三菱UFJ銀行の法人口座開設は難しいといわれていますが、審査で重視されるポイントを把握しておけば、開設できる可能性を上げられるでしょう。
三菱UFJ銀行は名の通ったメガバンクなので、法人口座を開設できれば社会的な評価の向上にもつなげられます。
ただし、維持費が必要になるため、利用コストを抑えたい方は紹介したおすすめの法人口座を検討してみてください。
三菱UFJ銀行での法人口座開設を検討しているものの、インターネットの情報から難しそうだと感じる方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、審査で重視される条件を満たしたうえで申し込めば、三菱UFJ銀行の法人口座を開設することは可能です。
そこで今回は、三菱UFJ銀行の法人口座開設を検討している方に向けて、利用を断られる理由や申し込みに必要なもの、口座の維持費などを解説します。
三菱UFJ銀行の法人口座を利用するメリットやデメリット、断られてしまったときにおすすめの銀行も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
《三菱UFJ銀行の法人口座についての概要》
口座開設にかかる期間 | 4週間程度 |
借入金額 | 50万円〜1,000万円(10万円単位) |
ビジネスローンの金利 | 15%未満 |
振込手数料 | 自行への振込:110円〜330円 他行への振込:484円〜660円 |
口座維持費 | 2年以上の未利用:1,320円/年 紙の通帳を利用:550円/年 BizSTATIONの利用:4ヶ月目〜1,760円/月 |
WEB完結 | 可 |
三菱UFJ銀行の法人口座開設は難しい?断られる理由は?
三菱UFJ銀行に限らず、三井住友銀行といった、いわゆるメガバンク(総資産が1兆ドルを超える大手の銀行)の口座開設は、審査が厳しめだといわれています。
理由として、メガバンクは信用度が高く利用者も多いことから、不正利用される可能性が高いためです。
例えば、犯罪などで違法に入手された現金の出所を撹乱するための「マネーロンダリング」を目的として利用されるケースが考えられます。
犯罪目的の不正利用を防ぐために、事業目的や法人の代表者に問題がないか、厳密に審査されるのです。
そのため、三菱UFJ銀行の法人口座開設に申し込む際、以下に当てはまる項目がある場合は利用を断られる可能性が高くなるでしょう。
- 事業目的が不明瞭
- 代表者の信用情報に傷がついている
- 資本金の額が少なすぎる
事業目的が不明瞭
三菱UFJ銀行の法人口座開設に申し込む際、事業目的が不明瞭だと審査落ちにつながります。
前述の通り、メガバンクを犯罪目的に利用しようとする者が多く、審査では事業目的が不明瞭な事業者に対しては安易に口座を貸せません。
犯罪に利用されると銀行の信用性が大きく損なわれるので、なおさら慎重に審査されるでしょう。
逆にいえば、事業内容や事業目的がしっかり説明できれば、三菱UFJ銀行からの信頼度も高くなり、審査結果にもよい影響を与えられます。
代表者の信用情報に傷がついている
法人の信頼性を確かめる判断材料の一つとして、代表者の信用情報が挙げられます。代表者の信用情報には、金銭に対する価値観や誠実性などが反映されているためです。
代表者の信用情報に、支払いの延滞や債務整理等の金融事故の履歴があった場合は、トラブル回避のために口座開設を断られるでしょう。
法人の代表者は期日を厳守し、身の丈に合わない借入れはしないといった、不安視される要素を作らないことが大切です。
資本金の額が少なすぎる
資本金の額が少なすぎる場合も、法人口座を開設するのが困難になる可能性があります。
資本金が少ない法人は、何らかの犯罪の目眩しとして、形だけの会社(ペーパーカンパニー)を立ち上げているとみなされやすいためです。
腰を据えて事業に取り組む姿勢が感じられにくいので、三菱UFJ銀行から信用を得るのは難しくなるでしょう。
三菱UFJ銀行の法人口座開設に申し込む際には、最低でも資本金を100万円用意しておくのがおすすめです。
三菱UFJ銀行の法人口座開設は難しい?申込む際の必要書類や維持費は?
三菱UFJ銀行の法人口座開設をする際には、以下の書類が必要です。
参照:三菱UFJ銀行の法人口座開設に関するよくあるご質問|三菱UFJ銀行
履歴全部事項証明書は法務局の窓口で発行できますが、1通あたり600円の手数料が必要です。
印鑑証明書は各自治体の市役所か証明書自動交付機、コンビニでも発行が可能です。印鑑証明書も、発行方法によって300円〜450円ほどの料金が発生します。
書類によっては即日発行できない場合もあるので、三菱UFJ銀行で法人口座開設を行う際には、早めに書類の発行手続きを済ませておきましょう。
また、三菱UFJ銀行の法人口座の維持費については公式サイトにて以下のように記載されています。
引用:法人のお客さまの新規口座開設について|三菱UFJ銀行
- 2年以上未利用の普通預金口座は未利用口座管理手数料(年間1,320円(税込))がかかる場合があります。
- 普通預金口座で紙の通帳をご利用の場合には、年間550円(税込)の手数料を自動引落いたします。
つまり、口座を放置せず、紙の通帳を利用している方の維持費は、年間550円(税込)です。三菱UFJ銀行では、口座を利用していない場合でも管理手数料がかかるため注意しましょう。
三菱UFJ銀行の法人口座開設は難しい?利用するメリット
三菱UFJ銀行の法人口座開設をすると、以下のようなメリットが得られます。
- BizSTATIONが利用できる
- 経理業務の効率化が図れる
- 社会的な信用度が上がる
三菱UFJ銀行への申し込みを検討している方は、詳細をチェックしてみてください。
BizSTATIONが利用できる
三菱UFJ銀行の法人口座を利用すると、法人向けのインターネットバンキング「BizSTATION」を利用できます。
BizSTATIONを利用すると、会社や自宅から振込や残高の確認作業が可能です。個別に操作制限を設定することも可能なので、複数人で法人口座を共同管理できます。
また、Pay-easy(ペイジー)と連携しているため、税金や公共料金などの支払いの際にも口座から直接払込みが可能です。
スマートフォン用のアプリをダウンロードしておけば、出先でもさまざまな取引に素早く対応できます。
利用するには月額1,760円(税込)の費用が発生しますが、契約から3ヶ月間は無料です。
無料期間中に利便性や必要性をじっくり吟味したうえで、継続利用を検討してみるとよいでしょう。
経理業務の効率化を図れる
三菱UFJ銀行の法人口座を開設すると、経理業務の効率化が可能です。会社専用の口座には個人の取引内容が履歴に残らないため、財務状況を把握しやすくなります。
収支を正確に把握できるようになれば、無駄な費用に気付けるようになるほか、個人の取引と区別する手間が省けるでしょう。経理業務の負担軽減にもつながります。
社会的な信用度が上がる
三菱UFJ銀行で法人口座を開設すると、社会的な信用度を上げられます。なぜなら、法人口座の開設は、個人口座よりも審査通過が厳しいためです。
メガバンクである三菱UFJ銀行の口座開設はさらに審査が厳しいイメージがあるので、開設できれば信頼性の高い会社として認知されやすくなります。
三菱UFJ銀行での法人口座開設は、会社のステータスを向上させたい場合にも有効です。
三菱UFJ銀行の法人口座開設は難しい?利用するデメリット
三菱UFJ銀行の口座開設をする際には、メリットだけでなくデメリットもあることを理解しておきましょう。
口座開設後にデメリットに気がついた場合、使いづらさを感じる可能性があります。
申し込む前に、以下の点を確認したうえで検討してみてください。
- 口座開設までに時間がかかる
- 口座の維持費が必要
- BizSTATIONの追加サービスが有料
口座開設までに時間がかかる
三菱UFJ銀行の法人口座開設には、申し込みから4週間ほどの期間を要します。
法人口座では取引金額が大きくなりやすく、口座開設に適した会社であるか、審査が慎重に行われるためです。
迅速な口座開設を希望する方にとっては、待ち時間が長く感じられるでしょう。
しかし、口座開設後はさまざまな取引がスムーズに行えるので、多少の時間がかかっても申し込む価値は十分にあるといえます。
口座の維持費が必要
三菱UFJ銀行で法人口座開設をすると、口座の維持費が発生します。
利用状況に応じて発生する維持費が異なるので、事前に確認しておくことが大切です。
例えば、ネットバンキングの「BizSTATION」を利用する場合、3ヶ月間は無料で利用できますが、4ヶ月目から月々1,760円の維持費がかかります。
また、紙の通帳を利用する場合は、年間で550円の維持費が必要です。
もし、2年以上口座を利用しなかったとしても、年間で1,320円の未利用口座管理手数料がかかる点に注意しましょう。
BizSTATIONの追加サービスが有料
ネットバンキングの「BizSTATION」で利用できる追加サービスは、基本的に有料で提供されています。
各法人にとって必要な機能だけ追加できるようにすることで、基本料金を低く設定しているためです。
振込・払込・残高照会等は基本料金のみで利用できますが、入金通知や給与振込サービスなどはオプションとなり、使うためには追加費用が発生します。
しかし、逆にいえば不要なサービスにかかる費用を削減できるので、必要最低限の料金で利用できる合理的なシステムといえるでしょう。
三菱UFJ銀行の口座開設が難しい場合におすすめの法人口座
三菱UFJ銀行で口座開設を申し込んだものの、審査落ちしてしまった方や敷居が高いと感じる方には、以下の法人口座がおすすめです。
- GMOあおぞらネット銀行
- 住信SBIネット銀行
- 楽天銀行
- PayPay銀行
上記の口座は三菱UFJ銀行よりも申し込みのハードルが低く、利用者も多いため、十分な信頼性が得られます。
WEBから簡単に申し込めるので、気になるものがないかチェックしてみてください。
GMOあおぞらネット銀行
出典:GMOあおぞらネット銀行
「GMOあおぞらネット銀行」は、口座開設までが最短即日と素早い対応力が強みです。
申し込む際には3ヶ月の取引実績を示せばよいので、設立から1年満たない法人でも口座開設の要件を満たしやすいでしょう。
また、法人向けの「あんしんワイド」を利用すると、口座から1,000万円まで自由に借入・返済できます。
資金管理だけでなくビジネスローン込みで活用できるため、利便性が高く、資金不足にも備えられます。
維持費がかからず、デビットカードの利用で最大1%のキャッシュバックも受けられますから、お得に法人口座を利用したい方にもおすすめです。
口座開設にかかる期間 | 最短即日 |
借入限度額 | 1,000万円 |
ビジネスローンの金利 | 年利0.9〜14.0% |
振込手数料 | 毎月20回まで無料(※) 自行への振込:無料 他行への振込:一律145円 (振込料金とくとく会員(月額500円)は129円) |
口座維持費 | 無料 |
WEB完結 | 可 |
※口座開設月の翌々月までです。ただし、設立1年未満の法人は設立から12ヶ月間です。
住信SBIネット銀行
出典:住信SBIネット銀行
「住信SBIネット銀行」は、振込手数料の低さが強みです。
月5回以上の振込で手数料が下がり、振込回数に応じて最大130円に引き下げられるため、月々の振込が多い法人の方はお得に利用できます。
専用アプリを利用すると、入金がリアルタイムで通知されるほか、取引の確認や振込などの即時対応も可能です。
また、アプリを使ってセブン銀行ATM・ローソン銀行ATMから入出金が可能。キャッシュカードなしで気軽に利用できます。
携帯電話の番号を登録すれば、免許証の提示とスマートフォンからの本人確認のみで申し込みが完了し、手間がかかりません。
口座開設にかかる期間 | 最短翌営業日 |
借入限度額 | 50万円~3,000万円 |
ビジネスローンの金利 | 利用者毎に異なる(※) |
振込手数料 | 口座開設月と翌月は10回/月まで無料 自行への振込:無料 他行への振込:5回未満145円、5回以上140円、20回以上135円、50回以上130円 |
口座維持費 | 無料 |
WEB完結 | 可 |
※借入条件(貸出可能額/金利)は法人口座の入出金をもとに算出するため、お客さま毎に異なります。
楽天銀行
出典:楽天銀行
「楽天銀行」の法人口座はWEB完結で簡単に申し込めて、口座にかかる維持時も無料です。
振込手数料が低く、取引が多い方でも安心して利用できるほか、口座には屋号も付けられます。
個人事業主の利用者も多いので、個人事業やフリーランスで専用口座を開設したい方でも申し込みやすいでしょう。
借入限度額は1億円と、大きい金額での取引も可能ですから、利用実績に応じて活用の幅を広げられます。
一括振込や給与振込などの便利なサービスも利用できるため、業務効率の向上にも役立てられます。
口座開設にかかる期間 | 約2週間 |
借入限度額 | 100万円〜1億円 |
ビジネスローンの金利 | 固定・変動金利 |
振込手数料 | 当行への振込:52円〜 他行への振込:150円〜229円 |
口座維持費 | 無料 |
WEB完結 | 可 |
PayPay銀行
出典:PayPay銀行
「PayPay銀行」の強みは、ネット銀行ならではの利便性と振込手数料の低さです。160円で他行へ振込でき、利用が多い場合でもコストを抑えられます。
新規に法人口座を開設する方は、口座開設の翌々月まで、ひと月あたり10回を上限に無料で振込が可能です。
また、口座開設の際に発行されるキャッシュカードはVisaデビット機能付きなので、新たに審査申し込みをせずともカード決済を利用できます。
法人口座への申し込みだけでカードも同時に手に入るため、法人カードを持っておきたい方にもおすすめです。
口座開設にかかる期間 | 最短3日〜10日程度 |
借入限度額 | 500万円 |
ビジネスローンの金利 | 年利1.8~13.8% |
振込手数料 | 毎月1回無料当行への振込:55円 他行への振込:160円(※) |
口座維持費 | 無料 |
WEB完結 | 可 |
※口座開設の翌々月までは、ひと月10回まで無料です。
まとめ
三菱UFJ銀行の法人口座開設は難しいといわれていますが、審査で重視されるポイントを把握しておけば、開設できる可能性を上げられるでしょう。
三菱UFJ銀行は名の通ったメガバンクなので、法人口座を開設できれば社会的な評価の向上にもつなげられます。
ただし、維持費が必要になるため、利用コストを抑えたい方は紹介したおすすめの法人口座を検討してみてください。
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