突然ですが、就職や転職活動の面接で次のように聞かれるとしたら、あなたは何と答えますか?
「あなたの座右の銘について教えてください。」
このように聞かれ即座に回答するというのはなかなか難しいものです。「座右の銘なんてこれといって考えたことがない」、「具体的にどんなことを言えば良いのかわからない」、「座右の銘ってそもそも何?」という人もいるのではないでしょうか?そんな人はいざ面接で座右の銘について聞かれたらうまく答えられずに焦ってしまうかも。
こういった座右の銘についての質問は、就職や転職の面接の場ではよく聞かれるものです。座右の銘について触れながら自己紹介するようにと指示されることもあるかもしれません。
そこで今回は、新卒・就職・転職・公務員面接で座右の銘について質問されたとき、どんな言葉を選べば良いのか?+そのポイントと、シチュエーション別の回答例をご紹介しますので、面接対策としてぜひご一読いただければと思います。
【この記事でわかること】
■座右の銘とは?
■面接で聞かれる理由
■言葉を選ぶ時のポイント
■面接での座右の銘の答え方
■シチュエーション別回答例(一般企業/公務員/医療関係)
座右の銘とは?
座右の銘とは、人生におけるモットーのようなもの。
「座右」は、かつての皇帝の右側に座する重要な人物のことを表しており、「銘」には忘れないように刻み込むという意味があります。
こうした意味を合わせ、「座右の銘」とは、「いつも自分の座る場所のそばに書き記しておいて戒めや励ましとするための言葉」となり、つまり、あなたが人生において最も大事にしたいと思う教訓や、価値観のことを言葉で言い表したものが「座右の銘」ということになるのです。
面接で座右の銘を聞かれる理由
「座右の銘とは?」でお伝えしたように、座右の銘の本質は、「その人が人生において最も大事にしている教訓や価値観、モットー」のこと。それと同時に座右の銘は、あなたの人となりを第三者=面接官に伝えるための最もわかりやすいツールにもなるのです!
面接官の質問には全て意図があり、座右の銘について聞くことには相手の人となりを把握するという目的があります。今後、自分の会社で働く可能性のある人物が一体どういう人間なのか、知っておく必要があるのはもちろん、企業にとって必要な人材かどうか見極めようと思うのは当たり前ですよね。
就職活動や転職活動の面接で座右の銘について質問されることが多いのはこのためです。
面接での座右の銘の答え方【就職活動】
ここまで「あなたを第三者に最も簡単にわかりやすく伝えるためのツール」=座右の銘であることをお伝えしてきました。
就職活動中、面接という限られた時間の中で自己アピールをし、尚且つ面接官に良い印象を与えるためには「どんな言葉を座右の銘として選ぶか」、これがとても重要になってきます。
ここでは面接に向けた座右の銘を選ぶポイントと、それらを答えるときに気を付けるべきポイントをご紹介します!
自分をアピールできる言葉を選ぶ
座右の銘の答え方の1つ目は、「自己アピールできる言葉を選ぶ」です。座右の銘を面接で伝えることは、「あなた自身がどういった人物で、どういった価値観を持っていてどんな姿勢で仕事に向き合う人間か」を面接官にアピールできる絶好のチャンスなのです!
面接官は短い時間であなたの人物像を概ね把握し、入社後の仕事ぶりやどういった活躍をするか推測します。自分がどういった人物であるのかを明確に伝えられるように、あなたの人となりや価値観に合った言葉を選びましょう。
志望動機に沿った言葉を選ぶ
自身の志望動機に沿った言葉を選びましょう。面接官は常に「自社にとって必要な人材かどうか」ということを判断します。
この企業に入りたいという意志をいかにアピールするかどうかが就職面接では重要です。だからこそ、志望動機に関連した座右の銘を選ぶのは非常に効果的であると言えます。
エピソードに関連する座右の銘を選ぶ
座右の銘を選ぶ際、エピソードがある座右の銘を選ぶとよいでしょう。
「私の座右の銘は〇〇です」と単に答えるよりも、その座右の銘を選ぶに至ったエピソードがあれば説得力も生まれ、面接官の印象にも残りやすくより効果的です。座右の銘とそれにまつわるエピソードを正確に答えることができれば、コミュニケーション能力やプレゼンテーション力といった点に関しても好印象を与えられます。
座右の銘を選ぶポイントまとめ
以上のポイントを押さえつつ、自分自身の経験から得た教訓や尊敬する人の言葉や、印象に残っている書籍や映画、アニメ、漫画、四字熟語、ことわざなどから座右の銘を探してみましょう!
ここで大事なのが、座右の銘との出会い方は人それぞれだということ。座右の銘は誰かと同じでなければならない必要も、この言葉が最もふさわしいといった正解もありません。重要なのは、「なぜそれが座右の銘なのか?」と聞かれたとき、自分自身の考えを明確に説明できるかどうか。選んだ理由があやふやであったり、その理由をはっきりと説明するのが難しければ、かえって面接での印象は落ちてしまう可能性があります。難しい言葉でなくても有名な言葉でなくても、あなたが一番共感できると思う言葉を選ぶことがポイントです。
そして面接で答えるときは、
- どんな言葉が自分にとっての座右の銘なのか
- その理由(エピソードがあるのであればそれも)
という順番で話すようにしましょう。
これは座右の銘に限ったことではないのですが、何かを説明する時は「結論」→「理由」の順で話すとうことを心がけるとスムーズに会話を進められます。
この順番で話すと、話の流れが明瞭でわかりやすくなり、面接官にも自分の意見を正確に伝えられるのです。
次の項では、回答例をシチュエーション別に紹介していきます!
就職活動の採用面接での座右の銘と例文【一般企業】
どの企業においても「信頼」は重要です。他にも仕事に対する素直さ、更にはチャレンジ精神を伺わせるような言葉も効果的です。
「一期一会」
例文「私の座右の銘は一期一会です。この言葉にあるように私はどんな出会いもかけがえのない縁であると考えており一つひとつ大切にしようと心がけています。」
「七転び八起き」
例文「私の座右の銘は七転び八起きです。失敗してもへこたれず諦めることなく何度でもチャレンジする意欲を持っています。」
就職活動の採用面接での座右の銘と例文【公務員】
公的な組織に従事する公務員。誠実さや真面目さにフォーカスを当てた言葉が効果的です。どんな仕事であっても真面目に着実に進めていく姿勢を面接官に伝えましょう。
「質実剛健」
例文「私の座右の銘は質実剛健で、この言葉をモットーとしています。学生時代のでは○年間同じ店舗でアルバイトをしておりました。最初の頃はもちろん不安もありましたがコツコツと継続し、最終的にはバイトリーダーを務めました。こうした経験から真面目な態度で努力を続けることの大事さを学び、今後の公務でも生かしていく所存です。」
「石の上にも三年」
例文「私の座右の銘は石の上にも三年です。何事も経験が大事で継続することにこそ大きな意味があると考えています。公務に対してもこのような姿勢で向き合っていきます。」
就職活動の採用面接での座右の銘と例文【医療】
医療関係は人や動物の命に関わる仕事です。そうした重要な仕事に従事するには信頼と誠実さ、そして思いやりは不可欠ではないでしょうか。患者さんの命に対する誠実さや思いやりの気持ちを面接官に伝えましょう。
「情けは人の為ならず」
例文「私の座右の銘は情けは人の為ならずです。誰に対しても思いやりをもって接することが大事だと考えており、そのような誠実な姿勢で患者様と向き合っていきます。」
「千里の道も一歩から」
例文「私の座右の銘は千里の道も一歩からです。どんなことでも一歩ずつ着実に進めることを信条としています。仕事を覚えできることが増えてきても決して慢心せず努力を継続するように心がけていきます。」
成長と努力に対して前向きな印象を与える言葉を選ぶと良いでしょう。どのシチュエーションにおいても共通して言えることです。
まとめ
今回は面接で座右の銘について答える際のポイントとシチュエーション別の回答例をご紹介しました。
座右の銘と聞かれ、必ずしもぱっと言葉が出てくるとは限らないでしょう。面接で「焦って答えることができなかった……」という事態を防ぐためにも、面接の前に一度座右の銘について考える機会が必要です。
「なぜその言葉が自分にとっての座右の銘なのか」「その言葉をモットーにしている自分は仕事に対してどのように貢献することができるのか」ということを面接官に明確に伝えられるように準備しておきましょう。
備えあれば憂いなしです。ここまで読んでくださったあなたの就職活動・転職活動が実を結ぶことを願っています!
コメントを書く