「使う体温計によって体温が違う」
このような経験をされた方は多いのではないでしょうか。
あるものでは高く、またあるものでは低く測定されて、どれが正しい体温なのか分からず不安に思う方もいるかもしれません。
しかし実際には、体温計を正しく使えていない人が多く、それが体温が違う原因になっている可能性が高いのです。
本記事では、体温計によって体温が違う理由と、その場合の対処法の解説に加え、おすすめの体温計もご紹介します。
体温計によって体温が違うのはなぜか
まずは、体温計によって体温が違う理由について解説します。意外と知られていないポイントもあるのですよ。
体温計によって使う部位が異なる
そもそも体温計には、部位専用の体温計があるのをご存じでしょうか。脇で測るものと口で測るもの、耳やおでこで測るものとでは体温計自体が異なるのです。
脇で測るものなのに口で測ろうとしても、測定結果は正確には表れません。同じく、口専用の体温計を脇にさしても正しい体温は測定できないのです。
それぞれ部位にあった体温計を使って、はじめて正確な体温が測れるというのを忘れないようにしましょう。
部位によって体温が異なる
「部位に合った体温計を使ったけど、それぞれ違う体温だった」という人もいるでしょう。実は、部位によって平熱が異なるのです。
つまり、脇には脇の平熱が、おでこにはおでこの平熱があるということ。そのため、各部位専用の体温計を使っても、異なる体温となります。これにはもちろん個人差があり、耳と脇とでほとんど変わらない人や、反対に1℃近く差がある人いるのですよ。
環境や肌表面の状況の影響を受けている
直腸や口の場合は、特に外的要因による影響を受けませんが、表面に出ているおでこや汗をかきやすい脇では、状況によって正確に測れない場合もあります。
例えば、直射日光を浴びた直後と屋内にいた時のおでこの表面温度は異なりますし、布団にもぐって測るのと、椅子に座って測るのとでも、体温に差が生じてしまいます。
特にこれから夏になると、日を浴び表面温度も高くなります。その直後にお店などで測定すると、実際の体温より高い数値が出てしまう可能性も。汗をしっかりふき取り、体表面の熱を冷ましてから測るようにしましょう。
体温計によって体温が違うときの対処法
体温計によって体温が異なる時は、正しく測定できていない場合が多いのです。ここでは、対処法について解説します。
各部位の平熱を確認しておく
大切なのは、自分自身の各部位の平熱を知ることです。部位によって体温が異なるため、体温計によって体温が違うのは当然。
そのためにも、健康状態が良好なときや、日頃から体温を計測しておくようにしましょう。また、病院で体温を聞かれたときは「どの部位で測った熱なのか」も合わせて伝えると、より正確に判断してもらえますよ。
体温を測る時間を一定にする
人間の体温は午前と午後、夜とでは異なるため、測定する時間帯を一定にするようにしましょう。
夜になって熱が上がったという経験をした人は多いと思います。なぜなら、人は夕方から夜にかけて体温が上がるようになっているからです。反対に朝に向かって体温は下降するので、早朝に測ったら熱が下がったと思い込んで、昼近くにまた熱が出たという人もいるでしょう。
このように時間によって差があるため、測定する時間帯を一定にすることで体温のバラつきを解消できますよ。
測定前の環境を整える
体温を測る前の環境を整えるようにしましょう。先にもお伝えしたように、汗や肌表面の熱の状況によって、体温は変化してしまいます。
特に、周りの影響を受けやすい脇やおでこは、汗を拭きとり椅子に着席して、熱がこもらないようにして測りましょう。
また、測定中に動いてしまうと体温計がずれてしまい、エラー表示される場合もあります。安静にして、説明書に書かれているとおりの正しい方法で測定してください。
体温計の保管場所に気を付ける
体温計は非常に繊細な機械。保管方法によって正しく測定できなかったり、故障につながったりするので、気をつけなければなりません。
保管場所が極端に寒いところ、若しくは暑いところでは、体温を正確に測れなくなるので、体温計の説明書に書かれている保管方法を守ってください。
10℃以下と40℃以上の部屋では正確に測定できないとされています。目安として、10℃以上40℃以下の室温の中で、1分以上体温計を置いてから測定しましょう。
部位別おすすめ体温計
次に、部位別のおすすめ体温計を紹介します。
脇:タニタ 電子体温計 BT-471
脇用のおすすめ体温計は、「タニタ」の体温計です。測定部が曲がるようになっており、色々な人の脇下にフィットさせられるのがポイント。また、測定部は水洗い可能で、清潔に保てます。
優しい青いバックライトが付いていて、目がチカチカすることもなく、夜間の測定もしやすいでしょう。測定方法は予測式と実測式の2通りあり、予測式では20秒程度と早いのも嬉しいですね。
電池の交換も、器具を必要としない「コイン式」を採用されていて、簡単です。
●おすすめな人:家族で使いたい・早く測りたい
参考価格:2,100円
タニタ 電子体温計 BT-471-WH ホワイト 乳幼児や要介護者の脇にも当てやすい
耳:CITIZEN 耳/額式体温計 CTD711
耳用でおすすめの体温計は、「シチズン」の体温計。こちらの体温計は、耳専用でありながら、おでこでの測定も可能というものです。
握りやすく手にフィットする形で、安定して測定が可能。測定にかかる時間も約1秒で簡単です。じっとしていられない赤ちゃんや小さいお子さんのいる家庭で、特に活躍する体温計といえるでしょう。
●おすすめな人:赤ちゃんがいる家庭・素早く検温したい
参考価格:
5,980円(オープン価格)
Amazon.co.jp: CITIZEN 耳/額式体温計 CTD711 ホワイト: ホーム&キッチン
おでこ:カスタム 非接触式体温計ミニ パピッとサーモmini NIR-02
おでこ用のおすすめ体温計は、「カスタム」の体温計です。非常に小ぶりで、手のひらに乗るサイズ感。本体は自立もでき室温計としても使えるため、卓上に置いておけばいつでも検温できるでしょう。
検温スピードは約1秒で、すぐに結果が出るのも嬉しいですね。メモリー機能もあり、25回分の検温結果を保存できるので、これまでの体温の変化をチェックできるのも便利でしょう。
●おすすめな人:手が小さい・体温計の保管場所に困っている
参考価格:4,050円
カスタム 非接触式体温計ミニ パピッとサーモmini NIR-02
まとめ
今回は、体温計によって体温が違う理由と、その対処法について解説しました。各部位によって使用すべき体温計が違うのと、部位によって体温が異なるというのがポイントです。
測定する際の環境や肌表面の状況によっても、測定結果が変わってきてしまうため、注意が必要。また、体温計にはそれぞれ適切な使用方法があります。説明書をよく読んで、正しく使うことで、体温の誤差を解消できるようになりますよ。
今後しばらくは、体温測定の機会があって当然となるでしょう。正しい方法で体温測定をし、体調管理していきたいですね。
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