「かいご畑」という転職支援サービスを知っていますか?
かいご畑とは、他の転職サイトとは少し異なる、ユニークなサービスが評判の介護専門の就職支援センターです。
かいご畑が評判になっている大きな要因は、「無料で介護資格が取得できる」ということ。
実際にかいご畑で働きながら無料で資格を取った人からは、
「担当コーディネーターが受験対策までサポートしてくれた」
「資格を取るためのスケジュール調整まで全部してくれた」
などの評判が聞かれます。
しかしその反面、
「いい求人が紹介されなかった」
「担当コーディネーターが頼りなかった」
といった悪い評判も聞かれ、かいご畑のコーディネート力不足を心配してしまう方もいることと思います。
今回は、無料で介護資格が取れると話題のかいご畑について、いい評判も悪い評判もまとめて全部ご紹介します。
かいご畑とは
かいご畑とは、利用無料の介護就職支援センターで、人材派遣と職業紹介事業を行っています。
運営は1999年創業の株式会社ニッソーネット(優良認定を受けた大手派遣会社)です。一般的な転職サイトとは、エリア毎にステーションと呼ばれるセンターを構えている点が異なります。
かいご畑では、介護業界に特化した求人を全国で6000件、非公開求人と合わせると9000件も抱えており、求職者のニーズに合わせて幅広く求人紹介してくれます。ワークライフバランスを重視した求人も見つかりやすいと評判です。
求職者ひとりひとりにコーディネーターが選任される点も特徴で、一般的な転職サイトのように「求人を閲覧して終わり」ではありません。介護資格を有する転職コーディネーターが、求職者の希望に応じて転職後のフォローアップまでしてくれる、サポートの充実した就職支援センターなのです。
かいご畑の魅力
かいご畑は、労働派遣事業と職業紹介事業の認可を受けています。
つまりかいご畑から介護業界に就職する場合には、かいご畑が派遣元となって派遣社員となる道と、介護施設と直接社員契約してもらう道があるということ。
一般的には「派遣は給料が安くて大変」と敬遠されがち。しかし、かいご畑に限るとそうとも言えない魅力があります。かいご畑最大の魅力である「キャリアアップ応援制度」、「専任コーディネーターによるフォロー」「就業前見学」「給料週払い制度」についてご紹介します。
派遣なら、キャリアアップ応援制度で無資格から有資格者へ
かいご畑最大の魅力は、かいご畑からの派遣社員が使うことのできる「キャリアアップ応援制度」。かいご畑を利用する派遣介護職員であれば、スキルアップのための以下の研修と資格試験対策講座を無料で受けることができます。
- 初任者研修(身体介護ができるようになる)
- 実務者研修(介護福祉士の受験要項でもあり、サービス提供者にもなれる)
- 介護福祉士の受験対策
無資格で働ける「介護助手」は、介護人員を確保する流れで新たに生まれた仕事です。しかし介護助手が行える「無資格業務」は、ベッドメイキングや趣味活動の手伝いといった身体介護を伴わない業務のみ。専門性を有する一般の介護職より給与が劣ります。
かいご畑で受けられる初任者研修や実務者研修は、「身体介護」ができるようになる研修。賃金向上のためにもぜひ受けておきたいところですが、一般的には受講料として7万円~13万円の研修費が発生してしまいます。この金額が無料になるのは、賃金の低い介護業界では嬉しいポイントですよね。
さらに助かるのが、研修の為のスケジュール調整をかいご畑がしてくれる点です。忙しい職場に「研修のために休みをくれ」と言うのは気が引けるもの。かいご畑からの派遣であれば、そもそも派遣しないでもらえば良いだけなので、気兼ねすることなく研修に集中できます。
専任コーディネーターが求職者を徹底フォロー
かいご畑の特徴に、エリア毎に配属されたコーディネーターが求職者ひとりひとりを担当することが挙げられます。介護の有資格者であるコーディネーターが、求職者の希望を聞き、そのエリア毎に最適な仕事をマッチングしてくれます。
一般的な転職サービスである「介護求人ナビ」や「マイナビ介護職」と比較してみましょう。
介護求人ナビでは、全国39000件以上という膨大な求人数を閲覧出来るものの、かいご畑のようなコーディネーターは付きません。求人情報や転職知識などは、求人検索で調べたり、転職コラムを読むなどして自力で探す必要があります。
マイナビ介護職では、キャリアアドバイザーが専門の知識からアドバイスをしてくれますが、2019年8月現在で紹介されているキャリアアドバイザーは11名。アドバイザーとの直接面接は関東部など一部の地域に限定されています。
かいご畑は、関東地方だけではなく関西・九州・四国などにもステーションを持っています。そして、各ステーションに介護資格を持ったコーディネーターを配しています。かいご畑は、求職者が求める求人情報・知識・施設内情報などを、コーディネーターが積極的に提示してくれる点で優れています。
就業前見学で職場の雰囲気がわかる
介護業界に限らず、仕事を辞めたいと思うきっかけの多くは、人間関係などの外からでは見えない側面です。エンバイトが行ったアンケート調査結果(※1)では、仕事を辞めたいと思った理由として
- 人間関係に悩んだ…52%
- 給与が低い…37%
- 理不尽に怒られた…33%
との回答が寄せられています(複数回答可)。多くの人が人間関係に悩み、仕事を辞めたいと感じたことがわかります。しかし、人間関係や理不尽な叱責があるかどうかは、求人票だけでは確認することができません。
特に介護業界では職員の関係性だけではなく、暴力的な利用者の有無、その利用者に対してのスタッフの取り組みなど、実際に現場に触れないとわからないことが数多くあります。
かいご畑では、就業前に施設見学をすることができます。ホームページや求人情報だけではわかりにくい職場の雰囲気、仕事内容、利用者の雰囲気を見てから入職の判断ができるのです。
介護未経験者、異業種からの転職、介護経験はあるものの人間関係でやめたことのある人など、多くの求職者の不安を軽減できる取り組みと言えます。
(※1)エンバイト:アンケート調査結果
給料週払い制度を採用している
かいご畑は「給料週払い制度」を採用しています。これは、毎月5のつく日に給与を入金できるというサービスで、月3回まで利用することができます。
「平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」 (※2)によると、介護職の給料は常勤の月給者で平均180,030円となっています。この18万円から社会保険料・所得税・市県民税が控除されますので、手元に残る金額はあまり多いとは言えません。
「給料週払い制度」は、子供から突然大きな金額の集金袋を渡された、身内に不幸があった等の急な入用の時はもちろん、転職後初回の給与まで金銭的な余裕がないときにも便利。クレジットカードキャッシングのように、来月の自分にツケるのではなく、実際にもらうことが決まっている給料から現金化されるので安心です。
かいご畑の利用の流れ
かいご畑を利用するときはどのような手順で利用していくのでしょうか?かいご畑は一般的な転職サイトと異なり、各都道府県エリアに「ステーション」と呼ばれる支社があります。このステーションで仕事の斡旋や紹介が行われていますので、まずは自分の居住エリアにステーションがあることを確認してください。
それでは、サイト登録後から求人紹介、就職までの流れを見てみましょう。
サイトから無料相談フォームで会員登録
まずはサイトから無料登録(※3)を行いましょう。画像はパソコン画面のスクリーンショットですが、スマホサイトでもこれに似た無料登録画面が出てきます。
矢印の先にある赤枠内を記入し次へボタンを押すと、「コーディネーターからの電話をお待ちください」の画面が出てきます。コーディネーターからの連絡を待ちましょう。ちなみに、居住地にステーションがない場合でもシステムで弾かれることはありません。事前にステーションの確認が必須です。(私も登録してみましたが、エリア非対応で本当にすみませんとのご連絡をわざわざ頂きました。こちらこそお手数をおかけしました…)
専任コーディネーターに悩み・希望条件を相談
専任コーディネーターから電話がかかってきたら、ステーションでのヒアリングの日取りを決定します。
ヒアリングでは、勤務地、給与額、休日、待遇等の希望を伝えます。他にも、
- 扶養範囲内が良い
- 年収○○円以内で働きたい
- 車がないからあまり交通の便が悪いところはNG
- 子供がいるから夜勤は無理
など、自分が働ける条件を伝えましょう。「事情が多いと紹介してくれないかも」といった心配は、コーディネーターとの間では不要です。自分の事情と理由を伝えることで、送迎があれば働けるか?扶養範囲であれば夜勤は可能か?など、コーディネーターの提案も変わってきます。
自分にピッタリの求人情報がなければ職場への条件交渉も可能
いくらヒアリングをしっかりしてくれているとはいえ、コーディネーターの提案する求人情報が条件にそぐわないこともあるかと思います。
しかし、そこで諦めてはいけません。例えば給与、休日、勤務時間など変更可能な条件についてはコーディネーターに条件を交渉してもらえます。
施設側も、「できればこの条件を全て満たしてくれる人だとありがたい」といった気持ちで、多くを望んだ求人情報を書いている場合もあります。例えば「夜勤を外してもらいたい」「平日休み多くして欲しい」など、施設側で調整できる条件については譲歩してくれることがあります。遠慮せずに条件交渉を依頼しましょう。
職場見学で施設内の雰囲気を知ろう
就業開始の前には職場見学を行うことができます。事前に職場見学を行って、
- スタッフの雰囲気
- 利用者とスタッフの関係性
- 施設内の設備や雰囲気
などを確認しましょう。例えば、トイレ設備で介助の大変さが変わるように、設備投資状況は見学で確認できるポイントです。設備投資できていない施設は、職員の身体的な負担が大きく、心理的な余裕が削がれやすい傾向があります。
他にも、コーディネーターにどんなところを見ておくと施設の内情がわかりやすいか聞いておくといいですね。
お仕事開始!派遣なら是非資格取得を目指して
施設見学で職場とのマッチングができればお仕事開始です。正規雇用、アルバイト雇用など、かいご畑を介さない契約形態であればここがゴール。
ですが、かいご畑からの派遣という形で就職したのであればここからが本番です。コーディネーターと相談して、無料の初任者研修や実務者研修などを受け、スキルアップを目指しましょう。
スキルアップができれば、コーディネーターが職場と給与交渉してくれたり、より良い条件の派遣先を紹介してくれます。コーディネーターと一緒に正規採用を目指してください。
かいご畑の悪い評判・体験談
ここまで、かいご畑について「とても魅力的だ」と紹介してきましたが、やはり仲介業や派遣業へのマイナスイメージはなかなか払拭できるものではありません。かく言う私も、派遣業者というだけで警戒してしまうタイプです。
では実際に、かいご畑を利用して悪い印象を持った求職者からは、どのような評判が聞かれるのでしょうか?ここからは、かいご畑に関して聞かれる悪い評判・口コミをご紹介していきます。
利用できるエリアが限定される
かいご畑コーディネーターリーダーへのインタビューによると、かいご畑には全国的に6000件、非公開求人を合わせると9000件もの介護求人があると回答されています(※4)。しかし、その求人の多くは関東圏。ステーションのない県も多くあり、北海道・東北・甲信越・北陸ではエリアにひとつもステーションがありません。この地域の方は、別の転職サイトを使ったほうが賢明でしょう。
- 登録後すぐ電話があったが「資格なし、平日のみ、4時間勤務」の仕事が無かった為、すぐに電話が終わった。その後の電話連絡も無かったので、やはり私の希望にあう仕事先が無かったのだろう。(※5)
かいご畑の強みは実際のステーションにコーディネーターがいて、仕事の調整や相談を行ってくれること。反対に言えば、ステーションがないエリアや求人数の少ないエリアでは、期待されるコーディネートが十分にできません。
エリア数や求人数が増加してくれれば良いのですが、ここは今後の事業展開に期待したいところです。
(※4・5)ハピケア:かいご畑の求人、口コミと評判は?
担当者に当たり外れがある
かいご畑のコーディネーターとして働いている人が全員ベテランであるとは限りません。担当者にも当たり外れがあります。
- 生活相談員の仕事を希望していたが、担当コーディネータが20代前半の男の子でたよりなかった。紹介された求人がほとんどが、排泄・入浴・食事・リハビリのサポートで、希望している生活相談員の業務内容を良く理解していないように見えた(※6)
- 有料老人ホーム勤務。ホームヘルパー1級のコースに行きたいが、仕事の休みがとれずあまり行けていない。担当コーディネーターには相談しているが、施設側に言ってくれていないのではないか?もう少しサポートしてもらいたい。(※7)
このように、サイトでは「専門性の高いコーディネーターが求人を紹介」「資格取得のためのスケジュール調整はコーディネーターにお任せ」と書かれていますが、専任コーディネーターに十分な力量がない場合もあります。
中には担当者との相性が良くないことを理由にかいご畑の利用を中止する求職者もいます。転職コーディネーターとの相性は、転職成功の為の重要なポイントです。「合わないな」と感じる時は、サイトの問い合わせページから担当者の変更を依頼できるので、活用してください。
(※6・7)ハピケア:かいご畑の求人、口コミと評判は?
かいご畑のいい口コミ・体験談
かいご畑は、地方にステーションが少ないため一部の求職者しか利用できないデメリットがあります。しかし、非公開求人と合わせて9000件もの求人があり、そのほとんどが関東圏であることを考えると、エリア問題さえ解決してしまえば選択肢の多い転職サービスであると言えるでしょう。
実際に、かいご畑を利用して転職することができた求職者からはどのような評判が聞かれるでしょうか?ここからは、かいご畑に関して聞かれるいい評判・口コミをご紹介していきます。
資格取得のサポートが充実している
やはりいい口コミで目立つのは、無料で資格が取れたという口コミです。実際に口コミでは、働きながら資格が取れて嬉しかったという方が多く見られます。
- 地方だが求人数が多く、最初はキャリアアップ応援制度を利用して実務者研修をした。かいご畑には0円で資格が取れる制度があり金銭的に苦しい場合でもキャリアアップをする事ができた。自分もこの制度のおかげで介護のプロである上級資格を取ることができた。(※8)
- コーディネーターが実務経験のある介護福祉士だった。無資格での仕事斡旋だけでなく、資格取得に向けた学習方法のコツなどについても細かくアドバイスしてもらえた。(※9)
仕事をしながら資格を取るのは、時間的にも金銭的にも難易度が高いと言えます。それは、介護資格を目指すタイミングの多くが介護に慣れてきたタイミングだから。介護人員的にアテにされるのは嬉しい半面、研修等の休みは取れにくくなってしまいます。
その点かいご畑であれば、資格取得にお金がかからないうえ、仕事のスケジュール調整もコーディネーターが行ってくれます。
(※8・9)CALEE:かいご畑に登録すべき?口コミ評判からメリット・デメリットを徹底解説!
勧誘電話や提案の押しつけがない
かいご畑では、しつこい勧誘電話や提案の押しつけがなくて好印象だったというクチコミが見られます。
- ほかの介護サービスでは登録後しつこく電話があったが、かいご畑ではそのようなことが無かった。無資格からの介護職だったのでわからないことだらけだったが、担当コーディネーターが丁寧に教えてくれた。資格取得制度があって働きやすいところをリストアップしてくれた。(※10)
職業紹介事業では、求職者と求人企業の仲介が成功した時に収入が得られます。そのため一般的な職業斡旋業者からは、企業紹介の電話が頻回にかかってきたり営業メールがたくさん入ることもしばしば。人によっては、「求人情報を見るだけのつもりだったのに」と営業電話の多さを怖がる人もいるようです。
かいご畑では、打ち合わせはメールが良いと伝えればそのようにしてくれますし、無理に提案を飲ませようとすることがありません。求職者のペースに合わせて求人情報を提案してくれることから、安心してサービスを利用できます。
実務経験のあるコーディネーターだと施設の内情がわかる
かいご畑の転職コーディネーターは介護資格を持っており、中には実務経験の豊富なコーディネーターもいます。そのようなコーディネーターに担当してもらった求職者は、ハローワークや一般の転職サイトで知ることのできない施設の内情についても教えてもらえます。
- 担当コーディネーターが業界に詳しかった。その施設で働いているスタッフの人数や年齢層、雇用形態や一日の仕事内容など、実際に足を運ばないとわからないような情報を知っており、転職候補を絞り込みやすかった。かいご畑は施設の内情まで分かって就職できる点が良い(※11)
介護職は、有資格者になるにつれ外部施設との連携経験も多くなります。担当コーディネーターが施設連携の経験者だと、ほかの施設の内情にも詳しく、有益なアドバイスをもらうことができます。
かいご畑は資格を取りたい派遣希望者におすすめ
ここまでの情報を総括すると、かいご畑を一番有効に使えるのは「資格取得を目指す派遣希望者」です。また、以下のような場合も検討する価値はあるでしょう。
- 介護の仕事を探していて、かいご畑のステーションが近隣にある人
→正規雇用の紹介もあり、施設見学をしてから働くかどうかを決められる
- 無資格者・初任者研修修了で、働きながら未取得の資格を目指したい人
→無資格正規職員より有資格派遣の方が給料が高いため、資格取得を含め相談してみると良い
- 扶養範囲内で効率よく働きたい人
→派遣社員として働きながら資格を取得。有資格となり時給が上がることで、短時間労働でも効率的に目標額を稼げる。
無資格介護職員として働く上では、高い収入はなかなか見込めません。無資格でいるうちは派遣職員としてかいご畑に登録しておき、扶養範囲で働きながら資格を取得するのがオススメ。
資格取得後は有資格者求人に切り替えたり、正規職員としての登用も狙えます。かいご畑をうまく利用して、より良い介護職求人を手に入れましょう。
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