「シェアハウスって楽しそう!」「ドラマみたいな生活が送れるかも」と、憧れを抱く人もいるでしょう。確かに、他人同士が一つ屋根の下で暮らすだなんて、胸がわくわくするものです。
しかし、経験者から「シェアハウスはやめとけ」という声が上がるのもまた然り。なかには、「シェアハウスなんて危ない」と止められた人もいるかもしれません。
本記事では、シェアハウスを考えているという方に向けて「シェアハウスはやめとけ」といわれる理由と、海外でのシェアハウス経験者の筆者と、日本でのシェアハウス経験のあるカナダ人の友人による体験をもとに、メリットや珍事件について紹介します。
シェアハウスはやめとけといわれる理由
まずは、「シェアハウスはやめとけ」といわれる理由について解説します。ひとり暮らしでは考えられないようなことが起こるものです。
共有スペースでの順番待ちが起こる
1つ目は、共有スペースの問題。例えば炊飯器を使おうとしても、使用中なら炊きあがるまで待たなければなりませんし、調理器具がそのままにされている時は、しぶしぶ洗ってから使うなんてこともありました。
キッチン問題ならまだましな方で、一番大変だったのは海外でのユニットバス。急にトイレを使いたくなっても、誰かかがシャワーを浴びていては入れません。「トイレ使いたい人いる?」「先にトイレ使っていい?」などの確認作業も面倒でした。
占拠できませんし、されたら大変という環境はかなりストレス。譲り合いができなければかなり苦労するため、やめとけといわれるのです。
騒音や臭いなどのトラブルが起こる
2つ目は、騒音や臭いのトラブルです。シェアハウスには個室もしっかり用意されているのが一般的。しかし、ひとり暮らしとはわけが違い、お隣さんとは壁一枚をはさんだだけなので、どうしても音が気になってきてしまうもの。
家族であれば「静かにして!」といえるかもしれませんが、ルームメイトは育った環境も生活スタイルも異なります。我慢してストレスになるか、注意して喧嘩に発展するかのどちらかです。
実際に、音楽を大音量でかける人やキツイたばこを吸う人もいて、かなり滅入りました。そんな時は、オーナーに伝えて注意してもらうのが一番です。
ルールを守らない人が出てくる
3つ目は、シェアハウスのルールを守らない人の存在です。カナダ人の友人は日本で、日本人や外国人が住むシェアハウスに1年ほど住んでいた経験がありました。話によると、共有スペースを汚したり、指定の曜日以外にごみを出したりする人がいて、誰がどれだけいっても聞かずじまい。「自分が困らないからいい。他人のことは知らない」という考えの人が多かったようです。
友人曰く、「人種や性別の問題ではなく、文化の違い」だそうで、人数の多いシェアハウスは特におすすめしないといっていました。
シェアハウスで体験した事件
次に、筆者が実際に体験した事件について紹介します。女性である筆者は、カナダでホームステイとルームシェアを経験。ルームメイトはいずれも男性でした。
私と同じような失敗はしないよう、気を付けていただきたいものです。
洗濯物がネットから出ていた
洗濯ものを乾燥機に移そうとしたところ、シェアハウスのオーナーのおばあちゃんが使っていたため、どうしようかと悩んでいた私。外出予定もあったため、待っていられません。その時おばあちゃんが、「私の洗濯物が乾燥し終わったら、あなたのを乾燥機にかけておいてあげる」といってくれたので、お任せして外出することに。
夜に帰ると、ルームメイトの男の子が「洗濯したかったので、乾燥機から勝手に全部出しちゃったんです。すみません!」と謝ってきました。あまりにも必死に謝るのに対し少し違和感を覚えながら、「こちらこそごめんね!そのままにしちゃって、お手を煩わせて」といってランドリールームに向かいました。
そこには、ネットから出た状態の下着たちが!数も多くなかったので、ネットのまま乾燥機に入れてもらえるかと思い込んでいたのが失敗。おばあちゃんが気を利かせてくれたのでしょう。さすがに男の子に女性物の下着を触らせてしまったのは問題だなと思い、再度謝りに行きました。
急におなかが痛くなりピンチ
カナダではユニットバスが一般的。一軒家にホームステイしていたある日のことです。学校に行く前に急におなかが痛くなったのでトイレに向かうと、ルームメイトが朝からしっかりシャワーを浴びていました。ノックしても気付いてもらえず、痛いお腹をさすりながら待ち続けて数10分。今度はドライヤーにひげ剃りまでしはじめるルームメイト。
がまんの限界がきた私は、ベースメント(半地下)に住む他の家族に事情を話し、トイレを借りて事なきを得ました。一軒家とはいえ、基本は自分たちの生活スペース以外の場所には立ち入らないため、「よその家のトイレを借りた」気分で、申し訳ない気持ちになりました。
当然、学校は遅刻。ひとり暮らしであれば起こらない事件でした。
マリファナの臭いが充満
ルームメイトに喫煙者がひとりいました。ベランダでタバコを吸うようにいわれていたらしいのですが、どうしても空気の流れで少し部屋に入ってきてしまうのです。私はそのルームメイトの隣の部屋に住んでいて、よく煙の臭いに悩まされていました。
ある日、隣の部屋の方からいつもと違う臭いが流れ込んできました。この臭いの正体は、当時はまだ合法化されていなかったマリファナ。どういう経路で手に入れたのかは不明ですが、ダウンタウンを歩けばどこかしらから漂ってくるものなので、そんなに難しくはないのかもしれません。(もちろん筆者は吸ったことありません)
そのルームメイトとはあまり仲良くなれなかったこともあり、苦情をいうのも難しかったため、彼が引っ越すまでがまんする羽目に。今なら「スメハラだ!」とでもいえるかもしれませんね。
シェアハウスはやめとけ?メリットもある!
ここまでシェアハウスでのトラブルを紹介してきましたが、メリットもあります。実際に体験して感じたメリットについて解説していきます。
友達ができる・色々な人に会える
なによりも、友達ができるというメリットが1番大きいのではないでしょうか。
シェアハウスには様々な境遇に置かれた人が集います。学校や職場とは異なる、新しいタイプの人間と会えるのは、自分を成長させるきっかけにもなるでしょう。私自身も、自分とは異なる価値観を知る体験もできました。彼らとは今でも友人です。
また、帰宅時にひとりではないというのも、寂しくありませんでしたね。ルームメイトで集まって、よく飲み会を開いたものです。
敷金・礼金がかからない
オーナーによるので何ともいえませんが、シェアハウスは家賃の中にWi-Fi・水道・ガス・光熱費が含まれており、敷金・礼金もかからないのが一般的。ひとり暮らしよりも、コストを抑えられるのもメリットですね。
ただし、退去時にひどい汚れや目だったキズがあった場合には、別途請求される可能性もあるので注意は必要です。
共有スペースが広い
シェアハウスは一軒家のなかに、部屋がいくつもあるという形のため、共有スペースが広々としているというメリットもあります。ひとり暮らしだと、せまいキッチンスペース、リビングとベッドルームが一緒という間取りがほとんど。広い部屋に住もうとすると、費用もそれなりに高くなってしまいます。
シェアハウスなら、安い家賃で広いスペースを利用できます。もちろん、共有なのでひとり占めはできませんが、ルームメイトがいない間はさらにゆったりくつろげるでしょう。
まとめ
今回は、「シェアハウスはやめとけ」といわれる理由について、筆者自身の体験をもとに解説しました。シェアハウスは、家族と住む、ひとりで住むのとはわけが違い、トラブルや問題も起こり得るもの。ルールを守り、お互いを尊重できるような関係でないと、中々ストレスフルな環境ではあります。
しかし、メリットがあるのも事実。実際にシェアハウスに住んでみて、得られたものも大きく、「やってよかったな」と思います。
本記事を参考に、シェアハウスに住んでみようか検討してみてください。あなたのシェアハウス生活が充実したものとなるよう、祈っていますよ!
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