「要領が悪いと言われる自分に向いている仕事はあるのかな」「とろい自分が就職なんてできるわけがない」と考える方もいるのではないでしょうか。
要領が悪いと、職場で「遅い」「効率が悪い」と叱られたり、仕事の流れを止めてしまったりと落ち込むことも多いですよね。自分では頑張っているつもりでも、「周囲の流れについていけない…」「同時にいろいろなことをこなせない」と悩む方も多いでしょう。
しかし一方で、「要領が悪い方が成功する」といわれることもあります。要領よくやる仕事には向いていませんが、丁寧に取り組む姿勢や自分のペースでコツコツ進める仕事で評価されます。
要領が悪い人が働くには、向いている仕事や職業を選ぶことが重要です。
そこで今回この記事では、要領が悪い人に向いている仕事や職業の特徴、長所や短所を解説し要領が悪い人がスムーズに就職できる方法を紹介していきます。
要領が悪い人、とろい人に向いてる仕事の特徴
要領が悪い人は、「のんびりマイペース」「仕事や作業が遅い」「優先順位のつけ方がわからない」「先を読んで行動することができない」などの特徴があります。要領が悪いと言ってもいろいろな要素があり、一言で表せません。
自分の性格と比べながらチェックしてみてください。
自分のペースで仕事ができる
要領が悪い人は、周囲の空気を読んだりペースを合わせたりするのが苦手です。チームで取り組む仕事より、一人で黙々と作業する仕事や自分の裁量で進められる仕事が向いています。
例えば、最近珍しくなくなった在宅勤務などは、上司の目がなく自分のペースで仕事ができますので、要領が悪い人もオフィスより仕事が捗っていると感じている方も多いはず。
在宅勤務でしたら、誰かに話しかけられて作業を中断したり、周囲を気にして余裕がなくなることもなく、自分のペースで進められます。
あまり人と関わらなくていい仕事
要領が悪い人は、あまり人と関わらなくていい仕事が向いています。
要領が悪い人は、几帳面で少し頑固なところもあり、状況を察知して臨機応変に対応することが苦手です。
周りで急かしてくる人がいたり、要領のいい人と組んだりしなければならない時、大きなストレスを感じます。
焦るとパフォーマンスの質が落ちるため、普段できることもできなくなる…なんてこともありますよね。人と関わらず周りに振り回されない環境が向いています。
マニュアルがある仕事
要領の悪い人は、言われたことを丁寧にこなせる人が多いためマニュアルのある仕事が向いています。
例えば、工場のラインや清掃業、警備員、コールセンターなどマニュアルがあり、周りの人と深く関わって仕事をしなくていい業務がおすすめです。
ただ、工場のラインはノルマやスピードを求められますので、働く場所を見極めなければなりません。
ひとつのことに集中できる
要領の悪い人はマルチタスクが苦手なため、ひとつのことをとことん突き詰めるような仕事が向いています。
例えば研究職や職人、データ入力などです。ひとつのことにこだわって丁寧に仕事をするところが長所ですから、要領のいい人が苦手とする分野で才能を発揮します。
集中が高い人が多いので、精度のいいものを作り上げます。
要領が悪い・のんびりした性格の人に向いてる職業とは?
次に要領が悪い人、のんびりマイペースな方に向いている職業を紹介します。
- エンジニア
- プログラマー
- WEBデザイナー
- 工場・倉庫業務
- トラックドライバー
- タクシー運転手
- 警備員
- 清掃業
- コールセンター
- 葬儀関係
- 音楽家・芸術家
- 職人
- あんま・指圧・整体師など
- エステティシャン
- マンション管理人
- データ入力
- 会社の受付
- 公務員
どの仕事も要領の悪い全ての人に向いているわけではありませんが、一人で作業する業務の多い職業です。
いくつか抜粋しながら紹介していきます。
エンジニア・WEBデザイナー・プログラマー・データ入力
データ入力、システムエンジニア、デザイナーなどIT系の職は、一人で黙々と作業することが多いです。技術が身につけばフリーとしても活躍できます。エンジニアは人手不足ですし、お給料も高いためおすすめです。
人と関わることもありますが、職場の仲間も同じ技術系だと性格が似ている人も多いです。また、常に人と行動を共にするような仕事ではありませんので、業務は基本一人。
資格も必要ありませんし、未経験からでもチャレンジできます。
キャリアセレクトなど未経験者でも就活サポートをしてくれるサービスもあるので、そういったサービスを使うのもおすすめです。
タクシードライバー・トラックドライバー
タクシードライバー、トラックドライバーは会社に所属しながら業務時間はほぼ一人です。
ノルマや時間の制限はあれど、その範囲内なら自分の裁量で業務を行えます。道を覚えたり、混んでない道を考えたり集客を多くできる場所を把握したりとやることは多いのですが、全て自分のペースで行えます。
要領の悪い方は、1つのことに集中すると能力が発揮できますので、お客様を乗せて目的地まで行くという目的に対して自分の裁量で動けるタクシードライバーは、向いている仕事です。
トラックドライバーも短距離、長距離ありますがどちらも運転中は一人です。また最近では軽貨物輸送という選択肢もあります。
軽貨物は1日の荷物の量によって収入が左右されるため、効率よく動かなければなりませんが人と一緒に動くわけではありません。自分で決めながら成果を出せる仕事です。
公務員
公務員は、ルーティンワークが多く安定しているため一般企業の営業職のような厳しいノルマを与えられることがありません。責任を持って業務を行える人が向いています。
リストラや倒産の可能性がなく、要領の悪い人でも長く働けます。また、要領が悪くても気持ちの優しい人で市民の心に寄り添うことができる方は、とても向いている職業です。
公務員は、教師、消防士、警察、官僚なども含まれますので、幅広い業種の中から自分に合いそうなものを選びましょう。
受付業務
受付業務は1つの場所にずっといて、訪れる方を案内する業務です。ノルマやスピードを求められる仕事ではありませんので、要領が悪くても勤まる仕事です。
受付業務と一言で言っても、病院・デパート・会社・美術館・映画館・公民館や市民ホール・図書館なさまざまです。
デパートなどは来客数が多く、臨機応変な対応が求められることがありますが、公民館・図書館は比較的のんびりしています。
葬儀関係
葬儀関係のお仕事は、表立ってスピードを求められることがありません。お通夜や告別式の準備に携わる仕事ですから、スピードよりも親族に寄り添って業務を行える人が向いています。
サクサクと業務を進めると逆に失礼になる業界ですから、じっくりと向き合ったり丁寧な心遣いが評価されます。スピーディーな対応ができないけど、そっと誰かの悲しみに寄り添えるような方におすすめです。
生真面目で要領が悪い人ほど成功する?のんびりした性格の人の長所
要領が悪い人は、ネガティブなイメージが多いですが一方で「要領が悪い方が成功する」と言われています。その始まりは門昌央氏の著書「要領が悪い人」ほど成功する」という本です。
要領よく振舞えないならそれを貫くほうがいい。誠実に生き、人に誠実であれば、それに応えてくれる人が必ずいる。その生き方が会社や社会で認められれば、誰より要領がよいと言えるだろう。
引用:amazon
このように要領が悪くても、コツコツと頑張る姿を見せれば認められるということが書かれています。「要領が悪い=ダメ」ではありません。
周囲の目が冷たく感じる場面も多いですが、のんびりした性格の方は、自分が気付いていないだけで周りを癒す効果もあります。
この項では要領の悪い人の長所を紹介します。
ひたむきさに胸を打たれる
要領が悪い人は、仕事を覚えたり新しいことに取り組む際に、時間がかかることがあります。しかし、一生懸命取り組んだり、必死に覚えようとするひたむきな姿に胸を打たれる人も多いです。
要領が良くて手を抜く人よりも、要領が悪くても頑張っている人は「見守りたい」「サポートしよう」「応援したくなる」と思われることもあるでしょう。
しかし、要領が悪い上に、向き合わない、努力しないような人は問題です。
集中力が高くコツコツ努力できる
要領が悪くても、集中して作業できたり、コツコツ努力できたりする方は、品質の高いものを作り上げます。
データ入力やエンジニア、コーディングなどひたすらパソコン画面に向かうような仕事は、要領の悪い人でも成果をあげられるはず。
要領が悪い=仕事ができないわけではありませんので、時間をかけてじっくり取り組めるような仕事で、能力を発揮します。
人間的に好かれていることも多い
要領の悪さは仕事上では不利になることありますが、実は人間的に好かれていることも多いです。のんびりしている人は性格が温厚だったり、焦らないという感じが「落ち着く」「頼りになる」「どんと構えている」と好意的に捉えていつ方も少なくありません。
特にいつもせっかちで心配性の方からすると「羨ましい」性格です。
「取引先に可愛がられている」「細かい作業が得意」「1つのことに関する専門性がすごい」など、要領の悪さをカバーできれば職場でも必要とされます。
その長所を活かせるような職業に就くことが、重要です。ちなみに、要領が悪い人は、上司に可愛がられていることも多いです。
イライラされる?生真面目で要領が悪い人の短所
要領が悪い人の短所を、対処法とともに紹介します。
自信がない
もしかしたら、あなたの要領の悪さは自信のなさが原因かもしれません。自信がないことで、「チャレンジできなかったり自分から行動できない…」という方も多いです。
職場でなかなか仕事を覚えられなかったり、注意されたりすると余計に自信を無くしますよね。すると怒られないことを意識するあまり余計に萎縮してしまうでしょう。
こうなると悪循環です。あなたが自信を持てるものが何か?職場や職業をしっかり見極めることが大切です。
短期でもいいので多くのインターンに参加し、適性をチェックしてみるのもおすすめ。自信を持って働ける場所では、要領の悪さが嘘のように成果を発揮することもあります。
まずは自分に自信を受けられるような環境やものに出会うことからスタートしましょう。
自分のやり方にこだわってしまう
要領の悪い人の中には、頑固で自分のやり方を貫いてしまう方も多いです。これは一概にダメというわけではありません。音楽家や芸術家、職人では、活かされる性格ですが一般企業では、評価が低くなってしまいます。
職場の先輩や同僚から効率的な方法を教えてもらっても、それを受け入れられなかったりすると感じが悪いですよね。要領の悪さではなく、素直ではないことを指摘されるはずです。
自分を変える柔軟さが足りず、頑固な側面があるのかもしれません。プライドや頑固さは、成長を邪魔します。まずは、素直な心で人の声に耳を傾けてみましょう。
優先順位のつけ方がわからない
要領の悪い人は「今優先すべき仕事はこれ」というように優先順位をつけるのが苦手です。マルチタスクをこなす人は、優先順位をつけるのが得意で何をすべきか瞬時に把握できます。また取り組むまでのスピードも早いため、どんどん仕事をこなしていきます。
一方で要領が悪いと、後回しにできることにこだわったり「今それをしても仕方がない」という仕事に取り組んだりと効率の悪さを発揮します。
これでは、仕事を依頼した上司や先輩から「遅い」「要領が悪い」と急かされることになるでしょう。まずは、日々やるべきことを付箋でもいいので書き出し、優先すべきものが何かを考えることからスタートしましょう。
わからなければ人に聞く。頼まれた仕事は「いつまでですか?」と必ず確認してください。そして、締め切りよりも早めに仕上げることを意識しましょう。
取り組むまでに時間がかかる
要領が悪い人は、スケジュールを立てるのが苦手でめんどくさいことを後回しにしがちです。すぐに取り組めば終わる仕事も、自分の裁量でギリギリにしか取り組まないこともしばしば。後回しにすればするほど、腰が重くなってしまうのでは?
要領のいい人からすれば「すぐやればすぐ終わるのに」「なんで後回しにするの?」とイライラする原因に…。さまざまなことで、取り組むまでに時間がかかるので、のんびりしているとみられてしまいます。
人に頼まれたことですぐに終わりそうなら「最優先でやる」ことを意識するだけでも、周りの印象は違います。
要領が悪い人がスムーズに就職するには?
最後に、要領が悪い人がスムーズに就職するための方法をいくつか紹介します。1つではなくどれも並行して進めましょう。
インターンに参加する・アルバイトする
先ほども触れましたが、要領の悪い人は自分の性格を活かせる職場を見つけることが大切です。
環境で能力を発揮できるかどうか大きく左右されますので、多くのインターンに参加し、どのような現場や仕事が自分にあっているか確認しましょう。
また、アルバイトでさまざまな体験をすることもおすすめです。要領が悪くても、実際に働くことで要領の悪さを克服できることもあります。
例えば、忙しいカフェや居酒屋でアルバイトをすれば、効率よく動く人が多くいますので学びになります。そのような人から実際に教えてもらうことで、どうやったら効率よく動ける方法を身に付けられますので、就職してから大いに役立つでしょう。
オファー型就活サイトを利用する
要領の悪い人は就活でも効率よく動くのが苦手なはず。要領の良い人は、週末でもさまざまな活動を同時進行で行っています。
要領が悪くても効率よく動くなら、オファー型の就活サイトOfferBox(オファーボックス)などを利用しましょう。オファー型就活サイトとは、プロフィールを登録しておくと、それをみた企業からインターンの誘いや選考へのオファーが届くものです。
OfferBox(オファーボックス)は、大手企業からベンチャー企業まで9649社が登録するサイトです。このサイトに登録してプロフィールを作り込んでおくだけで、あとはオファーを待つだけ。その間に他の就活に取り組めます。
OfferBox(オファーボックス)では、25項目の診断結果で自分を分析し、入社後に活かせる自分の強みがわかる適性診断AnalyzeU+を無料で受けることも可能。自分の長所や適性をしれますので、自己分析にも役立ちます。
就活生の利用は完全無料なので、利用しておく価値ありです。
就活のプロに適性に合う会社を紹介してもらう
「要領が悪い自分でも合う会社はどこ?」「のんびりした私が働ける職場ってどんなところ?」このような悩みを抱える方は、就活のプロに相談する方法が一番効率的です。
例えば、IT企業・エンジニアを目指す方の就活なら「IT求人ナビ 未経験」がおすすめ。また、優良ホワイト企業に就職したい方は「キャリアパーク就活エージェント」が適しています。
どちらも若手のキャリア支援に特化した就活サイトですから、要領の悪い人でもマッチする企業を紹介してもらえるはずです。
また、応募書類の添削や自己分析、適性診断、面接の練習など就活に関する悩みをトータルで相談できますので、一人で就活するより断然効率が上がります。
また、その他にも内定に近づく就活戦闘力が上がるサービスを以下で紹介しているので、自信のない方は使ってみてください。
生真面目で要領が悪い人ほどサポートしてくれるサービスを使った方がいいいですよ。
コツを教えてくるだけでも、面接やESの通過率がグッと上がるはずなので。
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まとめ
要領の悪い人は、集中力があり環境によっては高い能力を発揮します。スピードやノルマ、効率を求められる職場には向きませんが、1つのことにじっくりと向き合うような職業はおすすめ。
また環境も、フリーランスや在宅勤務の多いIT系や業務を一人でこなす警備員、ドライバー関係が適しています。
1つ確実に言えることは「要領が悪い=ダメな人」ではありません。あなたが気付いていないだけで、周囲から好かれていることも多いですし、大きな才能を秘めていることも少なくありません。