衣類乾燥のサポートや湿気を取る除湿機。部屋干しでは欠かせない家電ですが、除湿機の電気代が意外に高いことをご存知でしょうか。しかも、コンプレッサー式・デシカント式・ハイブリッド式など除湿機の種類によって電気代が変わってくることもあまり知られていません。
除湿機を1年中つけっぱなしにしている方も多いと思いますが、使用方法でも電気代が高くなってしまいます。
日々の暮らしで節約しているのに、実は除湿機の電気代に無駄があるかもしれません。また、電気代がネックで除湿機の購入を迷っている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、除湿機の電気代と電気代の安い除湿機の紹介、電気代を節約する方法を解説していきます。
除湿機の電気代は高い?いくら?
除湿機の電気代は、3つの除湿方式によっても異なります。一般的にコンプレッサー式が一番消費電力が少なく、デシカント式は消費電力が大きくなります。
下記の表をご覧ください。
除湿方式 | 特徴 | 参考消費電力(8~10Lの除湿が可能) |
コンプレッサー式 | エアコンと同じ機構。空気中の湿気を結露させ、水滴に変えて除去する。夏におすすめ。 | 190~350W程度 |
デシカント式 | 内部の除湿材が空気中の水分を吸着して除湿。除湿材を温めるためヒーターを使う。冬におすすめ。 | 280~600W |
ハイブリッド式 | コンプレッサー式とデシカント式を1台に搭載。多機能除湿機。 | 夏季はコンプレッサー式、冬季はデシカント式と季節に応じて使い分け。 |
消費電力は、機種や運転モードにより異なります。除湿運転の弱は一番低く、衣類乾燥で使う速乾モードは電力消費が高めです。
表の参考消費電力を元に、1時間の電気代を計算します。計算方法は「消費電力×1h×1kWhあたりの電気代」です。
例えば、1時間あたりの電気代を24円として、計算すると下記のようになります。1日24時間つけっぱなしにしたとして、30日間の電気代も計算しました。
コンプレッサー式 | 【弱】0.19kW × 1h × 24円/kWh = 4.56円(3283.2円)【強】0.35kW × 1h × 24円/kWh = 8.4円(6048円) |
デシカント式 | 【弱】0.28W × 1h × 24円/kWh =6.72円(4514.4円)【強】0.60kW × 1h × 24円/kWh = 14.4円(10152円) |
ご覧のように、コンプレッサー式とデシカント式、弱と強では電気代に差が出ていることがわかります。特に、弱と強の差は2倍となっていますので、注意が必要です。
計算は24時間つけっぱなしのものですから、使用方法や季節により異なります。しかし、上記のように金額にすると「思っていたより電気代がかかる」と感じた方も多いのではないでしょうか。
電気代が気になる人は除湿機はどう選ぶ?
デシカント式は、ヒーターを使うためどうしても消費電力が高くなります。しかし、気温が低い場合でも除湿効果が高いので冬場に活躍します。寒い季節が長い地域の方、除湿機を冬場に使うことが多い方は、デシカント式がおすすめです。
逆に、暑い地域の方や夏場に使用することが多い方は、コンプレッサー式がいいでしょう。また、年中使う方は、ハイブリッド式でモードを使い分けると無駄な商品電力を抑えられます。
どちらもメリットデメリットがありますので、電気代と特徴を理解して購入を検討してみてください。
アイリスオーヤマの除湿機は電気代が高い?
アイリスオーヤマの除湿機は価格が安く、売れ筋商品です。購入を検討されている方や、すでに使用されている方も多いでしょう。
アイリスオーヤマの除湿機の電気代を計算しましたので参考にしてみてください。
種類 | 消費電力 | 1時間あたりの電気代 |
コンプレッサー方式 DCE-6515 | 155W | 3.72円 |
デシカント方式 IJD-I50 | 590W | 14.16円 |
*1時間あたりの電気代を24円として計算
コンプレッサー式は、他メーカーより電気代が安い方で、デシカント式は平均内に収まっています。
電気代の安いおすすめ除湿機
除湿機の電気代がわかったところで、電気代の安い除湿機をいくつか紹介します。電気代を抑えつつ、除湿効果が高い機種をピックアップしています。
シャープ 除湿機 衣類乾燥 12L CV-L120-W
シャープ独自の技術「プラズマクラスター」を搭載した人気の除湿機です。2020年モデルの型落ちなので安く購入できます。
上下広角スウィングで、天井付近から床まで風を届けるため。2段の部屋干しもしっかり乾燥させます。
プラズマクラスターとイオンの力で、お部屋のカビを未然に防ぎます。部屋干し衣類の嫌な臭いや衣類についた汗臭にも効く消臭効果が魅力の機種です。
価格(Amazon) | 25,800円 |
除湿方式 | コンプレッサー式 |
除湿能力 | 木造:14/15畳鉄筋:28/30畳 |
消費電力 | 除湿時:265W衣類乾燥時:室温27℃:275W/室温30℃:290W |
幅x高さx奥行き | 359x665x248 mm |
【シャープ 除湿機 衣類乾燥 12L CV-L120-Wはこちら】
CORONA(コロナ) 衣類乾燥除湿機 除湿量6.3LCD-P63A(W)
10年間交換不要フィルターを搭載した、コロナの除湿機です。衣類乾燥機能を搭載し、コンパクトで置き場所に困らないモデル。
約2kg(乾燥重量)の洗濯物を約130分でしっかり乾燥できますので、部屋干しの強い味方です。また、送風機能がありますので、冷房の効きをサポートする役割も担います。
ペットやタバコの臭い、ウィルス・細菌も抑制するフィルターを採用。消費電力の低いコンプレッサー式だから、24時間つけっぱなしでも気になりません。
価格(Amazon) | 16,349円 |
除湿方式 | コンプレッサー式 |
除湿能力 | 木造:7/8畳鉄筋:14/16畳 |
消費電力 | 175W |
幅x高さx奥行き | 220x515x330 mm |
【CORONA(コロナ) 衣類乾燥除湿機 除湿量6.3LCD-P63A(W)はこちら】
パナソニック 衣類乾燥除湿機 デシカント方式14畳 F-YZU60-G
本体質量5.9kg、軽量&コンパクトで1年中しっかり衣類乾燥できるパナソニックの除湿機です。女性でも片手で持ち運べますので、部屋中どこでも移動可能。
狭い空間での部屋干しでもしっかり風が届くワイド送風110cm機能搭載し、1年中大活躍します。早く乾かしたい時やお得に乾かしたい時用のモードがあり、使い分けることで電気代を節約できるタイプ。
消費電力が高くなりがちなデシカント式も、この機種なら安心して使えます。
価格(Amazon) | 19,800円 |
除湿方式 | デシカント式 |
除湿能力 | 木造:7/7畳鉄筋:14/14畳 |
消費電力 | 除湿運転:おまかせ:280W衣類乾燥運転:仕上げ、速乾:460W/おまかせ:290W/音ひかえめ:280W |
幅x高さx奥行き | 178x459x357 mm |
【パナソニック 衣類乾燥除湿機 デシカント方式14畳 F-YZU60-Gはこちら】
パナソニック 衣類乾燥除湿機 ナノイーX搭載 ハイブリッド方式 25畳 F-YHSX120-N
ハイブリッド式の除湿機ならパナソニック一択!夏場に強くて省エネ性能のコンプレッサー式と冬場でも強力に乾燥できるデシカント式を兼ね揃えた1台です。
モードは自動で切り替わるため、面倒な設定は必要ありません。衣類の量を見分けて乾燥するため無駄がなく優秀。ジャージ上下なら約35分で乾燥できます。
パナソニック独自技術のナノイーX搭載で、部屋干しの嫌な臭いも抑制。衣類乾燥が終わったらお部屋を自動で除湿します。
価格(Amazon) | 47,800円 |
除湿方式 | ハイブリッド式 |
除湿能力 | 木造:11/13畳鉄筋:23/25畳 |
消費電力 | 除湿運転:お部屋まるごと、強:225W/おまかせ・中:220W/弱:210W衣類乾燥運転:少量速乾:685W/速乾:685W/おまかせ:225W |
幅x高さx奥行き | 370x580x225 mm |
【パナソニック 衣類乾燥除湿機25畳 F-YHSX120-Nはこちら】
除湿機の電気代を節約する方法
最後に除湿機の電気代を節約できる使い方を紹介します。
洗濯物の干し方を工夫する
洗濯物を早く乾かすために除湿機を使っている方は、洗濯物の干し方を工夫しましょう。例えば、洗濯物同士の間隔をあけて、風通しをよくすると効率的に乾燥できます。
長いものは広げて、外側に干すと乾きやすくなるのでおすすめです。洗濯物が早く乾けば、除湿機を使う時間が短くなり、節約になります。
消費電力が大きい運転モードの使用を減らす
除湿機の電気代はどの機種も共通して「強」や「速乾」モードが高くなります。消費電力が高ければ高いほど、電気代も比例して高くなるため、これらのモードの使用回数を減らすことがポイントです。
よほど湿度が高いとき以外は使わないようにすると、電気代が安くなります。
扇風機を併用する
前述しましたが、除湿機だけで衣類を乾燥する場合どうしても電気代が高くなります。そこで、扇風機を併用するのも1つの手です。扇風機で洗濯物に風を当てるだけで、乾燥時間が速くなります。
扇風機は強モードでも1時間1円ほど。除湿機より電気代が安いため、サポート役として頼りになります。
まとめ
洗濯物が乾きにくい梅雨時期や冬に大活躍の除湿機。しかし、電気代は思っているよりかかります。日々の積み重ねで大きな金額になってしまうため、日頃から気をつけていきたいものです。
除湿機を年中つけっぱなしにするのではなく、扇風機や洗濯物の干し方を工夫して効率的に乾かす工夫をしましょう。
また、この記事で紹介した電気代安めの除湿機を選ぶだけで、節約になります。これから除湿機を購入する方は、消費電力にも注目しながら選んでみてください。