もともと在宅勤務だったという家庭では、あまり関係のない問題かもしれません。しかし、昨今ではコロナウイルスの影響により、電車などの公共交通機関での通勤が減り、在宅勤務を強いられている夫を持つ妻も多いのが事実。少しずつ以前の生活を取り戻しているかと思っても、まだまだ油断は許されず、継続して在宅勤務となっている企業も少なくないでしょう。
ただでさえ外出自粛でストレスが溜まっているのに、夫が毎日家にいてはさらにストレスになる。このように思う妻が多いのですが、それはなぜでしょうか。
本記事では、夫の在宅勤務によりストレスを抱える妻が多い理由と、その解決方法について解説していきます。「どうして妻がストレスになるんだ?」と疑問に思っている旦那様や「このイライラをどうにかしたい!」と思っている奥様は、是非本記事を読み進めてください。
夫の在宅勤務でストレスが溜まる妻が多い
「亭主元気で留守がいい」なんて言葉がありますが、事実、夫の在宅勤務によってストレスを抱えている妻が多いのです。その理由は事項で解説するとして、いったいどれだけの妻が「ストレス」に感じているのでしょうか。
明治安田総合研究所では、6月に「コロナ禍における子育て世帯への緊急アンケート調査」を実施しました。その結果、4人に1人の妻が「今後は夫に在宅勤務をしてほしくない」と回答したといいます。また、夫が在宅勤務によって「子供の面倒を積極に見るようになった」「子供との絆が深まった」などポジティブな解答が多かったのです。それに対し、「配偶者の子育ての仕方にイライラ」「子供に対してイライラスフことが増えた」と回答する妻が多く、両極端な結果になりました。
ここまで解答が分かれてしまったのはなぜなのでしょうか。次の項で具体的に解説します。
出典:明治安田生命 コロナ禍における子育て世帯への 緊急アンケート調査を実施!
夫の在宅勤務がストレスになる理由
「仕事しているのは自分なのに、どうして妻がストレスになるの?」と、なぜだか分からないという方。実はこのような行動や言動がストレスとなっているのです。
家事育児を手伝わない
就業時間は終わっているのに、家事は一切やらず自分だけ勝手に晩酌をはじめるなど「時間的余裕が生まれたのに家事を一切やらない夫」にイライラしている妻が多いのです。
家にいるのに何もしてくれないのであれば、家にいてくれない方がいい。かえって目障りになる。というパターンです。
自由にできない
「自分ひとりだったら、お昼ご飯は適当なもので済まそうと思っても、夫がいたのではそうはいかない」
今までだったら自由にできたことが難しくなり、ストレスになるというもの。結局ご飯の準備をするのは私。束の間の休息すらとれず、夫が家にいるせいで楽ができなくなってしまったがために、イライラしてしまうというパターンです。
仕事していない
もともと在宅勤務でなかった場合、在宅勤務でどれだけの時間働いているのでしょうか。きっかり8時間勤務しているという人もいれば、家では特にすることがなく、実質有給休暇のような人もいるでしょう。
仕事せずにダラダラしたりゲームしたり昼寝したりという姿を見て、妻はイライラするというものです。
デジタルに弱すぎてがっかり
職場ではインターネットを含めた通信環境が整っていて、専門の部署が社内でトラブルがあった場合には対応するでしょう。しかし、自宅ではそうはいきません。
デジタルにめっぽう弱いという夫を持つ妻は、自分でろくに調べもせず「自宅のWi-Fiはどうなっている?」「Webカメラってどうやって設定するの?」など、なにも出来なくてあれこれ聞いてくる事に対してストレスに感じてしまうのです。
仕事のイライラを妻にぶつけてくる
コロナの影響で仕事がうまくいかなくなっている人もいるでしょう。仕事が減ると収入も減り、生活も苦しくなります。そのような悩みを言うのも出来ず、妻や子供に当たり散らしてしまうという夫もいるという事実。
そのような夫のイライラを受けて、妻がストレスを抱えてしまうという場合もあるのです。
夫の在宅勤務によるストレスで起こりうること
夫の在宅勤務によるストレスで、どのようなことが起こってしまうのでしょうか。決して他人ごとではないので、ストレスを抱えている方は頭に入れておきましょう。
DV
イライラしている妻からの小言や、仕事が上手くいかなくなって辛い。そんな夫からの身体的暴力や、いわゆるモラハラと言われる言葉の暴力を浴びせられる可能性も出てきます。特に海外では大きな問題としてニュースでも取り上げられていました。
また、妻から「あなたの稼ぎが少ない」と言われ、逆上した夫が妻を殺害してしまったという事件にも発展しています。
うつ病を発症
ストレスが溜まると、身体に何らかの異常をきたしてしまいます。その中でも特に多いのが、メンタルに直結してくる「うつ病」。うつ病は発症してしまうと治るまで時間がかかりますし、周りの理解が何よりも必要となってきます。
夫婦仲が悪化した状態でうつ病を発生してしまうと、パートナーの理解を得るのも、支えあっていくのも難しくなってきます。
別居や離婚
夫に対して不満が募り、一緒にいるのが嫌になってしまうと、別居や最悪離婚となることも。事実「コロナ離婚」という言葉も生まれています。ずっと一緒にいると相手の嫌なところが見えてくるものでしょうが、「コロナ離婚」と言われるまで離婚者が増えているというのは、実に悲しいことですね。
夫の在宅勤務で溜まったストレスを解消する方法
夫の在宅勤務によるストレスが原因で起こりうることについて解説しましたが、恐ろしいと感じた方もいらっしゃるでしょう。こんな事態に発展しないためにも、ストレスを上手くなくす必要があります。
次に、どのようにしてストレスを解消したらいいのか、その方法について解説していきます。
なんでもやりすぎない
「相手のためにやってあげてる」という精神でいると、「どうして私ばっかり」という不満に変わってきます。家事育児は女性がやるものなどと言う時代は終わっています。ましてや共働きならば、お互いに協力するべきでしょう。
夫も子供ではありません。寧ろ、自分で一通りできなくては大人としておかしいのです。「メシは?」と言われたら、「自分で作れば?」と返したって罰は当たりません。赤ちゃんではないので、自分にやらせてみて大変さを思い知らせてやりましょう。
小さなことでも共有する
例え小さなことであっても、何かあったらお互いに話をするように心がけてください。ストレスが溜まっている場合、相手に「なにが不満だったのか」を伝えずにそのままにしてしまうのが原因として挙げられます。
例えば、相手の態度や言動にイラっとしたり飽きれてしまったりして、「もういいや」と諦めて何も言わないでいることってありませんか?そうすると、相手にはもちろん伝わりませんし、直りもしませんよね。それでは何の解決にもなりません。
どんなに面倒であっても、パートナーとの話し合いをする場を設けるようにしましょう。変に下から出ることも、上から物申すこともせず、対等な関係であるという態度で接してください。
完璧であろうとしない
夫に対してストレスを感じる人は、もしかして完璧主義者なところがあるのではないでしょうか。だらっとしている姿や、頼りない姿をみて「情けない夫」と思ってしまうのは、自分が頑張りすぎているからかもしれません。
たまにはダラダラとしてみるのもアリ。夫がだらけているのであれば、目の前でだらけてやるのです。それで文句を言われるのであれば、「あなたと同じことをしているのに文句をいうだなんて、自分に言ってるのと同じでしょう?」と言いましょう。
「私がやらなければ誰がやるの?」と思うかもしれませんが、敢えて手を出さないでいるのも良いと思います。リラックスして気を落ち着かせるのが最優先なので、自分に完璧さを求めすぎないでくださいね。
似た境遇にいる人に話をする
誰かに話しを聞いてもらうとスッキリしますよね。自身の不満やストレスについて、同じような立場の人と共感しあうのが良いでしょう。自分ひとりだけではないという安心感や、新たな解決策を得られるかもしれません。
ストレスはなにより溜め込むのが一番よくないので、笑いに昇華させるくらい愚痴を言い合いましょう。
ひとりになる時間をつくる
夫がストレスの根源なのであれば、夫が視界に入らなくなるようにしてみましょう。例えば、数時間でもいいので夫に子供を連れて出て行ってもらい、ゆったり過ごす自分だけの時間をつくるのです。
若しくは自分が出かけるというのも良し。特に子育て世帯の妻は「ひとりになりたい!」という思いが強いので、夫に協力してもらいひとりで過ごす時間をつくってください。
プチ贅沢をしてみる
ショッピングをしたり、カフェで少し贅沢をしてみたりなど、自分にご褒美を与えられるような過ごし方をするとよいでしょう。こんな時なので、旅行するのも難しいですよね。その分、いつもよりちょっとお高いものを選んで贅沢気分を味わうことにより、リフレッシュできますよ。
まとめ
コロナ禍の影響で、在宅勤務を強いられる人が増えていますが、それと同時に夫が家にいるというストレスを抱え込む妻も増えています。
我慢をし続けたり、解決しようとせず放っていたりすると、最悪のケース、DVに離婚やうつ病発症、殺人事件等に発展しかねません。
本記事を参考に、ストレスや家庭内の問題を解消できるよう行動してみてくださいね。
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