IT業界は、昨今市場規模を大きく拡大し、注目度を高めています。
経済産業省でも日本経済を大きくするためにIT業界に力を入れていくと発表しています。
注目されているIT業界で働くことに興味を持っているけど、IT業界の今後が不安で以下のような悩みを持っているのではないでしょうか?
「エンジニアは不必要と言われているけど、大丈夫かな?」
「3Kでキツイと聞くけど本当はどうなの?」
「新型コロナウイルスがIT業界に与える影響を知りたい」
確かに、IT業界では、人手不足を理由に、IT業界の今後に不安視されることも多いかもしれません。
一方で、AIやDXなどのトレンド産業が注目されていることも事実です。
今後さらに求められていくIT業界は、どのような動向、課題、展望があるのでしょうか。
本記事では、IT業界の動向や課題を見ていきながら、IT業界の今後についてご紹介します。
IT業界の今後期待されるトレンドに興味がある人も必見です。
IT業界の今後の動向
早速ですが、IT業界は今後どうなるのでしょうか。
国勢調査結果を元にIT人材動向の将来予測を見ていきましょう。
まずはじめに、第4次産業革命に対応する新しいビジネスとして、国では、単に人数を増やすのではありません。
今後、生産性向上や需要増が予想されるAIの先端技術に対応できる人材の育成が重要であることを示しています。
市場規模は今後も拡大
AI、IoTの活用が進展することによる市場規模の実質GDPの押し上げ効果は、2030年で132兆円まで達すると言われています。
マクロ推計によれば、2015年時点で約17万人のIT人材が不足しているという結果になった。さらに、前頁で示されたとおり、今後IT人材の供給力
が低下するにもかかわらず、ITニーズの拡大によってIT市場は今後も拡大を続けることが見込まれるため、IT人材不足は今後ますます深刻化し、2030年には、(中位シナリオの場合で)約59万人程度まで人材の不足規模が拡大するとの推計結果が得られた。
ITニーズの増加により、IT関連市場規模は年々拡大しています。
それは、これまでにIT化が進んでいない所にITを入れることで、需要が伸びている背景があるからです。
「IT、IT」と言えどもまだまだIT化が進んでいない企業は多く、IT産業の平均成長率は2019年においても2%未満と言われています。
これを6%にすることで、国自体も、現状のGDPにプラスして13兆円規模の底上げになるというシミュレーションを示しています。
転職求人倍率は1位
doda転職求人倍率レポートによると、求人倍率の数字は4.70倍となり、2020年7月の求人倍率1位に挙げられている業種は、なんと「IT・通信」でした。
2位に挙げられている業種金融では1.86倍となるため、いかにIT業界の人手不足かが分かりますね。
この4.70倍という数字は、約4.7社が一人の人材を取り合っている状況ということです。
IT業界の市場規模が拡大していることから、人材を必要としている企業が多くいるということなんですね。
IT業界今後の課題
ここまでIT業界の需要は伸びていますが、一方でIT業界の今後の課題はどのような点にあるのでしょうか。
続いては、IT業界の今後の課題についてご紹介します。
IT人材不足は今後ますます深刻化
人手不足をもカバーしてしまう生産性向上につながるAIやDXなどITニーズの増加によって、IT市場は今後も拡大を続けることが見込まれるため、IT人材不足は今後一層に深刻化していくと言われています。
経済産業省によると、現段階の2020年では約30万人が不足していますが、2030年には2倍以上である約80万もの人がIT人材不足すると予測されています。
これは、山梨県の人口数とほぼ同じなので、この山梨県の住人まるごとをIT業界では生産性の高いエンジニアとして必要としているということです。
これほどの人手不足が深刻化しているのはIT業界以外、類を見ないでしょう。
労働条件が3K
IT業界での働き方は、俗にいう3K「きつい、帰れない、給料安い」と言われきました。
例えば、下請けになればなるほど中間マージンが増えることで売上も減り、自分の手取りが少なかったり、トラブル対応に追われて、徹夜でシステム改修をしなくてはいけなかったりと身体的にも体力的にもきついと言われています。
しかし、これらは多重請負構造が原因で起きている働き方でした。
今では、WEB業界を中心に、IT業界の労働条件は少しずつ緩和してきている傾向にあります。
WEB業界ではこれらの働き方を悪しき習慣と考えているので、時間や場所を自分で決めて成果を出していく企業が増えています。
しかし、全てのIT企業が柔軟に働けているわけではありません。
現在でも下請けとして下流の業務を主に行っているIT企業は3Kと言われ続けている企業が多いので、IT業界の労働は未だ課題視されています。
IT業界の今後
それでは、現状と課題を見てきた上で、今後のIT業界はどう展開していくのでしょうか。
経済産業省のデータも参考にしながら、近年トレンド化されている産業にも注目していきましょう。
今後はIT人材の平均年収が増える
経済産業省で発表されているDXレポート(デジタルトランスフォーメーション)では、2030年までにIT人材の平均年収を2倍にしていく取り組みをしています。
例えば、AIに関わる企業やビックデータを取り扱う企業はここ数年で成長が期待されるIT業界です。
2017年時点ではIT人材の平均年収は600万円とみられていました。
アメリカではすでに年収1000万円など普通ですが、日本はまだまだ平均値が低く、ここを海外と同じ土俵に立てるように動かれているんですね。
クラウドサービスは今後発展していく産業
ネット環境と端末機さえあれば、利用できるクラウドサービス。
クラウドは、どこにいても共有しているデータを見たり触ったりすることができる特徴があります。
身近に例を挙げれば、Googleのクラウドサービスであれば、WebメールやGoogleドライブ、Googleフォト、Googleカレンダーなどが挙げられますよね。
ユーザーも意識せずにクラウドサービスを使っている人もいるかもしれませんが、この画期的な技術が2009年以降注目されてきてからは、企業の働き方や働く場所の自由度もあがってきました。
さらには、クラウドを利用することでコスト削減にも繋がることが分かっています。
これらの理由から、IT業界だけではなくあらゆる企業にてクラウドサービスは、幅広く浸透していく産業の一つと言えるでしょう。
参照元:DXレポート
IT業界で今後トレンドとなる4事業
IT業界でこれらの4事業が今後トレンドとなると考えられています。
・DX(デジタルトランスフォーメーションの略称)
・5G
・AI
・クラウド
IT業界トレンド①DX
DX(デジタルトランスフォーメーション)では、デジタル技術で人々の生活を豊かにしてくれる役割を担っています。
菅官房長も述べていましたが、コロナ禍で浮き上がったのは、デジタル化の必要性でした。
今後、アナログ業務をDXでデジタル化していくことが日本経済に大きく貢献してくれるでしょう。
※DX:企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること
IT業界トレンド②AI
AI(人工知能)は、これまで人間しかできなかった作業や判断をコンピュータが代わりに行ってくれるシステムです。
自動運転も、AIを利用して人間ではない機械が運転できるための技術が進んでいます。
AINOサービスもの一つの例でしょう。
IT業界トレンド③クラウド
ITやビジネスの効率化を果たしてくれるクラウドサービスは、2021年には、2016年比で2.8倍(1兆538億円)に成長すると言われています。
経済産業省によると、ITシステム構築に必要とされる機能を提供できるクラウドサービスによって、個別開発すべき部分を圧縮させ、IT投資効率に貢献していくと予測されています。
これらの背景から、各機能の個別調達に比べて、クラウドサービスはコスト削減につながり、機能適用の迅速化が進むことで、クラウドサービスはさらに重宝されていく産業に発展していくことでしょう。
IT業界トレンド➃5G
5Gについては、これまでの4Gよりも回線速度が加速したことで、次世代の通信技術として注目されています。
最近ではスマートフォンの回線速度がこれまで最大4Gだったところ、5Gまで速度を早められると話題に上がっていますよね。
自動運転や、遠隔操作での医療、農業分野などで活用できる5Gはこれからの技術がさらに発展していくことを期待させてくれます。
まとめ
IT業界の今後について、現状と課題を踏まえた上でご紹介しました。
IT業界では情報が刷新しやすい環境にはなりますが、今後に期待されるIT業界やトレンドなどを参考にしながら、常に新しくなる技術をキャッチアップできるよう十分に押さえておきましょう。
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