自己分析ではよく自分史を作ることからスタートしますが、「自分史ってなに?」「自分史の作り方がわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
「自分史なんて正直めんどくさい」と思っている方もいると思います。そんなあなたへ、この記事では、自分史の簡単な書き方と質問項目をご紹介します。
フォーマット・テンプレも載せていますので、面倒な方はそのまま自己分析ノートに書き写してお使いください。この記事を読めば、自分史を簡単に作る方法がわかり、今すぐ自分史作成に取りかかれます。
自己分析の自分史作成で必要な質問項目
自分史作成では、自分の人生を、過去・現在・未来にわたって分析するために、生まれた時からの主な出来事を書いていきますが、何もないところから書くのは非常に難しい作業です。
そこで、目安になる質問があれば、答えていくだけなので、思い出がどんどん蘇ってくると思います。この項では、自分史作りに使える質問項目を、年代別に100問ご紹介します。
ここでご紹介する質問は、参考ですから、すべて答えなくても大丈夫です。幾つか抜粋してお使いください。
幼児期・幼少期
就活でなぜ幼児期から思い出す必要があるのか、疑問に思う方もいるかもしれませんね。それは、人生に影響する原体験を探るためです。
原体験とは、その文字どおり、自分の生き方や考え方に大きな影響を与えた経験のことです。
今現在の性格や考え方はどこから始まったのか、そのきっかけとなる出来事がないか幼児期から探していきます。
幼児期、幼少期の思い出は、強く印象に残ったものしか思い出せないかもしれません。ご両親や兄弟に聞いたり、アルバムを見ながら考えてみましょう。
- どんな家庭に生まれましたか?
- 両親が子育てで大事にしていたことは?
- 名前の由来は?
- 他の子供と違うところは?
- 何が好きな子でしたか?
- 最初に話した言葉は?
- 家での過ごし方は?
- いつもと違う場所に行くとどうしていましたか?
- 両親を最も喜ばせたことは?
- 両親を最も困らせたことは?
- 幼少期に嫌だったことは?
- 幼少期に一番思い出に残っていること
- 幼少期に感動したことは?
- 幼少期にお友達と何をして遊んでいた?
- 幼少期、幼稚園や保育園での生活はどうでしたか?
- 幼少期に一番怖かったこととは?
いかがですか?少し数が多いと思いますが、書きやすいものを選んで進めていきましょう。
親戚や幼稚園の先生からどのような子だと言われたかも聞いてみると面白い発見があると思います。
小学生
小学生の頃の思い出は、インパクトのあるものを中心に、印象深く覚えているはずです。この辺りからはっきりとした自分の意思や目標、頑張ったことなどが出てきます。
- 一番嫌だった出来事とは?
- 苦手なことは?
- 得意なことは?
- 一番好きな教科は?
- 学校生活で印象に残っていることベスト3
- 友達との関係はどうでしたか?
- 習い事は何をしていた?
- 家での過ごし方は?
- 学校帰りの楽しみは何でしたか?
- クラスではどういうポジションだった?
- 先生に一番怒られたエピソートは?
- 給食で好きなメニューは何でしたか?
- 嫌いな授業の時どうしていましたか?
- 親や先生に嘘をついたことは?またその理由
- 一番感動したこととは?
- 好きだった先生の特徴とエピソード
- 嫌いだった先生の特徴とエピソード
- 一番傷ついたこととは?
- 目標を決めて挑戦したこととは?
- 親から褒められたこと、叱られたことは?
- 友達に言われて嬉しかったこと
- 将来の夢は?
小学生から、中学生につながる共通点を見つけるために少し多めに質問に答えておきましょう。
中学生
中学生は、3年間しかないので様々なことが思い起こされると思います。
文化祭や部活でどのようなポジションで活動したか?などは、自分が集団の中でどう行動して何を思うかにつながります。
- 一番頑張っていたことは?
- 受験勉強に対して思っていたこと
- 親を見て何を思っていた?
- 一番嫌だった出来事
- 一番嬉しかった出来事
- 得意だったこと、苦手だったこと
- 好きな遊びは何?
- ハマっていたこととは?
- 休日は何をしていた?
- 印象深い友達との思い出は?
- 初めて挑戦したこととは?
- 他人には言えない秘密や隠し事はあった?
- 親や先生に黙ってしていたこと
- 将来の夢は何だった?
- 挫折したこと、またその後どうした?
- 親からはどんな子だと思われていた?
- 友達関係はうまくいっていた?
- 習い事は?
失敗したことや、困難だったことも今となっては貴重な経験になっていると思います。しっかり書き出してみましょう。
高校生
高校生は、中学生よりさらに鮮明に覚えていることが多いでしょう。
アルバイトなどを通じて社会と交わる経験も多くなる頃ですね。もしかしたら、受験に失敗して、希望の高校に入れなかった方もいるかも知れません。その挫折体験にどう向き合ったかも書いておきましょう。
- 通う高校は満足していたか?
- クラスでのキャラクターはどんなタイプ?
- 一番頑張ったこと
- 一番苦手だったこと
- 親や先生に内緒にしていたこと
- 友達との関係性は?
- 部活は何で、どういうポジション?
- アルバイトは?印象深いエピソード
- 一番嫌だった出来事
- 一番恥ずかしかったこと
- 嬉しかったことベスト3
- 勉強で工夫していたこととは?
- 高校生活で一番印象に残っている出来事
- 大失敗したことはある?
- お小遣いの使い道は?
- 休日は何をしていた?
- 先生や親から叱られたこと
- 先生や親に褒められたこと
- 悔しい思い出は?
- 信念やポリシーはあった?
- 将来の夢は?
大学生
大学生活でのエピソードは面接でもよく聞かれる部分です。
成功体験だけではなく、失敗体験から何を学んだか?どう立ち向かったか?と言う部分が選考に大きく影響します。
社会人になれば、日々、初めての経験ばかりで失敗や困難の連続です。
失敗や困難から立ち上がるエピソードは、社会人になって同じような状況に陥った時にどうするか?を面接官も想像しやすく評価される部分です。特に詳しく書き出しておきましょう。
- 一番嬉しかった出来事とは?
- 一番嫌だった出来事とは?
- 大学生活一番の思い出は?
- 好きだった講義、嫌いだった講義
- どんな友達が周りに多い?
- 登校初日で友達はできた?
- 苦手な人はどんな特徴?
- 一番許せないこととは?
- お金の使い方で気をつけていることはある?
- アルバイトをしていた?
- 大学時代、最大の成功は何?
- 大学時代、最大の失敗は?
- どんな社会人になりたいと思っていた?
- 1人ではどんなことをして過ごす?
- 複数人でいる時の過ごし方は?
- どんなアルバイトをしていた?
- 感動したことは?
- 誰かを感動させたことはある?
- 挑戦したこととは?
- 大学時代の趣味は何?
- 貫いている信念やポリシーはあるか?
自己分析の自分史の書き方・作り方
自分史の書き方・作り方について解説していきます。就活の自己分析で自分史を作る目的は、以下の3つです。
- 過去の経験を整理すること
- 過去の経験から長所、短所を見つけること
- 価値観や性格を理解し、企業選びの軸にすること
ここを意識しないと、ただの思い出整理になってしまうので注意してください。それでは早速、自分史を作っていきましょう。
①過去の経験や体験をリストアップ
まずは、自分自身を客観視するために、過去の自分を知りましょう。今の自分は、過去の自分の延長線上です。過去の経験を洗い出して、リストアップすれば今の自分が見えてくるはずです。
先ほどご紹介した自分史の質問項目を参考に、幼少期から大学までの経験を書き出していきます。
↓このような感じで書いていくといいでしょう。
【幼児・幼少期】
質問 | 答え | なぜ | 今どう思うか? |
家での過ごし方は? | いつも絵本を読むかままごとをしていた。 | 本が好きだった。空想して遊ぶのが楽しかった。 | 今でも本が好きで、文章を書くの得意なので原点はここから始まったのか。 |
どんな家庭だった? | 基本、何でもやらせてくれる放任主義だが、食事のマナーにはうるさかった。食事は感謝して食べるものだと教えられた。 | 大人になって恥ずかしくないように。食事を楽しめるように。命の大切さを意識するように。当時は口うるさいなと思っていた。 | 食べ方が綺麗だと褒められるので、ありがたいと思う。社会人になって会食の機会があっても、恥ずかしくないマナーが身についている。 |
【小学生】
質問 | 答え | なぜ | 今どう思うか? |
嫌だった授業は? | 音楽と体育 | みんなの前で歌うのが恥ずかしく苦手。体育も運動が得意じゃなく、走るのも遅かったから嫌だった。 | カラオケが苦手なのは、あまり変わってない。今は、体を動かす楽しさに目覚めている。 |
友達との関係は? | どこのグループにも属さない一匹オオカミタイプ。 | 女子グループのいざこざが苦手だった。人に合わせるのが得意じゃなく、マイペース。とはいえ、人と過ごすのも大好き。 | 1人の時間が大好きなのは今も同じ。大人になって人に合わせるのも上手くなった。ただ、初対面、大勢の場はまだまだ苦手。 |
【大学】
質問 | 答え | なぜ | 今どう思うか? |
アルバイトをしていた? | カフェのアルバイトと音楽教室の受付のお手伝い | カフェの雰囲気が好き。人と接する仕事がしたかった。音楽教室の受付は、勉強と両立しやすかった。 | 接客業が好きだと思う。色々な人と会話して、様々な情報を聞いたり、ただ言葉を交わすだけでも気分がよくなる。 |
このように、書き出していくと、思い出が蘇りスラスラとかけると思います。自分史は誰が見るわけでもないので、自分が当時の自分と話しているような感覚でOK。とにかく、過去の膨大な経験をここで整理します。
②なぜ?の部分をあと3回考える
先ほど書いた、過去の経験の表から「なぜ?」の部分をさらに深掘りしていきましょう。
なぜそう思ったのか?なぜそのような行動を取ったのか?、なぜがなくなるまで繰り返します。
例えば、先ほどの↓嫌だった授業のなぜを3回考えてみます。
「みんなの前で歌うのが恥ずかしくて苦手」をなぜと3回問います。
なぜ? | なぜ? | なぜ? | |
みんなの前で歌うのが恥ずかしくて苦手 | みんなの前で歌うテストでは、視線が自分に集中しているのが嫌だった | すごく恥ずかしいし、上手く歌えないから。 | 自分の歌を音痴だと思っていたし自分に自信がない。失敗するのが怖い |
このように深掘りしていくと、「音楽が苦手だったのは、自分に自信がなく人前で失敗することが怖かった」と言うことになります。
では、大学の部分から、もう1つ深掘りしていきましょう。
「人と接する仕事がしたかった」という部分をピックアップ。
なぜ?人と接する仕事がしたい? | なぜ?接客が面白い? | なぜ?笑顔になることを重視するのか? | |
人と接する仕事がしたかった。 | 人と言葉を交わし、接客するのが面白いし楽しいから。 | 自分の行動や言葉選び1つで、お客様が笑顔になる。 | どうしたら満足して帰ってもらうか相手のことを考え、行動すれば、お客様の態度や表情にすぐに現れる。人に喜んでもらうのが嬉しいし、やりがいを感じる。 |
なぜを繰り返すと、答えの中にある本質が見え、自分の長所や短所を発見しやすくなるのです。「人と接する仕事がしたい理由は、相手のことを考え行動し、感謝される接客業にやりがいを感じるから」という結果になりました。
③①〜②の結果で何を得たかをまとめる
さてここから、どんどん自己分析を深めていきます。
②で出た、結果から、何を得たのか?を考えていきましょう。
先ほどの、
「人と接する仕事がしたい理由は、相手のことを考え行動し、感謝される接客業にやりがいを感じるから」
ここから何を得たのか考えます。
なぜの結果 | 得たこと |
「人と接する仕事がしたい理由は、相手のことを考え行動し、感謝される接客業にやりがいを感じるから」 | 誰かに感謝される喜びは、自分のモチベーションをあげることを知った。相手のことを考え積極的に動く行動力を身につけた。 |
そして、得たことを自分じゃなく、架空のAさんとして客観視してみましょう。
この架空のAさんは、きっと、ウェディング業界や空港、ホテル業などに向いているのではないか?と思いませんか?
このようにして、自分を第三者的見方で分析していくのが、自分史です。
自己分析自分史のフォーマット・テンプレ
自分史のテンプレは、自由に書いて大丈夫ですが、テンプレがあったほうが書きやすい方のために、作ってみました。参考にしてください。
自分史のテンプレ
【テンプレ1】
いつの部分には、年代を書きましょう。
いつ? | 具体的な出来事 | なぜ? | 今思うこと |
【テンプレ2】
こちらは1つの質問に対し、年代別に整理する表です。
(*)の部分は、先ほどご紹介した自分史の質問項目から選びましょう。
(*)一番頑張ったこと | どう努力したか? | 何を得たか? | |
小学校 | |||
中学校 | |||
高校 | |||
大学 |
みんなが作った自分史をチェックしてみよう
最後に、就活生のみんなが作った自分史も参考にしてみましょう!
こちらは縦書きです。自分史と同時にグラフもついているので感情の上下がみやすくなっていますね。
@pon_spz さんを参考に、自分史グラフ作ってみました!
— りりー@23卒 (@nf_lily) May 21, 2020
チェックがついてるところは深めたいターム。
テンプレご自由にお使いください!#サポーターズ就活 #自分史 #自己分析#22卒と繋がりたい #テンプレ pic.twitter.com/e4CDO6I25Z
就活支援サポートのdodaキャンパスが公開している自分史も参考になります。
↓こちらも縦書きタイプの自分史ですね。
自分史の一行要約書いて、モチベーショングラフ書いてみた
— Muf@22卒 (@ajitamalv338d) May 28, 2020
結構差が激しいな
あと幼稚園覚えてるのに、小3だけがマジでなにも思い出せないのなんで?笑#サポーターズ就活 #就活 #自分史 #自己分析 #モチベーショングラフ pic.twitter.com/vjH9CZoD6o
自分史の書き方の正解はありません。自分が見やすいように、書きやすいように書いていきましょう。自分史をまとめるのは、自己分析ノートがおすすめです。
自己分析ノートの作り方はこちらの記事にまとめていますので参考にしてみてください。
*自己分析ノートの記事へリンク
自己分析は適性診断ツールを使うのがおすすめ
ここまで読んで、やっぱり「自己分析めんどくさい」「自分史作りなんて無理!」と思ったら、適性診断ツールで自分の強みや短所を見つける方法があります。
適性診断ツールとは、いくつかの質問に答えるだけで、効率的に自己分析できる便利なサービスです。おすすめの適性診断ツールはキミスカの適性検査。
スマホやパソコンから150の質問に答えるだけで、性格の傾向や向いている職業、意欲や思考力の傾向、ストレス耐性など9つの適性がわかります。結果はグラフで見やすく、総合的な結果を踏まえた、人物像や人材活用などのコメントももらえます。
出典:キミスカ
選択式の質問なので、寝ながらでもOK。自己分析の自分史作成に疲弊した方にはおすすめです。作成した自分史と照らし合わせれば、さらに自己理解を深められますので、きになる方は、利用してみてください。
コメントを書く