就活の面接でよく聞かれる質問の一つに、「長所・短所」があります。
これを読んでいる皆さんの中には、「短所で心配性を伝えてもマイナスにならないだろうか…」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
確かに「心配性」は一見マイナスに聞こえますが、いい側面も持っています。そのため、短所として「心配性」を伝える際は、コツを掴めば面接官に印象良く自分をアピールすることも可能です。
そこで、今回は短所が「心配性」な人が面接でうまく短所を伝える方法をご説明します。
心配性を克服する方法も紹介しているので、面接で生かせるように実践してみてください。
短所を心配性だと答える時のポイント
面接で短所を尋ねる際の面接官の意図は、自己分析をしっかりと行って自分自身を客観的に捉えることができているかを知ることや、求める人材像にマッチしているかを調べることです。
それ以外にも、短所に対して悲観的に捉える姿勢や、誠実に受け止めて改善していこうとする姿勢も垣間見えるのがこの質問です。
そこで、ここでは面接官に好印象を与えるために留意しておくべき点をご紹介します。
具体的にどんな時に心配性になるのかはっきりさせる
「心配性」と一口に言っても、いろいろな種類があります。それを「心配性」という言葉だけで片付けてしまうと、面接官に誤解を与えてしまう可能性があります。
そのため、自分がどんなタイプの心配性なのかをはっきりさせましょう。
その方法としては、どんなときに心配性が発揮されるかを分析したり、心配性な時の行動パターンを振り返ってそれがどんな心情に基づいているかを分析するやり方があります。
例えば、心配性な人に多いのは以下の2つのパターンです。
①物事を悪い方向に考えがちな「ネガティブ思考タイプ」の人は、慎重な人が多く、何かをするときに十分に考えてから行動したり、何度も確認したりと、丁寧に物事を進める傾向にあります。
②自分に自信がない謙虚な「謙虚タイプ」の人は、事前準備を入念にすることで、自信を持って物事に取り組もうとする人が多いです。
このように、自分がどんな心配性なのかをはっきりさせて相手に伝えるようにしましょう。
エピソードを入れる
自分の短所や長所を伝えるだけでは、それが実際にどんな場面で発揮されているのかを面接官がイメージするのは難しいです。
そのため、面接で心配症短所として伝える際には、実際に心配性が発揮されたエピソードを伝えましょう。エピソードは、実際に相手が聞いても心配性だとわかるような客観的な内容にすることを心がけます。
エピソードを交えて話すことで面接官も皆さんの人柄をよりイメージしやすくなりますし、面接官に自己分析の正確性をアピールすることもできます。
心配性を受け入れ、克服/活用して行く姿勢を伝える
心配性を短所として伝える際には、心配性をどのように受け入れ、仕事をする上で心配性に対してどう対処していくかを姿勢として伝えましょう。これにより、面接官は皆さんの弱みに対して謙虚に向き合う姿勢を読みとることができます。
具体的に心配性自体を克服するために普段やっていることがある人は、それを伝えましょう。
あるいは、心配性な人は決断が遅くなったり、行動が遅くなったり、遠慮してしまったりする傾向があるので、このような心配性が引き起こす行動パターンに対処していることがあれば、それを伝えるのも効果的です。
心配性を克服するために特にやってることがないという人は、これから紹介する改善・克服方法を参考にこれから実践してエピソードを作りましょう。
短所である心配性を改善・克服する方法
心配性という性格自体は決して悪いことではありません。
そのため、心配性を完全に治そうとする必要はありません。しかし、心配性が度を越してしまうと決断の遅さや行動力の低下に繋がります。
このような事態に陥らないために、心配性を抑える方法をいくつかお伝えします。
これらの方法を使って実際に心配性を改善したエピソード持っていると、面接で話しやすくなります。
マニュアルやチェックリストを作る
心配性な人は、「忘れずに全部やったかな」「忘れ物はないかな」と何度も気になって確認してしまう傾向があります。
確認することは非常に大切ですが、度をすぎると物事を進めるのに時間がかかってしまいます。
そんな慎重な人におすすめなのは、仕事の順序を固定化し、それをマニュアルやチェックリストにすることです。これを行うことで、いちいち全ての工程を思い出さなくてもマニュアルを見て工程を確認できるので、効率よく仕事を進めることができます。持ち物のチェックなどでも同じようにメモを書いてどこかに貼っておくと素早く確認できるのでおすすめです。
優先順位を見極めて行動する
心配性な人は、細かいことまで色々と気になってしまい、「あれもこれも心配…」と様々なことに気が回ってしまう結果、行動に移すのが遅くなってしまいがちです。
そんな時は、心配する必要のあることを取捨選択することが有効です。
具体的には、まず何かを行動に移すときに懸念している点を洗い出し、それらに対してどんな不安を抱いているのかをはっきりさせます。
例えば、失敗したら取引先からの信用を失いかねないものもあれば、失敗したら周りに馬鹿にされることに対して不安を抱いているだけのこともあると思います。
このような心配の裏に潜む不安要素を明らかにし、自分の役割をふまえて客観的にそれらを優先順位付けすると、本当に心配する必要があるものとないものをはっきりさせることができます。
短所が心配性の例文
ここでは、短所が心配性な人の伝え方の例文を、先ほどご紹介した2つのタイプ別にご紹介します。
伝える際には、「短所の概要」→「エピソード」→「改善・克服」→「結論・意気込み」の流れで話しましょう。
ネガティブ思考タイプの例文
「私の短所は、物事を予定通りに進められているか気になってしまう心配性なところです。大学のグループワークの課題でリーダーを務めた際には、メンバーが予定通り作業を進められているか気になり、何度も確認をとって進めていました。ところが、メンバーのことばかりが気になってしまい、自分の作業の進捗が悪くなってしまいました。そこで、グループワークやチームで作業する際には、メンバーに逐一確認をするのではなく、作業が終わったら報告しあうようにルールを決めたところ、メンバーのことを信用して自分の作業に集中できるようになりました。仕事においても、自分一人で心配を抱えすぎないように、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)をしっかり行う体制を作ってメンバーと協力しながら効率的に仕事を進めることを意識しようと思います。」
この例文のように、「心配性」の具体的な内容を最初に簡潔に伝えることで、その後の内容が頭に入りやすくなります。
また、改善の内容を実際の仕事の場面で活かせる内容にすることで、仕事の場で本人が活躍する姿を面接官の頭に焼き付けることができます。
謙虚タイプの例文
「私の短所は、自分に自信が持てず心配性になってしまうことです。私は、学校での発表やテストで自信が持てず、とても入念に準備をする傾向にあります。そのため、一つ一つの準備にとても時間がかかってしまいます。そのため、作業をなるべく余裕を持って終わらせるようにスケジュール管理を行い、早めに全体の作業を終わらせてから確認や練習の時間をしっかり取ることで、自信を持って発表やテストに挑むことを心がけています。社会人になっても、スケジュール管理を行って余裕を持って仕事を終わらせることで、自信を持ってクオリティの高いパフォーマンスを出せるように頑張ります。」
「自分に自信が持てない」という言葉を聞くと、一瞬マイナスなイメージを持つと思います。しかし話を聞いていくうちに、心配性からくる計画性の高さや、仕事のクオリティへの強いこだわりが伝わってきます。
面接官がこの話を聞いたら、信頼して仕事を任せたくなりますよね。このように、短所だからといってネガティブキャンペーンをするのではなく、自分のいい部分をたくさん伝えられるように工夫しましょう。
まとめ
今回は、短所が「心配性」な人の克服の仕方や面接での伝え方についてご紹介しました。
心配性な人や、謙虚さや丁寧さなど良い点もたくさんあることがわかったかと思います。
これらの良さを面接でもアピールできると、短所も強みとして自信を持って伝えることができると思います。
また、面接自体に苦手意識がある方や、「面接本番で言葉が詰まってしまう・・」という方はこちらの記事もおすすめです。
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