IT業界は人手不足な業界です。従来IT業界に就職する人は理系学部出身の人がメインでしたが、理系の人だけでなく文系などのITとは無縁な人も積極的に受け入れています。そんなIT業界の就活でよく聞かれるのが、IT業界で挑戦したいことです。しかし、プログラミング未経験でIT業界を志望する場合、
・仕事内容がイメージできない
・はっきりと志望動機が固まっていない
などの理由で話す内容に困っている人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、IT業界で挑戦したいことを聞かれた際の答え方に困っている人に向けて、どんなポイントに着目して文章を組み立てるのが良いかに加え、例文も紹介します!
IT業界で挑戦したいこと①考え方
IT業界で挑戦したいことについて話すにあたって、どんな考え方を持って構成を組み立てていくのが良いのでしょうか。構成を考えるのに必要な考え方を把握しておきましょう。
IT業界で将来どうなりたいのかを明確にする
まずはIT業界で3年後、5年後、10年後に自分がどうなっていたいのかを明確にする必要があります。就活生の中には業界にただ興味がある程度で、はっきり仕事内容までイメージできていない人もいるでしょう。
企業は社員に対して長く働いて欲しいと思うのが一般的なので、「業務について分かっていない人は、理想と現実のギャップを理由に退職してしまうかもしれない」と考えて、明確なキャリアビジョンを持っていない人を避けようとします。
そのため、自分はどんな人材になりたいのか、どんな仕事に挑戦してみたいのかなどを明確にする必要があるのです。またIT業界の仕事は、職種によってキャリアプランにも大きな差があります。マネジメントしたいのか、それとも技術面を磨きたいのかなどを考えると、自分の具体的な将来像が見えてくるはずです。
この企業を選んだ理由を明確にする
IT企業はたくさん存在します。そのため、「どうしてこの会社を選んだのか」をはっきり示せなくては志望理由として弱く、他の会社でも良いと判断されてしまうでしょう。
会社のホームページや求人情報に目を通してみると、その会社の強みやメイン事業がわかります。このような情報から応募先の会社でやりたいことを考えましょう。
今の自分に何ができるのかを考える
自分が何をどれだけできるのか、それをどのように活かせるのかを考えましょう。
すでに大学などでプログラミングを学んでいるなら、自分の実力を示せるポートフォリオを準備しておけば問題ありません。
また、プログラミング未経験者OKの会社の場合は、事前にプログラミングの知識があるかよりも、やる気や素質が重視されます。そのため、IT業界の仕事に役立つ知識・スキルが無くても無理と諦めることはありません。未経験者には、内容が多少難しくても折れずに頑張れる忍耐強さや、論理的に考えられる能力などが求められるので、それに関連するエピソードを準備しておくと良いでしょう。
加えて、「ITパスポート」など初心者向けの資格の勉強を始めておいて、面接時に話すのもおすすめです。
IT業界で挑戦したいこと②気をつけるポイント
IT業界で挑戦したいことについて話す際、ただ自分がやってみたいことや自分ができることを適当にまとめて話すだけでは、とりあえず面接用に話を作ったと思われ、説得力がありません。
そこで面接で話すときに気をつけておきたいポイントを紹介します。
企業理念や企業の雰囲気と合致するものにする
面接担当者は、企業で働く従業員の一人として、周囲の社員と円滑な人間関係を築けるか、会社の風潮とその人の性格が合致しているかを判断しています。
IT業界で挑戦したいことを話す場合、本当にその会社で実現できそうかどうかを考えてから話す必要があるでしょう。挑戦したいことの内容が、企業理念からかけ離れている場合、「企業理念をそもそも理解していない」「会社に合わない人材である」などと判断されてしまう可能性もあります。
応募する職種や会社の特徴を分析し、それに合わせた目標を立てましょう。
実体験を交えて話に説得力を持たせる
どんな場合でも根拠がはっきりしていないと、話に説得力を持たせられません。「どうしてこの企業に応募したのか」という質問に対して曖昧な回答では「志望度が低い」「キャリアについてよく考えずに応募している」と捉えられてしまいます。
そのため、どうしてそれに挑戦したいのかを自分の経験を交えるなどして、伝える内容に根拠を持たせながら話しましょう。
IT業界で挑戦したいこと③例文
実際にIT業界で挑戦したいことについて話す場合、どのように文章を組み立てれば良いのでしょうか。例文を紹介するので、参考にしてください。
未経験から目指す場合【インフラエンジニア】
私は未経験でもスキルを身に着け、学歴に関係なくキャリアアップが目指せる業界だと思い、IT業界を志望しました。IT業界にも職種はたくさんありますが、中でも世の中を支える仕事がしたいと思い、インフラエンジニアを選びました。
私は普段頻繁にスマートフォンでインターネットを見たり、ゲームで遊んだりしています。アプリ決済もよく利用しており、財布を持たないで出かけることも多いです。ある日スマートフォンの通信障害が起こったときに、お店でアプリ決済ができなくて困ったことがありました。このとき、1時間程度で復旧したので良かったのですが、「復旧まで時間がかかってお店から出られなかったらどうしよう」と焦ったのを覚えています。
この体験を通して、インフラの大切さを実感し、自分も世の中に貢献できる仕事がしたいと思いました。
そして実際にインフラエンジニアになってからは、サーバーやネットワークの構築・設計に挑戦したいと思っています。しかし、これらの業務は経験を積まないとできないとも理解しています。そのため、まずはスムーズにエラーの原因を特定できるように監視業務に取り組み、最終的にエラーの少ないサーバーやネットワークを構築できるエンジニアを目指したいです。
ある程度ITに関する知識がある場合【セールスエンジニア】
私は技術者と対等に話ができる営業を目指したいです。父もIT業界で仕事をしており、「営業職だと文系ばかりで技術面の話が通用しない」という話を良くしていました。そこで技術面を理解している営業なら、取引先にとってベストな選択肢を提示し、売上に繋げられるのではないかと考えたのです。
大学時代は実際にシステムやアプリケーションの開発も行っていました。この経験を通して取引先のエンジニアと専門的な話ができるセールスエンジニアを目指したいです。
また、大学時代には応用情報技術者、ITストラテジストも取得しました。これらの学習で得た知識を活かし、企業に対するIT面での課題の洗い出しやそれに対する提案にも積極的に挑戦したいです。
まとめ
IT業界で挑戦したいことはよく聞かれる質問で、IT業界や企業についてしっかり調べているか、今後のキャリアについてイメージできているかが問われます。そのため、この質問の答え方がきっかけで不採用になってしまう可能性も0ではありません。面接では、「どうしてIT業界を志望するのか」をよく考え、実体験を交えるなどして説得力を持たせて挑戦したいことについて話しましょう。
IT業界は人手不足が深刻な業界なので、若手でもたくさん経験を積ませてくれる職場も多いです。挑戦したいことを聞かれても「どうせ実現できない」と思わずに、自分が挑戦したいことを素直に話してみましょう。
面接時に話した内容がきっかけで、入社後に思いがけないチャンスがやってくるかもしれません。
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