社会人経験の少ない就活生に対して、企業が学生生活で得たことを質問するのは定番で、履歴書やES、面接での必須項目です。
学生生活で得たことを効果的にアピールできれば、内定へグッと近づきます。
一方で、学生時代の経験が乏しく、以下のような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
「学生時代に得たことなんてない・・」「得たことはあるけど、アピールできるほどではない」
考えても特別なエピソードが思い浮かばない状況に焦りを感じてしまうでしょう。
私も就活生の時は、学生時代に得たことが見つからず、焦って不安で押しつぶされそうになりました。しかし、ある対策をすることによって優良企業の複数社から、内定をいただいています。
この記事では、そんな私の経験も踏まえつつ、学生時代で得たことを面接・エントリーシートで訪ねてくる理由や例文・書き方などをご紹介します。
「学生生活で得たこと」の質問に困っている方は、ぜひ目を通してみてください。
学生生活で得たことを新卒面接・ES・履歴書で尋ねる理由
まずはどうして企業が「学生生活で得たこと」を尋ねるのか、そこから何を知りたいのかをチェックしておきましょう。
入社後の仕事への取り組みかたを予測したい
「学生生活で得たこと、頑張ったことは何ですか?」この質問の裏には、得たことやその過程を見て、入社後の仕事の取り組み方や思考性を予測したいという意図があります。
問題に対する姿勢、困難に直面した時の対応力を「学生生活で得たこと」から探っています。
どのような体験を経て、今があるか、その経験で何を得てどう活かすかを具体的に語ることで、仕事への資質や活躍の可能性をアピールできるでしょう。
仕事に活かせる学びを得ているか?
新卒採用では、ほとんどの企業がポテンシャル採用を実施しています。
ポテンシャルがあるかどうかは、新卒採用ではかなり重要な採用基準です。
現時点での能力や経験より、将来活躍できる可能性があるかを重視しているのです。
「学生時代に得たこと」が、企業でどう活かせるか、仕事に活かせる学びを得ているかをチェックしています。
学生の人柄を知りたい
面接は、お見合いに似ています。初めて会った、学生の人柄が自社に合っているかをあらゆる質問から判断します。
根底にある価値観や思考力が社風に合っていないと、離職につながる可能性が高くなるからです。
また、社員とうまくやっていけるかも大切なポイントです。
面接では、どの学生も緊張していたり、よく見せようとしたり、なかなか本来の人となりがわかりません。そこで、「学生生活で得たこと」を通して、どのような性格で価値観なのかをチェックしているのです。
学生は、自社に合わないと判断されないためにも、企業側がどのような人材を必要としているか予め知っておく必要があります。
経験を伝える能力を確認したい
「学生生活で得たこと」聞く理由には、これまでにどんなことを頑張ってきたのか、その経験を他者に言葉にして伝えられる能力をチェックする意味もあります。
ビジネスの現場で求められる能力はコミュニケーションで、その中でも大事なスキルは「言葉にして正しく伝える」ことです。
営業の場面で自社の商品を正しくアピールできないと売れませんし、普段の仕事でも間違った表現をすると誤った成果物を出すことになってしまいます。
クライアントや上司からの「要望に沿った成果物を出すこと」が重要になるので、学生時代得たことを質問してきます。
学生生活で得たことの例文
学生生活で得たことをアピールするために、まず印象的なエピソードをピックアップしましょう。
例文などを見て似たような経験がないか振り返ってみるのもおすすめです。
エピソードは、必ずしも成功体験でなければならないわけではありません。
ごく普通の経験でも、できる限り具体的なものになるように工夫してください。
アルバイト
私が学生時代に得たことは、自信です。私は、昔から人と話すことが苦手でした。そしてそんな自分が嫌いでした。
「自分を変えたい」「自信をつけたい」と思い選んだアルバイトが、接客業です。
社会に出ると、様々な年代のお客様と接することが増えると考え、老若男女問わず色々なお客様と接することができるファミリーレストランを選びました。
入店当初は声も小さく、スタッフやお客様から聞き返されることも少なくありませんでした。自信がなく笑顔も少ない接客をしていたと思います。
そんな時、先輩から「お客様を笑顔にするには自分が笑顔になること」とアドバイスをもらい、常に笑顔の接客を心がけました。
忙しいランチタイムの中でも、お客様に慌ただしさを感じさせないよう丁寧に笑顔で接客することで、声をかけてくださる常連さんも増え、自然とコミュニケーションが取れるようになりました。
アルバイトを通じて、大きな声で挨拶できる度胸が身につきましたし、お客様から「ありがとう、頑張ってね」と声をかけていただける嬉しさが自信につながったと思います。
部活
忍耐力の強さを学生生活で得たと自負しています。
テニス部で主将を務めていましたがやる気のないメンバーも多く、トラブルも何回かありました。
主将を下りて逃げてしまうことは簡単でしたが、責任のある立場の私が揺らいでは余計に状況が悪化します。
ここが踏ん張りどころと積極的に練習に誘ったり、楽しみながらテニスをするためのゲームを提案したり、大会上位を目指すメンバーの相談に乗ったりと、できる限りのサポートはしたつもりです。
そうした気持ちが伝わったのか、卒業時には部活の仲間からたくさんの感謝の言葉をもらい、投げ出さずによかったと、自分の選択と行動に自信を持つことができました。
コミニケーション能力
私が学生生活で得たことは、コミュニケーション能力です。
大学に入ったら映画について研究するサークルに入りたいと考えていましたが、残念ながらなかったため、友人と一緒に立ち上げることになりました。
メンバー集めに苦戦しましたが、知り合った友人や先輩に積極的に声をかけて同好の士を集い、サークルのコンセプトや研究内容を同人誌にまとめて発行したい目標などを時間をかけて説明。
私の情熱に興味を持ってくれた仲間を10人集めて、2年後にイベントにて念願の本を発行するに至りました。
先に社会人になった先輩、学校に残っている後輩ともに、今でもいい付き合いが続いています。
学生生活で得たことがない時の対処法
「学生生活で得たことがない」「アピールできるほどのエピソードがない」と悩む方へ対処法を紹介します。
自己分析
学生生活で得たことがないと語る学生は、自己分析ができていないケースが多いです。私も、就活生時代、自分という存在がわからずどうアピールしていいか悩みました。
人は色々な一面があり、一概にこうだ!とも言い切れませんよね。そこで、役立つのが自己分析です。
就活での自己分析は、自分を商品として捉えその特性の中から、志望企業のニーズに合う部分をアピールすることが大切です。
学生生活に得たことがないという学生は、学生時代にやってきたことをどんな小さなことでもいいので紙に書き出しましょう。
書き出した全ての項目に対し、どんな問題があったか、それに対しどのように向き合って乗り越えたかを考えてみてください。
必ず1つは、使えるものがあるはずです。
失敗体験だけ書き出す
学生時代に得たことがない人にとってもっとも効果的な方法は、失敗体験だけを書き出すことです。
面接官に受けがいいのは、凄い経歴や実績、成功体験よりも失敗体験です。
というのも、就職すれば、慣れない仕事に困難の連続だからです。
新入社員は失敗を繰り返して成長していくものですから、その人が失敗からどう立ち上がって何を得たかを知ることで、入社して厳しい状況に陥っても、乗り越えられるかどうか判断できます。
失敗体験こそ、本当の自分が隠れていると思って、しっかり考えてみましょう。
企業研究
面接官が知りたいのは、インパクトのある経歴や実績ではなく「入社して困難に陥った時、どのように考え乗り越えていけるか」ということです。
その意図をしっかり理解し、志望企業がどのような人材を求めるのか企業研究を通じて把握することが大切です。
例えば、営業の仕事がメインの企業に対しアピールするとき、学生時代得たことが「決められたことをコツコツ真面目に努力する」よりは、「どんな年代のお客様にも笑顔で対応できる」とか「ガッツがありくじけない精神力を持っている」方が高評価です。
他にも、
- 周りの社員と協力して目標をクリアする協調性
- 人から言われて動くのではなく自ら考えて行動する自主性
などです。
企業は人間性と思考力を大切にしますので、凄いと思われるようなエピソードを探す必要はありません。
企業研究をしっかり行い、社風や企業理念に合う特性が自分の中にあるか考えてみましょう。
学生生活で得たことを上手に答えるコツ・対策方法
最後に、学生生活で得たことを上手に伝えるコツと対策方法をご紹介します。
正直に話す
学生生活で得たことをアピールする際は、等身大の姿で正直に話すことが大切です。
就活真っ只中になると、ガクチカや自己PRで「サークルの副部長」や「部活動のキャプテン」「店長」を語る学生が多くなるのは、就活あるあるです。
これは、責任あるポストを任される自分→実績や価値があると勘違いする典型的なパターンです。
例文などを参考にしてある程度エピソードを大げさに表現したとしても、嘘はよくありません。
体験を経て身につけたことじゃなければつじつまが合いませんし、大勢の就活生を見てきた採用担当者には通用しないでしょう。
どんな小さなことでも実際に自分で経験した、かつ仕事に貢献できることを伝えられるものをチョイスしてください。
周囲の人に聞いてみる
「学生時代に得たことがない」と感じたら、周りの友人やアルバイト先の先輩、上司、親などの意見を聞いてみましょう。
自分のことはわかっているようで、見えていないことも多いです。
例えば、
「君は、どんなに忙しくても笑顔で接客してくれるからお客様から評判がいいんだよ」
「あなたは周りに流されず、目標に向かってコツコツ取り組み目標を達成する姿が魅力的だよ」
など、周囲の人の方が、意外なエピソードを覚えていることも少なくありません。
このような話を聞けたら、もっと詳しく深堀し「学生生活に得たこと」のエピソードを作成していきましょう。
就活エージェントを使う
「周りに聞いても特に使えるものがない」「相談できる人がいない」場合は、就活エージェントを頼るにも1つの手です。
就活エージェントは、履歴書の添削や求人の紹介、面接対策など就活に必要な様々なことをサポートしてくれるサービスです。
就活生なら誰でも無料で使えます。
おすすめの就活エージェントはキャリアチケットです。
キャリアチケットでは、学生ひとりひとりにキャリアアドバイザーがつき就活の悩みを解決へ導いてくれます。
学生時代に得たエピソードがない場合は、就活のプロが自己分析から一緒に掘り下げてくれますので、エピソードの組み立てから魅力的に伝えるコツまでサポートしてもらえるでしょう。
また、キャリアアドバイザーは志望企業がどのような人材を求めているか熟知していますから、企業目線でのアドバイスはとても有益です。
学生時代に得たことがないと焦る学生には、おすすめのサービスです。
まとめ
この記事では、学生時代に得たことがない人でも就活でアピールできるコツやポイントを解説しました。
「学生時代に得たこと」が思い浮かばない人にとって、この抽象的な質問は本当に悩みますよね。
まずは自己分析や過去の失敗談を洗い出し、自分を知ることが大切です。もし何も思い浮かなければ、周囲の人の意見を聞いてみましょう。相談できる人がいない場合は、就活エージェントのキャリアアドバイザーにサポートしてもらう方法もあります。
就活のプロ目線でアドバイスしてもらえますので、必ず解決へ導いてもらえるでしょう。就活では悩んでいる時間がもったいないので、ぜひ就活エージェントを頼ってみてください。
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