己分析を進めていくことができます。

そのため、誰でも簡単に自己分析を進めることができます。

実際、本日紹介したフレームワークは就活だけでなく、キャリアデザインの様々な現場で用いられているので信頼性も高いです。

このような信頼性の高いフレームワークを用いることで、確実に深みのある自己分析が出来るようになります。

自分の内なる強みや弱みが見えてくる

フレームワークで自己分析をやることで、自分流で自己分析するだけでは気づきにくい着眼点で分析する事ができます。

そのため、多くの人が何かしらの新しい気づきを得る事ができます。

また、これまで認識していた自分の特性を改めて確信する機会にもなります。

自己分析をフレームワークで行うデメリット

フレームワークを使うことは、デメリットも多少存在します。

ここで説明するデメリットも簡単に頭に入れておいたうえで使いこなしましょう。

少し分析して全て理解した気になってしまう

自己分析をフレームワークで行うと、多くの気づきを得ることが出来ます。

しかし、フレームワークだけで自己分析を終了させるのは危険です

というのも、自分は常に変わって行くものなので自己分析に終わりはないからです。

これを機に、日頃から自分の感情の変化や行動に敏感になって自分を分析する習慣を付けていきましょう。すると、フレームワークから描いた自分像と重なる部分や異なる部分が見えてくるかもしれません。

このような細かな分析を繰り返して、自己分析を常にアップデートすることをオススメします。

主観に陥りやすい

フレームワークでの自己分析は、多くが1人で行うことができます。

そのためとても手軽でやりやすい一方で、主観に頼りがちになってしまう可能性もあります。

主観に任せるのは、自分の志向性や将来像をはっきりさせるには問題ありません。しかし、強みや弱みを分析する際に主観に頼るのは少し危険です。

というのも、実際に自分が強みだと認識しているのものが社会で発揮されていなかったら、それは強みとは言えないからです。

そのため、強みや弱みを分析する時は是非他の人の声を借りることをオススメします。

まとめ

今回は、すぐにできる自己分析のフレームワークを3つご紹介しました。

是非、本記事を最後まで読んだ方はすぐに試してみて下さいね。

そして、就活のための自己分析ではなく、自分らしい将来を描くための自己分析として根気強く、繰り返し取り組んでみてください。

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